“ありがとう、ペップ”――別れの日にエティハドが涙と拍手に包まれる
感動のラストマッチ、グアルディオラ最終戦はアストン・ヴィラに惜敗
エティハド・スタジアムにはクラブ史上最多となる60,332人が集結。今季から拡張され、“ペップ・グアルディオラ・スタンド”と名付けられたスタンドには巨大バナーが掲げられ、ペップ、ベルナルド・シウバ、ジョン・ストーンズへのチャントが鳴り響いた。
すでにリーグ2位が確定していたシティは、FAカップとカラバオカップのトロフィーが並ぶ華やかな雰囲気の中で試合を迎えた。グアルディオラは過密日程を考慮し、スタメンを9人変更。それでもチームは、この10年間で見慣れた攻撃的スタイルを最後まで貫いた。
序盤からサヴィーニョが左サイドで存在感を放つと、23分にシティが先制する。タイアニ・ラインデルスのCKをアントワーヌ・セメニョがファーサイドで押し込み、今季を象徴するような力強いゴールでエティハドを沸かせた。
その後もフィル・フォーデンとラインデルスの鮮やかな連係から決定機を作り、ベルナルドも積極的にゴールを狙うなど、シティが主導権を握る展開が続く。一方、守備ではストーンズが冷静な読みでピンチを未然に防ぎ、ジェームズ・トラッフォードを助けた。
しかし後半開始直後、試合の流れが変わる。ストーンズのクリアボールが意図せずオリー・ワトキンスに当たり、そのままこぼれ球を押し込まれて同点に追いつかれた。
さらに60分を前に、ベルナルドが交代。ポルトガル代表MFは四方のスタンドへ手を振りながら、涙を浮かべてピッチを後にした。シティとヴィラ両チームによる花道が作られ、エティハドは万雷の拍手に包まれた。
リズムを失ったシティは、その後ワトキンスに追加点を許す。VAR確認の末にオンサイドと判定され、ヴィラが逆転に成功した。
終盤にはライアン・シェルキが同点弾に迫るもわずかに枠外。さらに78分にはストーンズも交代となり、こちらも花道と大歓声に迎えられながら、シティでの最後のピッチを後にした。
そして90分、フォーデンが強烈なシュートをクロスバー下に叩き込み、一度は歓喜が爆発する。しかしVAR確認の結果、オフサイドでノーゴール。劇的な同点劇は実現しなかった。
試合終了後、スタジアムには悔しさ以上に感謝と愛情が溢れていた。10年間にわたってシティを世界最高峰へ押し上げたグアルディオラ、そして数々の栄光を共に築いたベルナルドとストーンズ。その別れの日は、敗戦でありながらも、クラブの歴史に深く刻まれる感動的な一日となった。
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