世界6位のゴールボール女子日本代表。ロサンゼルスへ続く新たな挑戦の幕開け
女子はイスラエル、トルコ、中国、ブラジルが世界の強豪であり、2028年パラリンピック開催国のアメリカも力をつけてきている。16ヵ国が出場した今大会、日本は最初の山場である予選プールのカナダ戦を1-1の引き分けでしのぎ、予選を首位で通過して準々決勝進出を決めた。
重圧にのまれた準々決勝
ハーフタイムやタイムアウト中、緊張の色の隠せない選手たちの輪の中で、コーチ陣がときに笑顔で語りかけたが、選手の表情は硬いままだった。
「センターの脇下や、ライトが寝てしまうことで空きになるライトとセンターの間を狙ったが……。いい攻撃はできていたが、1本のコースの精度があまりよくなかった」と栃木隆宏ヘッドコーチは振り返った。
悔しさから立ち上がり、ライバルに勝利
「今日から新しい道。ロサンゼルスパラリンピックに向けた挑戦という意味で、そんなに時間があるわけではない」
そう強い気持ちでコートに立った安室が、ライバルのカナダを相手に前半から畳みかけて複数得点をマークする。前日に目を腫らしていた新井も「気持ちはみんな落ち込んでいたが、この大会をきっかけに新たな形を作っていきたい」と話し、選手たちは本来の良い雰囲気の中でプレー。投球コントロールの課題を再確認するなど、実りある一戦となった。
後半の守備に課題を残した5位決定戦
日本は後半の猛追を止められず敗戦し、最終順位は6位。前半を必死に守りきりながらも、後半に失点を重ねてしまう守備の課題が残った。
そんな中、大会前の壮行会で高橋が語った「どんな状態になったとしても笑顔で頑張る」という言葉通り、チームは最後まで前を向いて戦い抜いた。辻美穂子コーチも「選手たちは確実に強くなっている」と、その健闘を称えた。
収穫もあった。東京2020パラリンピックにはローイング(ボート)で出場した木村由が、初の世界選手権を経験。得意の回転投げで得点を挙げるなど、日本のオフェンスにアクセントをつけた。
司令塔の高橋は「やってきたこと自体は間違っていないという手応えはあった」としつつも、攻撃の起点として「自分たちの間が遅くなりがちだった。もっと早くテンポを上げられるよう、盛り上げていきたい」と、さらなるチームの進化を見据える。
「アジアパラは、日本の皆さんに見ていただきやすい機会になる。そこでしっかり結果を残したいと思うので、応援していただけたら嬉しいです」
大会を終え、ブラジルの選手たちとハグを交わし、互いの健闘を称え合ったキャプテンは、笑顔でそう締めくくった。
photo by TEAM A
※本記事はパラサポWEBに2026年6月に掲載されたものです。
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