「HENAREとの闘いをブランド化して“プロレスハイ”と“マナ”でケミカルを生み出す!」「オーカーンの魅力は、俺にはないオタクの感性で“カネになる部分”」6月14日(日)大阪城ホールで“V7”戦に臨むIWGPタッグ王者・Yuto-Ice選手にインタビュー!地上波放送『逆襲のウルフ』にも言及!
撮影/山本正二
<大会情報>
■『DOMINION 6.14 in OSAKA-JO HALL』
6月14日 (日) 14:30開場16:00開始
大阪・大阪城ホール
※ロイヤルシートは残りわずか、「1階ひな壇」は完売
※リンク先は外部サイトの場合があります
■俺らのことをグッと引き上げてくれたのは、石井とタイチ。これはもう100パーセント言い切れることっすね。
Ice 俺らは周りからカネになる存在にしてもらったんでね、ありがたいことに。
――さて、6月14日(日)『DOMINION』大阪城ホール大会は新日本プロレス“上半期の総決算”とも呼ばれるビッグマッチですが、Ice選手ご自身の上半期を振り返っていかがでしたか?
Ice 聞くところによると、グッズの売り上げもイイみたいっすね。凱旋帰国した時にわかっとったことなんすけど、ファンは俺にアレルギー反応を示すだろうなって。でも、そのアレルギーが出続けても、強いヤツとカネとプロレスハイを求めるっていう俺のスタンスを変えることはないし、それに勝手にファンがついて来て、カネを払うようになったと感じますね。
――最近では個人ファンクラブの『ぷろれすハイくらぶ』も開設されましたね。
Ice そうすっね。コレは(高橋)ヒロムがやってた個人ファンクラブのイベントに出た時に、「お前もファンクラブやってみたら?」って話になって。ヒロムの言うことは、俺は「YES」か「はい」なんで、やるって流れになって。
――「YES」か「はい」ですか(笑)。
――ファンからの支持も広がっていますが、その一方で王者としては数々の防衛戦を重ねてきました。ここまでのタイトルマッチで最も印象に残っているのは、どのチームとの対戦ですか?
Ice 1発目の石井(智宏)とタイチっすね。
Ice 俺らがここまでオーバーできたのはもちろん対戦相手があってなんだけど、俺らのことをグッと引き上げてくれたのは、石井とタイチ。これはもう100パーセント言い切れることっすね。もし、海外から帰ってきて、1発目に石井とタイチじゃなかったら、いまみたいな波には乗れていなかった気がする。あとは、毘沙門(後藤洋央紀&YOSHI-HASHI)もかな。
――4.25広島大会での毘沙門戦も印象深かったと。
Ice どっかのインタビューだったか、バックステージコメントでも言ったと思うんすけど、石井&タイチが俺らの存在価値を引き上げてくれた。HEAT STORM(上村優也)&海野翔太が俺らのパーソナリティー、ザック(・セイバーJr.)&大岩(陵平)でスタイルと思想をそれぞれファンのヤツらにわからせた。それで毘沙門に勝ったことで、アイツらが俺らのタッグチームとしてのブランド価値を引き上げてくれた。
――ここまでの防衛ロードでは、対戦相手の存在も大きかったということですね。
――あ、そうなんですね。
Ice そういう点では俺ら自身に“カネの匂い”がするんでしょう。カネを払ってもいい存在というのはシンプルにありがたいっすね。
――IWGPタッグ王者になってから8ヶ月が経過しましたが、この長期政権を築けている要因というのは、ご自身でどう分析されていますか?
Ice それはもう、俺とOSKARが本物のタッグチームだから。それよりも、なんか強くて“カネになんないヤツ”いるんすよ。わかりますか? 誰とは言わないけど、パッと浮かびますよね、何人か。俺はそういうふうになりたくないんすよ。
――強いということ以上に、レスラーとしての「価値」や「存在感」が重要だと。
――そうですか(笑)。
Ice タイトル持ってなくても、俺自身に価値がある存在になることが、俺のゴールです。そしたら食いっぱぐれないっすからね。
ありますか?
Ice 正直、俺はぜんぜん興味ないんすよ、記録とか長期政権とか。強いヤツとカネが寄って来る、そのためにベルト持っとるんで。でもOSKARは、記録とか歴史に名を刻むってことに、ちょっとこだわりを持っとる。それが“カネに繋がるのであれば”っていう部分に、興味はあるって感じかな、俺は。
■俺は生きとるのがヒマすぎて、自ら望んで“そっち”に向かって行った人間であって、HENAREは“そっち”の道に進まざるを得ない環境にあった人間。その違いはありますね。
Ice シンプルにHENAREの“マナ” (※太平洋の島々で見られる共通概念、超自然的な源より与えられた力のこと。マオリ族の血を引くHENARE選手のアイデンティティやルーツにも深く根ざしている)を感じたから。あとは、オーカーンって学校でも“クラスの端っこ”にいるようなヤツだと思うんすよ。俺の見たことないオタクの世界を生きている人間なんで。俺はそっちの世界のことがわからないからこそ、アイツだから取り入れられる“カネになる部分”が絶対にあると思っとる。だから、そういう意味では興味があるんすよ。
――Ice選手の生きてこなかった世界だからこそ、興味があるんですね。
Ice ただ、アイツが「なぜベルトに挑戦するのか?」「なぜ獲りたいのか?」という目的が見えないと、カネにはならない。それを、アイツ独自のオタクの思想を使って、うまいこと表現してほしいなと思いますね。
――なるほど。そういえば、HENARE選手と初めて会ったのはニュージーランド道場だそうですね。
Ice アイツがニュージーランドに帰ってた時期に、なんかたまたま会ったんすよ。アイツは覚えているかわからないけど、初めて会った時に「あっ、俺とお前はなんだか“同じ匂い”がするな!」みたいに言われて。
――同じ匂いですか。
Ice よくわからなかったけど、言われてみれば雰囲気は似ている気はしましたね。それと、これは人づてに聞いた話なんすけど、アイツは生まれ育った環境が悪かったみたいで、善人ではない生き方をせざるを得なかったって聞いたんですよ。
――似た部分を持つ人間同士だからこそ、そういう雰囲気を感じ取ったんでしょうね。
Ice でも、俺は生きとるのがヒマすぎて、自ら望んで“そっち”に向かって行った人間であって、HENAREは“そっち”の道に進まざるを得ない環境にあった人間。その違いはありますね。
Ice それは俺自身がそういう環境からプロレスに救ってもらった義理があるんでね。そういう考えが頭の中で常にあるし、プロレスに対する俺なりの自分勝手な義理の返し方だと思うんすよね。まあ、過去の清算をしてるんすよ。俺は過去の行いを未来でトントンにしようとしていて……(笑)。
――ところで、HENARE選手とはファイトスタイルだけでなく、Ice選手がよくおっしゃる「プロのケンカ師」という考え方にも共通点があるように感じます。
Ice 俺が言う「プロのケンカ師」の“プロ”って部分においては、プロってカネになるものなんすよ。それと、プロレスの一番おもしろいところって、「負けたり、やられたりすることがカネになる」って点だと思っとって。うまく言えないんすけど、感情やエモーショナルな部分にファンはカネを払うんすよ。
――明確にその部分ってなると、難しいですね。
Ice ですよね! あとは(2019年10.14)両国で(獣神サンダー・)ライガーと鈴木みのるがやって、最後におたがい座礼した試合。鈴木がゴッチ式パイルドライバー決めて勝ったけど、「その直前にやった技は?」って聞かれたら、なかなか覚えてないっすよね?
――たしかにそうかもしれません。
Ice 永田(裕志)が最後の『G1』でファレと闘って、最後にファレが永田にお辞儀しましたよね(2017年8.11両国国技館)。あの試合もファレが勝ったけど、その直前の攻防って覚えてます?
――覚えてないですね……。
――なるほど。
Ice 俺とHENAREの闘いをブランド化する。その第一歩を見せたいっすね、今回の試合で。そのために、何でもやってやろうかな。おたがいに全部さらけ出して、ぶつけ合う。絶対そこに何かが生まれますから。
■俺が思うオーカーンの魅力って、俺にはない感性で客を引っ張ってこれるかって部分がメッチャ楽しみであって、そこだけなんすよね。
Ice アイツから感じ取ったものは何もないっすね。それよりもパートナーだったカラム(・ニューマン)のほうが印象に残っとるし、「やり合ってるのがおもしろかった」って周りからの反響もあったくらいだし。
――オーカーン選手とは棚橋弘至社長の元付き人という共通点もありますが。
――と、言いますと?
Ice プロレスで稼いだカネでうまいメシ食ったのを写真撮ってSNSに上げたり、プロレスラーになれたおかげでチヤホヤされて女の子とも遊べて。プロレスのおかげでイイ思いをしてきた人間なのに、それが“嫌い”って、いやいやいやいや……コレどういう状況?(苦笑)
Ice まあ、そのとおりじゃないっすか? じゃあ、「逆にお前たちは本物のタッグチームか?」とも思うんすけど、俺からしたら強い=本物じゃなくて、カネになる=本物って感覚であって。HENAREとオーカーンのチームは、カネになるのか? そして、客に求められるチームなのか? それを見定めてやろうかな。
Ice なんか勝手なイメージっすけど、UNITED EMPIREって(ウィル・)オスプレイがいたからこそ、カネになっていたんすよ。ファンはオスプレイがいたUNITED EMPIREにカネを払っていたはず。現実、そうじゃないっすか? グッズ収入の売上表が見てみたい。だから屋台骨だろうが、アイツらはカネにならんって、数字として現れちゃうと思うんすよね。
――大阪城ホール大会では、辻選手とカラム選手のIWGPヘビー級王座戦、そして3WAYではありますがアンドラデ・エル・イドロ選手とドリラ・モロニー選手がIWGP GLOBALヘビー級王座をかけて対峙するように、Unbound Co.とUNITED EMPIREの対抗戦というテーマがあります。そのあたりの意識は?
――このところタイトルホルダーも増えてきましたし、オスプレイ選手も戻ってきたりと、ユニットとしてUNITED EMPIREも勢いを取り戻してきていますが、その点については?
Ice そうなりつつあるけど、今後が大事じゃないっすか? オスプレイは戻ってきたばっかりだし、またこれからってイメージかな。タイトル持っとっても、カネにならないヤツは意味がないし。俺はカネになるヤツが正義だと思っとるんで。
■ウルフにはフルパフォーマンスを見せてもらって、新たなファンを獲得してくれって思います。
Ice 俺、この件について、だいぶ前からメッチャ言ってましたよね? もしかしたら、俺が最初に言い出したんじゃないかな?
――たしかに4.4両国大会のバックステージコメントで言及していましたね。
Ice 俺らの試合が放送されるかわからんけど、会社にとってはファンを増やすチャンスだってのは、間違いないっすね。それから番組のサブタイトルに『逆襲のウルフ』って、ついてるんすよね? だから、ウルフ(アロン)にはフルパフォーマンスを見せてもらって、新たなファンを獲得してくれって思います。
――ウルフ選手の闘いぶりに期待ですか。
――なるほど。そして大阪城ホール大会の次には、AEWとのコラボ大会『Forbidden Door』というビッグマッチもあります。現時点でIce選手の参戦は決まっていませんが、この大会への意識というのは?
Ice AEWからカネもらえて、強いヤツらとやれるなら行きますよ。
――AEWで闘いたい相手や気になる選手は?
Ice いや、向こうの試合観とらんので、わからんすね、正直なところ。向こうの選手で知ってるヤツって、BULLET CLUB WAR DOGSでつるんどったヤツらと、オカダ(・カズチカ)、(KONOSUKE)TAKESHITA。この前やったGates of Agonyも、俺がヤングライオンの時に新日本に来てたから知ってるくらいで、関わりのあったヤツらしかわからんすね。
Ice いや、俺らは海外遠征に行っとった時期から、どこからとは言わないけどオファーが来ていたし。別に新日本にいても、必然的に世界中から見られとるんで。それに強いヤツらが集まってくるのが新日本のリングだし、一番凄いリングは新日本だって俺は思うし。この前、WWE・NXTの映像チラッと観たけど、NARAKU(元EVIL)のオーラは1人だけ違いましたもん。やっぱ新日本というのは、別格だと感じたんすよね。
――Ice選手の中では、やはり新日本プロレスが世界最高峰のリングだという認識なんですね。そして7月から『G1 CLIMAX』もあります。
――あ、そうですか!?
Ice 俺にはシングルの実績がないから、予選からやるのが筋やと思う。なにより、強いヤツとやれる回数が多いし。サシでやり合えて、タイマン張れる楽しいご褒美みたいな『G1』に、落ちたら出られないっていうヒリヒリ感もプロレスハイのスパイスになるんで。
――そのスリルもプロレスハイの一部なんですね。それでは最後に、あらためて大阪城ホール大会に向けた意気込みをお聞かせください。
Ice 今回の試合で俺とHENAREにしかできない、プロレスハイとマナでケミカルを生み出して、コレにカネを払いたいって思わせたい。プロレスハイ中毒者どもに、このケミカルを「買いたい!また買いたい!」と思わせるような印象を残したい。そして、俺らの試合が放送されるかわからんけど、もし放送されるなら、初めてプロレス観たヤツらの人生を狂わせたい。お前らは何も考えなくていい。ただ感じろ! LET’S GET HIGH! BIG UP!!
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