【ソフトボール】攻守の穴埋め着々と、豊田織機が西の単独首位に JDリーグ
4年目・野上、うれしいリーグ初本塁打
さらに四回、敵失を足場にチャンスをつくり、9番の野上あすかが左越えに大飛球を放つ。左翼手の橋爪ひかりがよく追いついてグラブに当てながら、フェンスごと倒れ込んでボールがこぼれ、3点本塁打に。距離はぎりぎりだったが、終わってみるとこれが「大きい」一打になった。
沢から「インコースを思い切って振っていけ」とアドバイスをもらい、張っていた初球をたたいた。日本体育大から入って4年目で、うれしい初本塁打に。今季は本塁打を打つことを目標の一つに立て、一発を狙うのでなく「ホームランを打てるような練習をしてきました」。
「欠けている選手のために1勝挙げようという織機はすばらしいチームだと思うので、所属できてうれしいです」「これからも自分自身に期待して、ワクワクしながらやりたいと思います」
須藤の代役、19歳・久野も連日の殊勲打
永吉監督は「須藤は日本代表もあるので無理させたくないのもあって、少し休ませながらと思って。他の選手はチャンスだし、久野も1本出たので、いろいろ回しながら使ってみます」と、しのぎと底上げの両にらみで手綱をさばく。
翌7日のホンダ戦は、その久野が二回にアリー・カーダから先制の2号2ランを放つ。竹中真海に自己最多となる5号が出たあと、3-2と迫られてから六回に貴重な追加点を挙げたのは、野上の適時打だった。
強いところを全力で
それは投手の組み立てにも表れている。捕手の池上桃花は、戸田中央戦のキルフォイルの投球をこう話した。「最初から持っているものを全部出していこうと。こちらの強いボールが相手打者の強いところになる可能性もあるけど、投げきれることを信じて」
特に外国人投手の強い球は、ともすれば強打者のポイントと重なり、この日は後半に疲れもあって2発を浴びたが、池上は「他の球をうまく振らせておいて、強いところ同士がぶつかっても相手のバットが出にくいような組み立て」も工夫したそうだ。
背負ったものを乗り越えた山下
昨季の後半から成長を続ける山下は、池上にどう映っているか。「去年と違って、今年は初め、背負いすぎてしまうところがあった」という。長年頼ってきたダラス・エスコべドが抜けた重圧は、計り知れないものがあったはずだ。
「そこを乗り越えて今があると思います。フォアボールやデッドボールを与えても、そんなに気にせずどんどん投げてくれるので、2人で攻め続ける気持ちを忘れずにできているかなと」。ホンダ戦も、四死球の次の打者にボール球が続くことなく、少なくとも2球目にはストライクを取っていた。
先制点に表れる集中力
永吉監督はこれまでも、「うちはたまたま」と謙遜しつつ、「上にいることが大事」と引き締めてきた。野上、久野、新人・岡柚月(城西大)ら若手とスミス、竹中、沢、大平あい、池上ら実績組がさらにかみ合った形で、前半戦の残り交流戦4試合を戦いたいところだ。
若林哲治(元時事通信記者)
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