SAMURAI BLUE森保一監督×荒木友輔審判員 対談 “日本の力”を世界へ
※この対談は2026年5月21日に実施しました。
まず自分たちが強くならないといけない
荒木 座右の銘は「人生にマイナスはない」ですね。これは昔からずっと思っていることで、いろいろなことがあってもいつかはプラスに働くというのを考えながら取り組んでいます。また、自分を一言で言うならば、楽天家ですね。さまざまなことに興味を持つ楽天家と捉えています。
森保 座右の銘はいくつか思い浮かびますが、ここで挙げるならば「継続は力なり」ですね。何をやるにしてもコツコツ頑張っていこうと、いつも自分に言い聞かせています。自分を一言で表すならば、どうなんだろうな…優柔不断かな…(笑)。監督を務めていて、たくさんの決断をしなければならないのですが、自分は優柔不断な部分があるのかなと思います。
荒木 各国でいろいろなスタイルがありますし、感情の出し方もプレーの仕方も全く違うので、その部分に対応するのが大事だと思っています。代表選手にもそうしたスタイルの違いを落とし込むのでしょうか。
森保 選手の多くがヨーロッパでプレーをしていて、いわゆる世界基準は培われている中での戦いなので、それほど多くのことは伝えていません。
私自身が一番大事にしているのは、対戦相手の分析や対策、試合展開の予測はもちろんですが、まずは自分たちが強くならなければいけない、ということです。その上で、対戦相手について考えることを常に意識しています。選手個々の能力を上げ、チームとしても向上していく中で、自分たちのできていることとそうではないことを理解し、成長につなげていこうと考えています。
荒木 アジアのレフェリーたちと話していても、多くの選手が基本的にヨーロッパサッカー連盟(UEFA)の各国・地域でプレーしているので、「日本代表ではなくて、『UEFA選抜』みたいだよね」と冗談で言われます(笑)。
森保 SAMURAI BLUEでは、自分の子どもよりも若い年齢の選手たちと一緒に戦っていますが、めちゃくちゃリスペクトしていますね。世界の価値観の中で生活もして、サッカーでも頑張って、自分の居場所をしっかり確保して輝くというのは本当にすごいと思います。
新たなルールもある中で、しっかりと準備をしていく
荒木 この4年間、さまざまな大会に行ったり、いろいろな国で試合をしたりするのが一つ一つの準備だったと思っています。自分がどの試合に割り当てられるのかもまだ分からない状況の中で、4年間やってきたことを信じて大会に臨むというのが、自分の中で一番大きいかなと思っています。
来週から現地で事前キャンプが始まり、判定基準や新たなルールの共有などを行った上で、大会に臨む形になります。
森保 日本から2人選ばれたのは素晴らしいですね。これまで取り組んできたことが素晴らしいということで選ばれていると思うので、ぜひ自信を持って挑んでほしいなと思います。ただ、ルールが変更になる中で対応しなければいけないので大変だと思いますが…。
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森保 われわれもしっかりインプットして、そのことがマイナスにならないよう、混乱が起きないように準備していかなければならないと思っています。一緒ですね(笑)。
「日本の力」を世界へ
荒木 審判側は、技術の方々ともっと交流を深めて、どういう環境がサッカー界のためになるのかを考えていかなければいけないと思います。それを一つずつ積み上げていくことが、世界のトップへの近道になるのかなと。
森保 おっしゃる通りで、審判側と一緒になってピッチ上で起こり得ることを想像し、どのように質を高めていけるかを考えていきたい。それが選手の成長を促し、世界一という目標につながると思っています。
――最後に、今回のワールドカップに向けた思いをお聞かせください。
荒木 一言で表すのであれば、「日本の力」です。ワールドカップへの参加は、私一人の力で成し遂げられなかったものです。皆さんの力があってこそ、私が参加できると感じていますので、一つでも多くの試合の笛を吹いて、日本の力を示すことができたらいいなと思います。
森保 「優勝を目指し、チーム一丸となってタフに粘り強く一戦一戦を戦い抜く」です。思いは荒木さんと同じで、日本の力を、世界一を争う舞台で示すこと。皆さんに環境をつくっていただき、ファン・サポーターのたくさんの応援があるからこそ活動ができています。チーム一丸は、まさに日本らしい戦い方だと思いますし、多くの方が共感してくださると思います。
もちろん試合に勝つのが一番ですが、そうでないときでも最後まで戦い抜く姿を見せることが、日本人のメンタリティーを世界に示すことだと思っています。皆さんと共に一戦一戦を戦い抜いていきたいですし、より多くの国民の皆さんに、日本人であることを誇りに思ってもらえるような姿を見せたいです。
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