マインツ 敵地で勝利し1部残留を確定
勝負を決めきれず苦悶の終盤戦 1部残留へ向けた執念の守備
マインツのコーチングスタッフは、バイエルン・ミュンヘンとの白熱した一戦からスタメンを1名のみ変更。ハンブルクでの一戦では、ドミニク・コールに代えてカスペル・ポトゥルスキを先発に起用した。
ミラントアのスタジアム内は、90分間にわたる激しい試合を予感させる雰囲気に包まれていた。試合もその空気の通りに立ち上がり、ホームのザンクトパウリは早い時間帯の先制点が持つ重要性を十分に理解している様子だった。序盤はセットプレーから2度チャンスを作るなど危険な場面もあったが、最初にスコアを動かしたのはアウェーのマインツだった。
その得点は、マインツらしい連動したプレーから生まれたものだった。敵陣深くで佐野海舟がボールを奪うと、素早い判断を見せたシェラルド・ベッカーを経由し、フィリップ・ティーツへとつながる。ボックス手前でボールを受けたストライカーはダイレクトでシュートを放ち、ニコラ・ヴァシリは反応できなかった(6分)。これでホームの北ドイツ勢がかけていた序盤の圧力は徐々に消え、残留争いの渦中にあるチームの表情には明らかな動揺が広がった。一方でマインツは経験と冷静さを持って試合をコントロールし、リスクを抑えながらも要所で鋭く前進する展開を見せる。15分過ぎにもその姿勢は表れ、パウル・ネーベルのパスからナディーム・アミリが14ヤード付近で放ったシュートはディフレクションに遭い、追加点とはならなかった(16分)。
前半の流れはアウェイチームにとって理想的なものとなった一方で、ホームチームは決めるべきチャンスを逃す展開となった。マインツはじっくりと機をうかがいながら、再びザンクトパウリのゴール前で鋭さを見せる。アミリは2度にわたってシュートを防がれ、こぼれ球も相手DFの足に阻まれてティーツの追加攻撃は実らない。さらに、アミリのコーナーキックからポッシュが頭で合わせるも、ボールは正面でヴァシリの正面を突いた。
それでもマインツは5分後、ムウェネが今季初ゴールとなる追加点を挙げてリードを広げる。こちらも見事な崩しからの得点だった。バッツのロングボールをティーツが収めると、右サイドのヴィドマーへと展開。ヴィドマーはゴールライン際まで持ち込んで中央へ折り返し、走り込んできたオーストリア代表のムウェネが流れるように押し込んだ。ベッカーが相手DFを引きつけてスペースを作った動きも光った。統計面でも、前半のマインツのリードが妥当であることを裏付ける内容となっている。シュート枠内数は3対0と相手を上回り、ボール支配率やパス成功率でも優位に立ち、走行距離でも上回るなど、あらゆる面でホームチームを凌駕する前半となった。
72分、マインツは最初の交代を実行し、ベッカーに代えてアルミンド・ジーブを投入する。しかしその2分後、試合は思わぬ形で揺れる。ポッシュが交代出場のセーサイとのスプリント勝負に敗れ、さらにポトゥルスキもかわされると、セーサイはそのままバッツとの1対1へ持ち込む。ただしシュートは選ばず、中央へ折り返しを選択。マルティン・カースのフィニッシュはムウェネが見事にブロックし、難を逃れた(74分)。この場面が、ここまでのザンクトパウリにとって唯一と言っていい決定機となった。直後、マインツはすぐさま2枚替えで応戦。ヴィドマーと、足を攣ったポトゥルスキに代えてアントニー・カシとドミニク・コールを送り込み、試合の締めに入る。その後は大きな動きのない時間が続き、試合終了6分前には再びダブル交代。ここまで躍動していたアミリとティーツをベンチに下げ、ネルソン・ヴァイパーとレナード・マロニーが勝ち切る役割を担う。それでも試合は最後まで落ち着かない展開となる。レギュラータイム終了3分前、マインツは再び肝を冷やすことになる。カースのスルーパスにセーサイが抜け出し、ハーフボレーで放ったシュートは、わずかな運も味方してバッツの股下を抜け、2-1とする(87分)。それでもマインツは崩れない。90分にはムウェネが20メートルの距離から追加点を狙うが、シュートは右ポストのわずか外を通過。さらにアディショナルタイム5分間では、バッツが藤田譲瑠チマのシュートをしっかりとセーブし、最後までリードを守り切った。
フルタイムのホイッスルが鳴り響き、今季のブンデスリーガ残留が正式に確定。マインツは勝ち点を37まで伸ばした。次節はウニオン・ベルリンをホームに迎え撃ち、シーズン最終節はアウェイで1. FCハイデンハイムと対戦する。
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