川崎フロンターレの選手が1年半ぶりに陸前高田市を訪問。築かれる絆の15年目(食を支えるタイム缶詰編)

川崎フロンターレ
チーム・協会

【©KAWASAKI FRONTALE】

6月9日から10日の2日間、15人の選手が岩手陸前高田市を訪問した。クラブとしては約1年半ぶりの選手訪問。1日目は高田松原津波復興祈念公園を訪れたあと、選手会主催のサッカー教室を開催した。2日目は4グループに分かれて市内にて交流会を実施。後編では、そのなかから同行した「タイム缶詰」への訪問をレポートする。

ACLEで食を支えてくれた「タイム缶詰」

©KAWASAKI FRONTALE 【ACLEファイナルズ中にXで「タイム缶詰」を紹介したポストが工場内に貼られていた】

2日目も晴れて心地いい天気。風が気持ちよくて心が洗われるような朝、佐々木旭と名願斗哉は「タイム缶詰」工場へ出発した。

フロンターレとの出会いは2~3年前。クラブスタッフがACLのアウェイ遠征に持っていける食べ物を探している際、インターネットで「缶詰 陸前高田」と検索して見つけて問い合わせてからの関係性。あれから遠征に持っていくと選手たちに大好評で、サウジアラビアで行われたACLEファイナルズに帯同した平田太圭龍シェフが調理したさば缶を使ったペペロンチーノは絶品だったんだとか。骨まで残さず食べられるし、栄養価も高い。最高のアスリート飯とも言えるだろう。

そんなタイム缶詰の特徴は三陸産の魚介をはじめとした国産の新鮮食材で製造されていること。添加物を使用しないことにこだわり、魚特有の生臭さがなく食べやすくて美味しい。口に入れた瞬間にホッとするような感覚を味わえる。そのまま食べてもよし、調理してもよし。普段からの食事にも、長持ちするため非常食としてもおすすめできるのが「タイム缶詰」の商品だ。

均等に美しく缶に詰められている「菊詰め」 【©KAWASAKI FRONTALE】

工場に到着すると、「私はてっきり選手全員で来るのかと思っていました。工場の中にみんなが入れるか心配していて」とニッコリと笑う社長代理工場上の村上さとるさんが出迎えてくれた。(選手に会えるのを楽しみにしていた吉田和生社長は仕事の都合で工場には不在。次に行く際、そして陸前高田ランドでお会いできるのを楽しみにしています)

さとるさんの案内で、白い食品衛生用の帽子と服を身に纏って工場内へ。製造されていたのは「いわしトマト煮」。内臓などを取り除いた身を筒切りにし、手作業で円状になるよう缶にぐるりと詰める「菊詰め」をしたあと、缶の上にトマトソースをかける。美味しさは目から。蓋を開けたときの美しさは「タイム缶詰」で大事にしていることなんだとか。

調理工程を見学したあと、実際に缶のなかに手作業で「菊詰め」を体験。2人とも手際がよくて、綺麗な「菊詰め」が完成。「楽しかった」と笑顔を見せ、実際にACLEの遠征で食べていた「タイム缶詰」への感謝の気持ちも語っていた。

綺麗に菊詰め成功。2人とも、この笑顔 【©KAWASAKI FRONTALE】

フロンターレと「タイム缶詰」

【©KAWASAKI FRONTALE】

工場内は機械が動いているから、ほとんど会話は聞こえない。でも従業員の方々が阿吽の呼吸で作業を進めていて、1つひとつに愛情を込めていくチームワークのよさを感じた。きっと、もともと気仙町にあった工場が東日本大震災で全壊し、2011年10月に山側にあった倉庫に機械を新設して操業を再開したことも含めて、従業員のみんなと力を合わせて前に進み続けてきた背景もあるから。

フロンターレと関係が築かれてからは陸前高田ランドにも出店をしていて「これを楽しみに来たよ!」と言ってくれるサポーターの方も多く、毎度のように完売する。さとるさんは「タイム缶詰」の認知度が広がっていることに対して感謝の思いを明かしてくれた。

「陸前高田ランドもそうですが、今日のように選手の皆さんが来てもらうと、私たちのような存在がいるのを知ってもらえる機会にもなるので、とてもありがたいです。私は正直に言えば選手の名前も顔も分かりません。でもフロンターレの選手たちが缶詰を食べてくれ、今日のように工場にも来てくれました。私にとってフロンターレは身近な存在になってきていますし、どんどん興味が出てきています。ぜひ試合を観に行ってみたいです」(陸前高田ランド開催中、さとるさんは工場で仕事しているため、U等々力には、まだ来たことがないそう。いつか試合、観に来てください!)

社長台地工場長のさとるさんの記念撮影 【©KAWASAKI FRONTALE】

タイム缶詰で一番人気は鯖の水煮と鯖の味噌煮。もちろんトマト煮も好評。陸前高田ランドでも購入できるが大きなデパートでも購入は可能。一度食べたらリピーターになる人も多いという逸品だ。

フロンターレを支えてくれている「タイム缶詰」に佐々木と名願が選手を代表して感謝を直接、伝えられた時間。これからも、よろしくお願いします。

(取材:高澤真輝)
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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