【柏レイソルアカデミー】 日立台の芝生を利活用!アカデミー選手による『田植え体験』活動レポート
柏レイソルが取り組む循環型農業プロジェクト
裸足で田んぼに入った子どもたちは、最初こそ泥の感触に戸惑いながらも、少しずつ慣れ、仲間たちと笑顔を交わしながら苗を植えていった。
レイソルU-11の猪股飛雄馬選手は、「最初は、地面が柔らかくて、苗を最初に入れた瞬間、抜けちゃうかなと思いました。だんだん慣れていったけど、結構難しかったです」と振り返る。
スタジアムの芝を管理するグリーンテック株式会社では、2018年から、スタジアムや練習場で発生する芝生残渣を、株式会社柏染谷農場の協力のもとで堆肥として再利用してきた。これまで産業廃棄物として処理されていた芝は、柏染谷農場へ運ばれ、食品残渣や籾殻、糠、牛糞堆肥などと混ぜ合わせ、発酵させることで肥料として活用される運びとなった。
さらに、「微生物が分解して、それが土になります。それをまた田んぼに戻すという作業を染谷さんがされていますが、1年ぐらいかかります」と話し、「きちんと田んぼに戻して、そこでまた作物を作って循環しているのは、私の知る限りでは聞いたことがないですね」と、この取り組みの特徴を語った。
受け入れている芝は年間約40トンに及ぶという。柏染谷農場代表取締役の染谷茂さんは、「いろいろなものを混ぜた方が堆肥としてはいいんです」と説明しながら、田植えに取り組む子どもたちの様子を見守っていた。
「今はお金さえあればなんでも買えるので、食べ物には困りません。でも食べ物は大変な思いをしてできている、子どもたちにそれを感じてもらえたみたいでよかったです。今後、食料事情がどうなるかわかりませんが、子どもたちがいろいろと考えるきっかけになってくれればと思います」(染谷さん)
アカデミー選手に「サステナビリティ」を学ぶ経験を
柏レイソルの山崎和伸代表取締役社長は、「レイソルアカデミーではサッカーを通じて、人格形成や体力面の向上を考えておりますが、サッカーだけではなくて、いろいろな体験を通じて、幅広く、知識や経験を身につけてもらいたいという趣旨で実施しました」と、今回のプロジェクトの狙いを説明した。
また、「地域の皆さんのご協力を得て、いろいろな経験をさせていただいています」と感謝を口にし、「ピッチで刈った芝が堆肥として利用されているということを伺いまして、もう少し先のことも経験してみようということになりました」と、クラブの循環型農業への取り組みと同時に、アカデミーの子どもたちの田植え体験を実施した経緯を明かした。
「今までは捨てられていた芝を、リサイクルして(肥料として)使うということを知りました」
さらに、「僕は合宿に行ったときに、ご飯を残しちゃうことがあるのですが、こういう体験をして、残さずにご飯を食べようと思いました」と話していた。
春に植えられた苗は、これから夏を越え、秋には実りの時を迎える。そして子どもたちは、自分たちの手で植えた米を収穫し、クラブハウスの食堂で味わうことになる。
日立台の芝から始まった循環は、田んぼを経て、未来を担う子どもたちへとつながっていく。柏レイソルはこれからも、地域の協力を得ながら、サッカーの枠を超えたさまざまな活動を通じて、「環境」「人」「地域」と向き合っていく。
取材・文:鈴木 潤(柏レイソルオフィシャルライター)
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