【福岡ソフトバンクホークスへ!】小林樹斗がNPB復帰!徳島での活躍をチェック!
プロフィール
出身:和歌山県
生年月日:2003/1/16
身長:182cm
体重:87kg
投/打:右/右
経歴:智辯和歌山高(甲)ー広島東洋カープ
力強いキレのあるストレートが光る右腕。徳島では7試合(3先発・4救援)に登板し、特に直近の登板である5月6日の愛媛MP戦では9回14奪三振2失点で完投勝利をあげ、SNSでも多くの反応を集めた。また、3月にはWBC韓国代表のサポートメンバーとして石井康輝投手と共にチームに帯同。オリックスバファローズ戦では9回を3者凡退に抑え、セーブをあげる活躍があった。
高校時代から注目を集めたピッチャーで2年時(2019年)には春夏甲子園出場。2年夏にはその後、東京ヤクルトスワローズから1位指名を受ける奥川恭伸投手を擁する星稜高校戦に先発起用された。(試合は14回タイブレークの末に星稜高校が1-4xで勝利した。)3年夏(2020年)にも県予選で優勝し、甲子園交流戦で登板している。試合の中での力強いボールが評価され、広島東洋カープから4位指名を受けた。智辯和歌山高校のチームメイトに北海道日本ハムファイターズから同じく4位指名を受けた細川凌平選手がいる。
広島東洋カープでは1年目(2021年)のシーズン最終戦に1軍初登板初先発を経験。2年目にも1軍で1試合登板するも、その後は怪我に苦しんだ。5年目(2025年)は育成選手としてファームで自己最多の27試合に登板したが、オフに戦力外通告を受けた。
シーズン中のNPB復帰は最近では2020年の歳内宏明投手(香川OG→東京ヤクルトスワローズ)、2025年のラファエル・ドリス投手(高知FD→阪神タイガース)がいる。また、2022年には藤井皓哉投手が1年間高知FDでプレーしたのち、福岡ソフトバンクホークスと契約を結んだ。
基本成績
3度の先発登板ではすべてイニング数以上の三振を奪っており「K% 30.4%」とNPBで鍛えた能力の高さを感じさせる。マウンド上でも落ち着いた様子が印象的で、打者の反応を見ながらボールの力強さで押し切るピッチングスタイル。力いっぱい投げるのではなく、しっかりとボールをコントロールできるタイプで、対戦打者112人に対して与えた四球はわずか7個で「BB% 6.3%」と安心感のあるピッチングを続けている。
球種別スタッツ
球速に注目すると「平均球速 146.3km/h」は先発投手としてはリーグ内トップの数字で、NPBで活躍する投手だと福岡ソフトバンクホークス大津亮介投手、広島東洋カープ森下暢仁投手、阪神タイガース村上頌樹投手らが近い球速帯になる。
変化球ではスライダー、カットボールを得意としておりストレートと遜色ない高いストライク率を誇っている。ストレートだけでなく、変化球でもストライクを取れることで打者に対して有利なカウントを作る手数を増やすことができる。
決め球としてもストレートを多用するが、スプリットも高い空振り率を記録しており、スプリットでは1本の安打も許していない。ストレートにタイミングが合ってきたバッターにはスプリットで幻惑して空振りを誘う。
球速帯
◎進化を読み解く!
27試合 防御率4.78 0勝0敗1S 26.1回
被安打34 奪三振28 与四球13 与死球5
失点15 自責点14
中継ぎ投手として起用された2025年シーズンは、イニング数以上の三振を奪っていたものの、防御率4点台と成績は振るわなかった。さらに細かく数字を見ていくと、いくつかの課題が浮かび上がる。
- 課題1:武器と呼べる球種は何か?
ストレートの平均球速も146.2km/hを記録しており、2軍平均の144.5km/hを上回る数字だ。昨シーズンでも夏場に最速152km/hを計測しており、短いイニングで150km/h台を出せる力は十分あった。さらにLocation+(投球位置の質)もよく、制球にも優れたタイプと言える。
一方で、変化球はどの球種であっても全体的に指標が青い(=平均よりも悪い)印象を持つ。登板が短いイニングでストレート中心の投球内容なため、サンプル数がやや少ないということもあるが、変化球で評価できるポイントはほとんどない。
「ストレートは少しいいが、変化球は武器がない」というのが2025年の投球内容と言えるだろう。
- 課題2:打球傾向
GB% 33.3% (打球のゴロ割合)
FB% 62.5% (打球のフライ割合)
GO/AO 0.53 (ゴロ・アウト/フライ・アウト比率)
※https://baseball-data-store.com/player/%E5%B0%8F%E6%9E%97%20%E6%A8%B9%E6%96%97/pitch_by_pitch/2nd?year=2025&team_id=5 より
打球傾向を見てみると、非常に「フライアウト」が多かったことがわかる。フライ打球は長打に繋がりやすいため、失点へのリスクが高い。課題1で示したようにストレートは比較的スピードが出せており、空振りを奪えているが「GB% 29.3%」とゴロになる打球がとても少なく、球種としての総合的な評価は高くできない。
端的に表現すれば「大きな武器となる球種がなく、長打・失点リスクが高い」という評価のピッチャーとなるだろう。ここから徳島でどう変化したか。
〇確かな「成長の兆し」
ストレートの平均球速自体は昨シーズンと今シーズンでほとんど変わらない。ただ、1イニングでの登板と先発登板で同じ球速帯で投げ続けられるエンジンは徳島での継続的なトレーニングの成果の1つだろう。5月6日の完投でも100球を超えた8回9回でも140km/h台後半のストレートを連発しており、試合終盤でもギアを上げて投げられる底力を感じさせられた。
投球全体ではスライダー、カットボール、スプリットの順で投球割合が高かったが、2ストライクに追い込むとスプリットの割合が変化球では最も高い。かなり高い確率で空振りを奪うことができており、さらに磨いて決め球として信頼できる球種にしていきたいボールだ。
☆あとがき
徳島でのピッチングがNPBの舞台を呼び戻した。まだ23歳で高卒6年目と若く、のびしろは多くある。ストレートを鍛えて、変化球を磨いて、さらにスケールの大きい投手になっていく、大きなチャンスだ。1度NPBを去ったからこそ気づいたもの、得たものを大事にしてさらなるレベルアップ、そしてその先にある1軍での活躍が楽しみだ。引き続き徳島でプレーする選手たちにとって10月のドラフト会議に向けた励みになるような活躍をぜひ期待したい!
データ・数値は5月17日時点
データ担当
中俊輔(@SNaka99400680)
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