「高橋ヒロムと『どっちがスゲー選手になるか』ってまだ競争してる。アイツよりもいい試合を見せる必要が俺にはあるんで、『SUPER Jr.』を楽しみ切ります」エル・デスペラード選手に直撃インタビュー!“全公式戦”について言及!!

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【新日本プロレス】

『セキチュー Presents BEST OF THE SUPER Jr.33』Bブロックにエントリーしたエル・デスペラード選手に直撃インタビュー!

■なんか1つ新日本に対してのトライアウトみたいな形のものができたらおもしろいなって。例えばレコメンドしてくれた自薦他薦問いませんで出てきてくれた人が、そこで1回でも新日本の本戦に出るようなキッカケになったら夢があるじゃないですか

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――おもしろい試みではありますね。

デスペラード いきなり本戦でトライアウトみたいなことするわけにもいかないけど、昔、アンドレザ・ジャイアントパンダが矢野(通)さんとやったりとかしてんだから、新日本って意外と間口は広くなってきてるじゃないのかなと。そこが良いのか悪いのかのは、見てくれてる人とか、やってる選手側にもそれぞれあると思うんだけど。ボクはそのあくまで新日本所属の選手が新日本としてのプライドがあって技術があって能力があるんであれば、対戦相手が誰であろうと構わないと思ってるんで、そういう意味で男も女も関係ねえし。で、さっきの話に戻ると、『エル・デスペラード レコメンド』もあったらおもしろいなって。

――発掘という部分でもこれは大きなテーマになりそうですし、選手自らDMで売り込んでくれるのはありがたいですね。

デスペラード うれしいですし、やる気があるじゃないですか。だから、こっちも別に偉そうにしたくないですし、お願いできるところはお願いしたいなっていうのはありますね。

――『DEATH VEGAS INVITACIONAL』の話に戻すと、メインイベントでは壮絶な流血戦になりましたね。

デスペラード ちなみに、山下りな選手はボクらとデスマッチをやった1時間半後に(別の団体で)3WAYマッチをやってるんですよ。

――エッ!?

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デスペラード 山下りなも狂ってるし、竹田誠志は翌日『BLOOD SPORTS』(※ジョシュ・バーネットが主催。ロープのないリングで、試合はKO、ギブアップのみで勝敗を決する興行)に出てたし、みんな狂ってるんですよ(笑)。葛西さんだけは「ニック・ゲージとやるためだけに海を渡るから」って、イベント以外は全部断ってくださった男気の人です。

――葛西選手は飛行機に乗らないって話も伺っていたので、その方が飛行機に乗って出場してくださったっていう意味でも、今回の興行に価値を見出してくれたのかなとは思います。

デスペラード そうですね。ニック・ゲージっていう人間と、今回の興行をやるっていうことに対して熱を持ってくれたというか。

■葛西さんの言葉を借りれば、「点と点が線になってくのがプロレスだ」と思えば、ボクは毎回、点を打ってるだけであって、結果的に繋がってるだけです

【新日本プロレス】

――デスペラード選手としては大成功ではありつつも、オファーかけたかった人が他にもたくさんいたという感じですかね。

デスペラード そうですね。やりたいこともまた見つかったし、やる前から「アッ、もったいないな」と思ったこともあったし、別に『デスペ・インビ』シリーズと思ってやってるわけじゃないんだけど、結果としてシリーズみたいに毎年やってて、葛西さんの言葉を借りれば、「点と点が線になってくのがプロレスだ」と思えば、ボクは毎回、点を打ってるだけであって、結果的に繋がってるだけですからね。

――今後の『デスペ・インビ』シリーズにも乞うご期待ということで、冒頭に話されていた「試合後の衛生環境」というのが気になるんですが。

デスペラード デスマッチと翌日にハードコアをやって、その日の夕方の飛行機に乗らないと、前田佳織里さんと富田美憂さんのイベントに間に合わないからって頑張って飛行機に乗ったら、バッチリ膿んで……。

――膿んだ!?

デスペラード 腹に蛍光灯で開いた穴が3つあって、あとピザカッターかハサミか、ニック・ゲージがやってきたあの蛍光灯のソケットの部分でガリっとやられたので、額が裂けちゃって、そこが飛行機の中でガッチリ膿んで、「アメリカ汚ったねぇ」と思って。

――いまは大丈夫なんですか?

デスペラード 帰って速攻でお医者さん行って、抗生物質飲んで塗り薬の抗生物質やって 3 日ぐらいしたら落ち着いてきました。もう真っ白いのと、プリンにケチャップ混ぜたようなのがドロドロ出てきたんで……。

――やっぱりデスマッチは怖いですね。

デスペラード まだ蛍光灯出てきた方が良かったよって思うもん。

――そういう部分も踏まえて その今回の興行では改善点もあったと。

デスペラード 控室に衛生面のスタッフを常駐させようと。あと別にボクの興行で毎回デスマッチやるわけじゃないですからね。俺は葛西純に惚れて、葛西純とリング上で競うためにデスマッチをやってるだけであって、誰でも彼でもデスマッチやりたいわけじゃないから、そこはちょっと話が違うなっていうのもあるかな。

――以前からおっしゃっていたデスマッチのプロフェッショナルを揃えるという部分で、バーブ佐々木さんがフェレリーを務めてくださったりと、そこに対するこだわりは強く感じました。

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デスペラード 最高でしたね。あとはスタッフが凄く大事で、阿部史典さんとバーブさんのコミュニケーションが凄かったんですよ。試合前、佐藤光留さんにレコメンドされて、阿部さんとザック(・セイバーJr.)にやっていただいたら、あの試合もクソほどおもしろかったし、アメリカの知名度で言うと、あの 2 人は絶対に爆発するはずだからって1発目にあの 2 人組んで大成功。

――オープニングマッチから大熱狂でしたね。

デスペラード で、終わった瞬間、阿部さんが「ありがとうございました!」って来てくださったうえに、自分の片付けしながら、すぐにバーブさんのとこへ行ってリング上の吊るしの位置、片しの位置、アイテムの配置、全部2人でコミュニケーション取ってくれて。蛍光灯って使った後、リング上でレフェリーが細かく潰してからガラ入れに入れなきゃいけないんですよ。それを阿部さんとバーブさんが2人で「潰しは誰がやりますか?」とか全部その辺やってくれたから、ホントにありがたい。ああいう人たちがいないとデスマッチってものはできない。だから、ハードコアに関しても絶対そうなんですよ。そういう部分でも、スタッフがいなきゃできないんだから、もうスタッフの方々には感謝しかないです。

――『デスペ・インビ』を担当してる下島さんがガラスボードを運んでましたね。

デスペラード そうそう。あの下島Pが設営までやらなきゃいけなくなってきて、後で映像見たらクソおもしろかったです。で、あの試合にロリクレの福島さん(ファッションブランド・ROLLING CRADLE代表)もリングサイドまで来てくださって、あと日本のメタラーの“THE冠”の冠徹弥さんも最前列に来てくれて、メチャメチャ盛り上がってくれて。で、あの人は『中3インマイドリームス』っていう曲を歌ってて、「行ってみたいなL.Aに」っていうサブタイトルがついてて、「L.Aじゃないですけど、来てくれます?」みたいなことを言ったらホントに来てくれて、あの人は『デスペ・インビ』と『デス・ペイン』も現場で見てくだって、凄い愛がある人です。

■高橋ヒロムはアイコニックな存在ではあったけれど、それを超えなきゃいけない。印象、それを残せるかどうかっていうのが、今後のYOHとか、アキラとか、ワトとか。で、世代で言うとその下にいるのが藤田とかになってくるじゃないですか

【新日本プロレス】

――あらためて興行としては大成功ということで、ここからは『SUPER Jr.』の話を伺っていきたいのですが、まずは高橋ヒロム選手がいない『SUPER Jr.』っていう部分についてはいかがですか?

デスペラード べつに心配はしてないです。誰かが抜けりゃ誰かが出てくるのがこの世界なんで。あと高橋ヒロムはアイコニックな存在ではあったけれど、それを超えなきゃいけないわけじゃないですか。

――おっしゃる通りです。

デスペラード ベテランは壁役で大人しくしてるのかって言ったら、そういうわけじゃないし。田口(隆祐)さんだって壁役というか壁ではあるけれど、あの人は本当に自分のやりたい表現をやってるから、俺みたいな人間とかでも存在感で勝てないんですよ。で、高橋ヒロムって成績ももちろんだけど、その個性だったんですよ、壁って。だから、あれを塗り替えるようなヤツらがまだ出てきてねえっていうね。

――そこが一つジュニアの課題でもあると。

デスペラード 藤田(晃生)ってボクから見ても色気があるし、雰囲気があるし、ちゃんとケンカっ早いというか、熱を持ってるいい選手で、動きもあるし技術もあるし、「持ってないもの何かしら?」って数える方が難しいくらいのヤツなんだけど、やっぱり成績を出しててもキャラクターの怖さ? 高橋ヒロムっていうキャラクターが持ってる壁って、とてつもなくデカいんですよ。印象、それを残せるかどうかっていうのが、今後のYOHとか、(フランシスコ・)アキラとか、(マスター・)ワトとか。で、世代で言うとその下にいるのが藤田とかになってくるじゃないですか。

――若い世代の存在感がポイントになってくるわけですね。

デスペラード そこの闘いになってくると思うんですよ。でも、ボクみたいに試合中にド派手なことやるかって言ったらやらない人間でも、見てくれてる人たちってなんか一目置いてくださってるじゃないですか。そういうキャリアを重ねなければできない厚みっていうものも、そういう意味で言うと金丸(義信)さん、ディック東郷さんなんか「誰がこの人を超えられんの?」みたいなところもあるし、俺の最終到達地点に1番近いところにいる人だと思うし。だからそういう意味で言うと、この『SUPER Jr.』ってジュニアのシングルが目白押しじゃないですか。

――そうですね。

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デスペラード 誰がどのタイミングでブレイクスルーするか。もちろん「優勝したヤツが1 番凄かった」になるんだけど、実はそのシリーズを通して1番印象に残ってる試合っていうのは、必ずしも決勝戦じゃないと思うんですよ。


――『SUPER Jr.』は誰にでも突き抜けるようなチャンスがあるってことですね。

デスペラード そうですね。だから、ボクは『G1』より好きだなって思ってて。昔からそうなんですけど、ボクは小さいし、ジュニア思考っていうのもあるけど、『G1』を1日1個見るより、やっぱ『SUPER Jr.』を1個見た方が見やすいんだよなって。これは説明がつく部分とつかない部分があるから難しいんですけど、ジュニアの方が個性が強い。

――個性が強いという話もありましたが、今年のエントリー選手をご覧になっての印象は?

デスペラード 個人的に「ジェイコブ・オースティン・ヤングは“できる”割になんか『SUPER Jr.』外されてんな」っていうが印象にあったから、ここでようやく入ってきたかっていう気もしてるし。ジェイコブ・オースティン・ヤングってできるしビジュアルも悪くないけど、個性がなくて平均点なんですよね、あの技が。

――と言いますと。

デスペラード 俺は正直、技なんてどうでもいいと思ってる派なんだけど、これは極端な例ですよ。正直、フィニッシュ以外は思い入れがあれば何でもいい。だから、何でもかでもやるヤツってのはあんまり好きじゃねぇっていうかやりにくなぁと思ってて。

――デスペラード選手のプロレスは引き算ですよね。

デスペラード ボクのプロレスは引き算で、必要最低限の動きと技で最大効果を出したいっていう人間だから、1個1個に重きを置いてるし、「とにかく派手に動かなきゃ盛り上がんねぇだろ」っていうアメリカン・インディープロレスのいまの流行りっていうのがボクは苦手だから、たぶんボクはアメリカ行ってもスイングしないですよ。

■DOUKI、葛西純、エル・デスペラードっていうのは、切っても切り離せない関係だったから、俺は「スゲーもったいねぇ」と思ってる。そこにまた永井が入ってくるあたりが、「これはいい縁だな」と思いました

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――そしてIWGPジュニアヘビー級王者・DOUKIが今回の『SUPER Jr.』をボイコットしましたが、この点についてはいかがですか?

デスペラード まあでも、先に言うだけ偉いっすよ。なんかアイツらだったら、『SUPER Jr.』の記者会見で「やらねぇ!」とか言ったっておかしくないじゃないですか。まあ、結果的に永井(大貴)が入って、前の何だったかの大会で永井が「葛西純とやる」って言って、ボクもいらんこと言ってちょっと永井とあの険悪になっちゃったっすけど、そこはちゃんと話をしたんで、終わってるってことで。まずDOUKIの話をすると、DOUKI、葛西純、エル・デスペラードっていうのは、切っても切り離せない関係だったから、俺は「スゲーもったいねぇ」と思ってるんです。

――この3人には深い縁がありますよね。

デスペラード (2019年3.31『タカタイチマニア in 新木場』)葛西純とDOUKIがやって、DOUKIがグチャグチャになって、試合終わってんのに葛西さんがテンション上がっちゃってメチャクチャしてっから俺が入ってブッ壊して。その流れから俺と葛西さんのシングルマッチがありで、そこでアゴが折れ、控室にいたDOUKIにその時に被ってたマスクを渡して、「お前、『SUPER Jr.』代わりに出てくれ」って言って。そのあと会社がこっちの気持ちを汲んでDOUKIが『SUPER Jr.』から初めての新日本プロレス本戦参戦だった。

――2019年、負傷したデスペラード選手の代打で『SUPER Jr.』に出場したDOUKI選手はこれが本格参戦となりましたね。

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デスペラード その『SUPER Jr.』があって、 (2022年5.6『タカタイチマニア2.5』)ボク&DOUKI組vs葛西&本間(朋晃)組が一度あり、DOUKIが取られて負け犬コメントをし、ボクが「どんなつもりでお前のことをパートナーに選んだと思ってんだ。そんなことで呼ぶわけねぇだろ!」ってブチ切れて、『SUPER Jr.』でアイツと幕張でやった時に大説教し、その後、葛西さんとの繋がりはボクの方でまたできていきっていう、ボクのスタートはDOUKIがいなければ葛西純に辿り着けなかったんですよ。

――じつは葛西選手との関係性は、DOUKI選手がキッカケになっていたわけですね。

デスペラード いつかどこかであったかもしれないですけど、とりあえず、今生の世の中ではやっぱアイツがいてくれたから葛西さんとの縁できたっていうのもあったし、キッカケが『SUPER Jr.』だったから「もったいねえな、コイツ」とは思ってます。で、そこにまた永井が入ってくるあたりが、ボクは運命っていう言葉は好きじゃないけど、“縁”って言葉は好きで「これはいい縁だな」と思いましたね。

――これはたしかに縁ですね。

デスペラード 彼が言った試合のスタイルになるかどうかは俺は知らないですけど、デスマッチは『SUPER Jr.』ではありえないじゃないですか? さっきも言ったように、アイテムの用意もスタッフの配備もそうだし、そもそも「ルール的には無理でしょ」みたいな気もしてるし。ただ、俺と(クラーク・)コナーズがテンション上がりすぎてハードコアやっちゃったとか。結果、リング上でレフェリーの制止を振り切ってボコボコにされたからアイツが反則負けでしたけど。でも、ああいうスタイルもあり得るし、永井のあのキレっぷりじゃないですか。

――永井選手は外敵に対して敵意をむき出しにしますからね。

永井 須見(和馬)選手とやった時とかも良かったですからね。ああいう須見選手をボクはDDTで見たことなかったし、永井がああいう風に対外敵になった時に出てくるアイツのプライドっていうのが凄く頼もしくあるんで、言うたら葛西純って外敵じゃないですか。楽しみですね(ニヤリ)。「ニック・ウェインともどういうスイングするかしら?」っていう、対外敵に関しては永井がこの中でたぶん一番……アッ、藤田もいいな。この同級生なんですよね。

――二人とも23 歳ですね。

デスペラード 永井も藤田も比べられるのは嫌だろうし、比べもしないけれど、やっぱ対外敵ってなった時は2人が急先鋒なんじゃねぇかなと思ってて、ここにティタンは中の人間でもあり、外の人間でもあり、バリエンテ(・ジュニア)は外の人間で、「バリエンテ・ジュニアvs葛西純なんかどうなんのこれ?」って。「終わったらバリエンテ、素顔だぞ」みたいな気がしてる(笑)。そういう意味で言うと、Aブロックは新日本が誇る対外敵のツートップだと思ってる2人がいるから超楽しみ。

――田口選手も対外敵の時は雰囲気が違いますよね。

田口 (プロレスリング・ノア 2010年7.10有明コロシアム)Apollo 55 vs KENTA&エディー・エドワーズかな。今のファンの人たちはあの田口さんを見たらぶったまげると思いますよ。もちろんまだ尻も出してないけど、マジ喧嘩してますから。ああいうものを勝手に見たいなと思ってる。

――そういう意味でも、新日本の生え抜きvs外敵の絡みはおもしろそうですね。

デスペラード ただ意外だったのが、バリエンテとティタンが同じブロックになったのは、もったいねえなと思いつつ、どっちかとは触れたかったなって。

■ロジカルで、コメントがおもしろくて、毒のあるタイプっすね。花よりも毒ですね。ボクと非常に近いものを持ってますし、彼も必要最低限の手駒で闘ってるタイプだから、頭の使い所の闘いになる

【新日本プロレス】

――そのあたりは準決勝、決勝でのチャンスもあると思いますので、ここからは公式戦について話を伺っていきたいと思います。まずは開幕戦の5月14日(木)後楽園ホールで佐々木大輔選手と対戦します。

デスペラード 開幕で佐々木大輔かぁ……。まあ、開幕で今後を占うとかっていうのは、全然興味がねぇからどうでもいいんですけど、楽しみですねぇ(ニヤリ)。両国でやらしてもらった時は本当に楽しかったからなぁ。あの後、リング上でテキーラ飲みすぎて具合が悪くなっちゃったから、もう 2 度とああいうことはやらない。

――DDTプロレスリングの2023年7.23両国大会でシングルもありましたが、対戦してみての印象は?

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デスペラード やっぱりボクがさっきも言ったように到達点だと思っているスタイルのディク東郷選手の教え子であり、弟子であるということを加味してもやっぱりいい相手だなって。今回来てくれてうれしいですもんね。やっぱり佐々木大輔って日本でも世界でもビッグネームなんですよ。ボクが今回アメリカ行った時に、一人で3週間いたんですよ。

――らしいですね。

デスペラード その後また1週間半ぐらいステイしてるから、一ヶ月半ぐらいアメリカにいるんですよ。しかも、全部のネゴシエイトを自分でして、アメリカで出た団体からのお給料で向こうでジプシーしてて、ボクが理想とする生き方なんですよ。独り身で、アメリカでカバン一個でプロレスだけして、試合終わったら酒飲んで、レスラー仲間とバカやって、「じゃあな」つって次の街に行って、「カッコよすぎるだろ、コイツ」と思って。で、帰ってきたら自分の団体の中でユニット(DAMNATION T.A)率いてるんですよ。本当に尊敬してますし、技術的にも生き様的にもカッコいいです。

――佐々木大輔選手はもちろんプロレス界としてはビッグネームですけど、新日本プロレスファンに紹介するとしたらどんなレスラーですか?

デスペラード ロジカルで、コメントがおもしろくて、毒のあるタイプっすね。花よりも毒ですね、彼は。動きも取り立てて速ぇとか飛ぶとか、そういうタイプではない。だからボクと非常に近いものを持ってますし、彼も必要最低限の手駒で闘ってるタイプだから、頭の使い所の闘いになるかなと。

■正直、今年ジュニアの流れ的に「コイツだろ」っていうヤツがいないんですよ。だから、そういう意味で言うと、今年こそ優勝候補の筆頭だと思ってます

【新日本プロレス】

――第2戦は、5月16日(土)八王子で石森太二選手と対戦します。

デスペラード テメェのことをこう言うのも恥ずかしいっすけど、去年の一発目のアメリカの興行(1.12サンノゼ)のメインじゃないですか? そう考えたら、いまDOUKIがあのスタイルでチャンピオンシップをやっていて、基本的には大ブーイング8割9割。まあ、一部の病んだファンたちがすべてを擁護してしまう、別にそれはいいことなんです。

それはだって、どのユニットにも必ずファンっていうのはいますから。で、その人たちを否定する気はない。けど、あのスタイルでやることをやっぱ肯定はするわけにいかないので、そういう意味じゃ、ボクと石森選手、ボクとKUSHIDA選手、KUSHIDA選手と石森選手の3人のやるシングルマッチ、どこのどれを切り取ってもボクはIWGPのタイトルマッチ級のものを出せる自信はあります。……っていう人で、信用も信頼もしてるけど、ホントに怖いっすね。

――石森選手は常にコンディションがいいですし、毎年、優勝候補に名前が挙がってくる選手ですからね。

【新日本プロレス】

デスペラード 正直、今年ジュニアの流れ的に「コイツだろ」っていうヤツがいないんですよ。今年はYOHかなとも思ってたんだけど、流れが来る選手っているじゃないですか。ボクが優勝した時も、藤田が去年獲った時も、ワトの時もなんとなくあったんですよ。でも、今年はそれがまったくない状態。まあ、急先鋒は石森選手だろうなと思ってるんですよね。

――力のある選手が着実に勝つという結果にもなりそうだと。

デスペラード だから、そういう意味で言うと、今年こそ優勝候補の筆頭だと思ってます。

――ちなみに八王子のメインで対戦という点についてはいかがですか?

デスペラード 高橋ヒロムのお膝元で俺と石森さんっていうあたりが、なんかこれもおもしろいなって。まあ、会社もそれを求めてんのかな、みたいなところはありますけどね。

■この間、AEWでカイル・フレッチャーと正々堂々と正面切ってシングルマッチやって、もの凄い試合しましたから、やっぱ凄いです

【新日本プロレス】

――第3戦は、5月17日(日)代々木でロビー・イーグルス選手と対戦します。

デスペラード アイツもボクと同じタイミングでジュニア2冠をやった人間で、ボクは彼に負けてるし、彼から獲り返してる。やっぱ藤田のメンターでもあるし、プレイヤーとしても、トレーナー側としても、超一流の選手だと思ってます。この間、AEWでカイル・フレッチャーと正々堂々と正面切ってシングルマッチやって、もの凄い試合しましたから、やっぱ凄いです。

――藤田選手と組むことで雰囲気が変わった感じもしますが。

【新日本プロレス】

デスペラード 認知が追いついたんだと思います。だから、キャリアのあるボクら、石森さんとかが重鎮みたいに扱われるんですよ、認知されてるから。だから、若いヤツらが「いやぁ、まだ勝てないよね、存在感で」みたいな。存在感って、そりゃお前らが見てた時間の長さだからっていうのがあるから、プロレスっていうのは難しいんすよ。

――ここがキャリアの差というか。

デスペラード 武藤敬司さんが「思い出と戦っても勝てない」っておっしゃってたじゃないですか。あれがやっぱプロレスを表す最高の一言だと思いますよ。そういう意味で言うと、ロビーなんて認知が完全に追いついてるんで怖いですよ。だから、その生え抜きっていう部分って、俺はあんまり言わなかったけど、生え抜きってやっぱプライドがあるんですよ。プラス、団体を見てるお客さんからすると、ヤングライオンから見てるじゃないですか。思い入れが全然違うんです。だからこそ、生え抜きは所属団体の中で強いんです。

■こっちに対して矢印が向いてくれてるから、相手のし甲斐があるんですよ。おごりもまったくなく真正面から受けて立つ気はないですし、ボクの方からちゃんと攻めていくつもりでやるので単純に楽しみです

【新日本プロレス】

――第4戦は、5月20日(水)後楽園でDRAGONGATEから『SUPER Jr.』初参戦となる豹選手と対戦します。

デスペラード オォー、後楽園で豹選手か! この間の『デス・ベガス』の後に、凄く情熱的なポストをしてくれてて。ただ、どういう意図で俺と葛西さんがリング上でチューしてんのを 見て、「あんな情熱的なチューがしたい」って、「どうしたんや、キミ?」って思ったけど、身体を見たらヤバすぎるでしょ。「体脂肪率って知ってます?」「お前、石森太二か」って言いたくなりますよね。

――昨年の新日本プロレス・コンクルソで優勝された選手ではありますが、レスラーとしては未知数な部分がありますね。

【新日本プロレス】

デスペラード 正直、ボクも全部の試合を見たことがないから、未知数ではあるんですけど、これが公式戦4戦目なので見る時間はあるなと。そういう部分で逆に楽しみなんですよ。あんなことわざわざ言ってくれるぐらいこっちに対して矢印が向いてくれてるから、相手のし甲斐があるんですよ。

――DRAGONGATEの選手はスピードがある印象もあります。

デスペラード ドラゲー出身者はみんな一様に動きが早いので、そこについてくのが第1位。もしくはついてかないで止めるかどっちかだなって。ただ、ビジュアル的な部分で凄く強さがあるのと、“みょんみょん”(※豹選手がパートナーとして公言している、マスコット的なぬいぐるみ)だっけ? あれを連れてるから、あれでシバき倒してやろうかと思ってるけど、ああいう風に自分の興行を見てくれて、初めてデスマッチを生で見たらしくて痛く感動してくれてたんで、変な言い方だけどうれしいし気持ちがいいですね。もともと、ボクはそういうタイプではないけど、おごりもまったくなく真正面から受けて立つ気はないですし、ボクの方からちゃんと攻めていくつもりでやるので単純に楽しみです。

■ばいきんまんにはアンパンマンが必要なんですよ。べつにアンパンマンを今更気取るわけじゃないですし、目を覚まさせる気は全くないけど、負ける気もまったくないですね

【新日本プロレス】

――第5戦は、5月23日(土)姫路のセミでSHO選手と対戦します。

デスペラード セミでやるような試合になりゃいいっすけどね。まあ、個人的にSHOが『SUPER Jr.』で一番輝いた瞬間は、EVILに「役立たず」って言った瞬間だったっすね(笑)。

――2023年5.18岩手の試合ですね。

【新日本プロレス】

デスペラード あの年、あれを超えるシーンはなかったんですよ。「役立たず」って言われたEVILのくやしそうな顔が最高だったなぁ。

――最近のSHO選手はマイクでの煽りにフォーカスされがちですが、デスペラード選手はこの一戦をどう分析されますか?

デスペラード できないヤツじゃないっていうのは知ってるし、新日本に上がれるだけのものはちゃんと持ってるし、そもそも生え抜きだし。さっきも言ったっすけど、プライドもたぶんあると思うんで、彼がやりたいことをやってくるのは別に構わないですから。まあ、ボクもやってきた道だからわかるんだけど、難しいところで、アンパンマンにばいきんまんって必要ないけど、ばいきんまんにはアンパンマンが必要なんですよ。

――悪に正義は必要ということですね。

デスペラード 「誰が彼にとってのアンパンマンになんのかな」と思ってたら、ボクの中ではYOHしかいなかったんですけど、YOHはYOHで、ばいきんまんみたいになっちゃったんで(笑)。だから、俺は闘い方を選ぶ、アイツは選ばないっていう。そこで、べつにアンパンマンを今更気取るわけじゃないですし、目を覚まさせる気は全くないけど、負ける気もまったくないですね。

■お前を見せろ。ジェイコブ・オースティン・ヤングっていうものを見せろって。技なんか俺からしたらもうどうでもいいわ。ジェイコブ・オースティン・ヤングができることは知ってる。「だから何すんの?」「お前を見せろ」っていう闘い方を期待したい

【新日本プロレス】

――第6戦は、5月27日(水)沼津でジェイコブ・オースティン・ヤング選手と対戦しますが、これは初シングルになりますか?

デスペラード シングルは記憶ねえなぁ。ってか、アイツって新日本でシングルやってる? ヤングライオンとやったことあるのかな? まあ、申し訳ないけどそういう認知だから。

――先ほど、ジェイコブ選手に対して厳しい発言もありましたが。

デスペラード 彼がやってることって、なんかみんなどこかで見たことがあるんですよ。たぶんいろんな選手の映像を観て凄く勉強してると思うんだけど、ボクが思う勉強って、しこたま見てインプットはたくさんするんだけど、「あれをやってやろう」「これをやってやろう」って、カッコいいものをそのまま出すのは自分が吸収した栄養じゃないんですよ。

――オリジナルではないと。

【新日本プロレス】

デスペラード いっぱい入れていっぱい入れてリングに上がった時に全部忘れてて、良きタイミングで自分の身体が勝手に使ってくれること。プラス、それはリング練習でしこたまやってきたものでしか生まれない。それが自分のインプットの栄養なんですよね。ボクはアニメも映画もマンガも舞台も全部を楽しんで見てる。趣味として見てるけれど、必ず細かくなって自分の中に栄養として入ってて、リング上で表現される時っていうのは見たことある動きじゃなくても、身体が勝手に動いてくれてくるみたいな感じです。

――なるほど。

デスペラード ボクは舞台を経験したけど、1ヶ月2ヶ月いろんなシーンの練習をしまくるんですよ。もういきなり最後のシーンの練習だったり、「ハイ、今日は真ん中です」「今日は最初です」「じゃあ、こことここのパートやります」とか、順番メチャクチャでやる。そうやって入れたものを舞台で「ハイ、本番です」ってやった時に、決めた通りのことを決めた通りにできてしゃべれるんだけど、「毎日必ずみんなが同じことをしてるはずなのに、違う舞台になる理由は何だ?」って言ったら、しゃべり方が違ったり、動き方が違ったり、歩き方が違ったり、全部そうなんですよ。見てカッコいいと思った技をリング上で練習してそのままやってたらコピーでしかないし、オリジナルになり得ないんですよ。彼はその域をまだ脱してない。


――自分の中でしっかりと落とし込んでこそオリジナルになると。

デスペラード 自分が普段やっていることにアクセントとして入ってくるからオリジナルなのに、見たものをそのままやるからオリジナルがない。だから客は乗らない。「そうじゃないんだ、お前を見たいんだ」っていうのがあるから、ジェイコブ・オースティン・ヤングが張り切って腕をブン回して、どっかで見たようなものをしこたま出してきたら、お前はここで終わるぞって。

――ジェイコブ・オースティン・ヤングのオリジナルを見せろと。

デスペラード お前を見せろ。ジェイコブ・オースティン・ヤングっていうものを見せろって。技なんか俺からしたらもうどうでもいいわ。ジェイコブ・オースティン・ヤングができることは知ってる。「だから何すんの?」「お前を見せろ」っていう闘い方を期待したいですね。

■本当にボクが昔夢に見たプロレスラーの生活をしてますよね。ボクがこうまだうつが上がってない時にIWGPジュニアの絶対王者のような位置にいた人だから、やっぱありがたいすよ

【新日本プロレス】

――第7戦は5月30日(土)高岡でKUSHIDA選手と対戦します。

デスペラード 怖い!

――今年の2.28ニュージャージーでは、ジョーダン・オリバー&アレック・プライス組を相手に、KUSHIDA選手とタッグも組みましたが。

デスペラード 同じコーナーに立つと、放っといて任せられる人間。っていうことは、それが相手のコーナーにいるっていうのはやっぱおっかないですよ。この間、メジャーリーグレスリング(MLW)ってところに出て、そこにKUSHIDA選手もいて、そこからデスベガスに移動だったんですよ。

――空港でトラブルがあって助けてもらった、みたいなポストをされてましたね。

デスペラード 助けてもらって、着いて次の日の昼、「ご飯でも行きますか?何してます?」って聞いたら、「すみません。いま柔術の出稽古してました」って。柔術の出稽古なんて、俺行ったことねぇよ!(笑)。

――凄い練習熱心というか、アクティブですよね。

デスペラード 俺なんかずっとカジノしかやってなかったのに……。

――KUSHIDA選手も先ほどの佐々木選手に近しいっていうか、1人で世界を飛び回って、ホントにプロレスラーらしい方だなと。

【新日本プロレス】

デスペラード 本当にボクが昔夢に見たプロレスラーの生活をしてますよね。カパン1個で野垂れ死んでもいいから、とりあえず好きなところに行ってプロレスをやるっていうね。公式でもプロレスのないところに行ってプロレスでライオンマークの旗を立てるみたいなおもしろいことしてんなと。

――KUSHIDA選手もテーマを持って世界を飛び回ってますね。

デスペラード 俺は自分のプロレスっていう表現の究極の形を見たいから、あくまで自分本位になってるんですけど、KUSHIDA選手みたいにある程度、自分の形を完成させたような人たちになってくると、0から1を見出したくなるのかなっていう。だからそういう意味で、次のステップに入ってるイメージがありますね、ボクからすると。

――今回のデスペラードvsKUSHIDAというのも一つ見方が変わってくる試合になりそうですね。

デスペラード たぶん表現者としてのレベルで言えば、俺がKUSHIDA選手に追いつけるかどうかなんじゃないかなって思ってますけどね。やっぱボクは追っかけて挑戦してる側っていうのが性に合ってるし、ボクがこうまだうつが上がってない時にIWGPジュニアの絶対王者のような位置にいた人だから、やっぱありがたいすよ、石森選手もそうだし。

■『旗揚げ』のメインがああいう終わり方して、「ウエェ……」ってなったところを全部混ぜっ返して終わらせた稀代のトリックスター。誰も彼の本質を掴めてないと思いますし、「何をするかわかんないからおもしろい」っていう稀有なパターンです

【新日本プロレス】

――第8戦が、6月2日(火)後楽園のメインでYOH選手と対戦します。

デスペラード メインで!? 大阪のメインでもやったような覚えがあるな。

――昨年の5.22大阪のメインで対戦します。YOH選手は3.6大田区のメインをバッドエンドからハッピーエンドで締めて、ファンからの期待感も凄く高まっていると思います。

デスペラード 彼が『旗揚げ記念日』の救世主だったんじゃないですかね。まあ、もちろん好き嫌いはあっていいし、いろんな選手のファンがいて、ああいうスタイルを好きじゃない人もいて全然いいけど、『旗揚げ』のメインがああいう終わり方して、「ウエェ……」ってなったところを全部混ぜっ返して終わらせた稀代のトリックスターですから。

――ホントに救世主でしたよね。

デスペラード 新日本プロレスで田口隆祐がエポックメイキングなキャラクターになったおかげで、そういう分野が新日本ファンに受け入れられて、そこに土壌があったから生まれたキャラクターだと思うと、彼は変な意味で言うと「田口隆祐の直系なんじゃねぇか」って思ってます。

――独特の個性を発揮されていますよね。

【新日本プロレス】

デスペラード それでいて、難しいのがアイツはDIRECT DRIVEぐらいで、オリジナルがほとんどなくて、人の技ばっかやるじゃないですか? それも要所要所でEVILの使い方とか、最大火力を持つタイミングで使うから上手なんですよ。だから、誰も彼の本質を掴めてないと思いますし、「何をするかわかんないからおもしろい」っていう稀有なパターンですからね。

――最近のYOH選手は予測不能ですね。

デスペラード プロレスって毎日放送を観てる人からすると、毎日同じことをする選手が多いんですよ。棚橋(弘至)さんもそうだし、武藤さんもそうだし、蝶野(正洋)さんもそうだし、「この人と言えばコレ」っていうテンプレがあるんですよ。で、「なぜそれをやるか?」って言うと、会場のお客さんが生で見たいんだと。「映像で観たものを今日は生で見れた、うれしい」っていう感情があそこにあるんです。

――それはたしかにありますね。

デスペラード ただ、そういうものをあえて作らない選手が俺。「あれの後にこれがあってこうなるよね」っていう動きは基本的にはやらない。それは俺にとって必要がないから。だから、俺の試合っていうのは、決まったところで盛り上がるっていうお約束はないんです。それはYOHにもあって、アイツは決まった動きが基本的にない。ところどころにはあるんですけど、毎試合必ず出てくる“ド定番”がない。そういう意味で言うと、ホントに掴みどころがないから、トリックスターで奇才で対策が立てづらいパターン。だから、対策もクソもないんで正面から、ボクはボクで脚をブッ壊すしかない。

■最終戦で金丸義信は、ボクからしたらオープンリーチみたいなもん。金丸義信をクリアできれば、俺は今年優勝しますよ

【新日本プロレス】

――そして最終公式戦となる第9戦は、6月3日(水)後楽園で金丸義信選手と対戦します。

デスペラード 最終戦で金丸義信は、ボクからしたらオープンリーチみたいなもんですから。向こうの方が純正の国士13面待ちを張った状態だと思いますよ(笑)。で、こっちはリーチかけちゃってツモ切りしかできない状態。これはもうね、最終戦で金丸義信に勝てるヤツがいるんだったら、顔を見てみたいですよ

――それぐらいの難敵であると。

デスペラード だから逆に言うと、金丸義信をクリアできれば、俺は今年優勝しますよ。

――金丸選手も常にコンディションが良いですよね。

【新日本プロレス】

デスペラード さっき言った話になりますけど、長くやってればやってるほど、認知の層ができるからキャラクターの厚みは出る。ただ、それに伴うというか反比例に近いんだけど、人間の身体、コンディションっていうのは必ず悪くなっていく。このバランスをずっと奇跡的にコントロールしてるのが、この人と石森さん。

――お二人ともコンディションは常にベストですよね。

デスペラード ホントだったら、もう動けなくなってたっておかしくないですから。しかもNOAHさんに上がってて、全日本プロレスにもいて、全日本もNOAHもヘビー級クソデカいからダメージがハンパないはずなのに、そこでシャキシャキ動けてて、コンディションが悪くない。そのうえ弁も立ってコントロールされる。誰が勝てんねんって。

――だからこそ、ここで勝てれば優勝できると。

デスペラード これに勝ったら、「俺は優勝します」って断言します。

■ボクと葛西純のシングルマッチっていうのは、「おたがいに場を用意しましょう」っていうのが10年後ってだけで、全体的な大きな流れの中で必然として生まれてくるシングルマッチは喜んで受け入れます

【新日本プロレス】

――そしてブロック突破の先には準決勝、優勝決定戦も控えてますが、反対ブロックで対戦したい選手は?

デスペラード 藤田、葛西純、対抗でフランシスコ・アキラ。

――先日の葛西選手のインタビューで、反対ブロックで気になる選手に関して「“デスペ一択”でしょう。さっきも言ったけど、オレっち的に今回のオファーがあったのは、プロレスの神様が『デスペと葛西の試合をあと9年も待てねえから、『SUPER Jr.』の決勝で見せてくれよ』っていうことだと思ってるんでね」とコメントされていました。

デスペラード それはそうでしょうね。別にボクと葛西純のシングルマッチっていうのは、「おたがいに場を用意しましょう」っていうのが10年後ってだけで、全体的な大きな流れの中で必然として生まれてくるシングルマッチは喜んで受け入れますよ。

――他に気になる選手は?

【新日本プロレス】

デスペラード 本人がどこまでどういうテンションで来るかわかんないっていうのを加味して、ティタンと田口さんは外してるんですけど、ロビー・エックスとかも凄く良いし、決勝に上がってきても全然意外でも何でもないんだけど、これがたぶんボクが無意識に持ってる認知の強さだと思いますね。

――ちなみに、先ほど挙げた前年度『SUPER Jr.』覇者である藤田選手の印象は?

デスペラード 華もあるし色気もあるし、いいんじゃないですか。1.4東京ドームの時、アイツの入場曲のイントロを聞いて、「これROTTENGRAFFTYっぽいな?」と思って、声聞いたら「ROTTENGRAFFTYやんけ!」ってなって、それだけバーンってブチ上がる人って、そのタイミングで人が助けてくれたり、いろんなことがある選手だと思うんですよ。で、入場曲をROTTENGRAFFTYが作ってくれて、たぶんこの流れっていうのは途切れることなく、「藤田とROTTENGRAFFTYでイベントが起きるんじゃねぇか」って思ってるし、逆に言うとやってほしいってなってるし、「良い縁を持ってるな」って。

――やはり縁は大事ですね。

デスペラード そういう意味で、葛西さんがこの流れで出て、DOUKIが外れて永井が上がってくることに関しても「葛西さんと永井の縁って凄いな」って思うし、そこにバリエンテ・ジュニアは初めて参戦するけど、ルチャの選手で固めた『FANTASTICA MANIA』と『SUPER Jr.』って毛色が違うじゃないですか。だから、その中で「どこまで自分を貫けるかな」っていう意味で、ちょっとバリエンテは難しいだろうなって。ティタンはメキシカンルチャドールで一番日本にフィットしてる人間だと思ってるし、彼は間違いないヤツですからね。2位まで上がってくるわけだから全然芽はあると思ってますよ。

――Aブロックには昨年対戦したニック・ウェイン選手もいますが。

デスペラード ニック・ウェインは去年やって今年も触りたかったけど、また何を見せてくれるかなって。辻(陽太)がああいう風に発信したり、タイチがSNSでああいう風に同意したりしてる中で、ニック・ウェインってAEWじゃないですか? 彼に対してお客さんがどう思うかっていうのはとりあえず置いといて、「新日本がAEWばっか大事にしてんじゃねぇか」みたいな流れの中で、「イヤな色眼鏡で見られたくないだろうな」という気持ちがあって、頑張ってほしいなっていうのもある。

■アイツは4回優勝、3連覇ですよ。「もういいだろ」って言われてる中でも優勝してんだから、「1回優勝したから落ち着くか」っつったら、なわけねぇだろ。そういう意味でこの『SUPER Jr.』は全試合、その日の1番印象に残る試合を叩き出すしか考えてない

【新日本プロレス】

――ここまで『SUPER Jr.』について話を伺ってきましたが、『SUPER Jr.』後の展望はいかがですか?

デスペラード ホントに何も考えてないですね。『デスベガス』終わりで抜け殻になって、いま「『SUPER Jr.』だ」と思ってふんどしを締め直した感じですね。外道さんなんて『デスベガス』出てもらって、帰ってきたその日に後楽園ですよ。いやぁ、ホントに頭が上がらないです。そういう風な人たちもいる中でボクは休みをもらってるんだから、今後のことは考えず、まず『SUPER Jr.』でデスベガス終わりみたいな抜け殻になるぐらいの燃え方を見せようと思っているのと、そのあとに大阪城ですよね。

――6月14日(日)に開催ですね。

デスペラード 6月7日の決勝があり、一週間後に大阪城があり、まずこの一連の流れですよね。優勝したらタイトルマッチがあるっていう挑戦者決定戦じゃないから、それは切り離して考えてるんだけど、せっかくの縁を棒に振って出てこないDOUKIを大阪城に引っ張り出せるんだったら、是が非でも引っ張り出して、100代っていうキリ番を踏むんだったら、俺は「誰か若いヤツが新しいスーパースターになった方がいいだろう」って思うんだけど、最近のタイトルマッチがつまんねぇから「タイトルマッチってこういうもんだよな」ってものを見せられるような人が求められるんだったら、俺でも石森さんでもKUSHIDAさんでも田口さんでも、「できるヤツらは揃ってるんだから、なんとかするしかねぇだろうな」とは思ってますね。

――デスペラード選手、長時間のインタビューありがとうございました!最後に『SUPER Jr.』への意気込みをお願いします。

デスペラード 『SUPER Jr.』1回優勝したから、もういらねえかっつったら、べつにそんなことはなくて、タイトルもそうだけど。出る大会で優勝したいっていうのはもちろんあるし、あと俺はまだ高橋ヒロムと「どっちがスゲー選手になるか」ってまだ競争してるんで。別にアイツのことしか考えてないわけじゃないけど、アイツのことで覚えてんのは、「どっちがスゲー選手になるか競争な」って言ったんだから。

――2.11大阪のバックステージで約束されてましたね。

デスペラード アイツは4回優勝、3連覇ですよ。「もういいだろ」って言われてる中でもアイツは優勝してんだから、「1回優勝したから落ち着くか」っつったら、なわけねぇだろって。アイツの記録を越えるとか、そういうモチベーションの持ち方じゃなくて、アイツよりもいい試合を見せる必要が俺にはあるんで、そういう意味でこの『SUPER Jr.』は全試合、その日の1番印象に残る試合を叩き出すしか考えてないですね。『SUPER Jr.』を楽しみ切ります。(了)
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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