【CS出場チーム紹介③】アルバルク東京「揺るがぬ全員バスケットで挑む、3度目の王座」
常勝軍団は、崩れそうで崩れなかった。
負傷者続出、開幕から公式戦5連敗。デイニアス・アドマイティスヘッドコーチが「本当に苦しい、厳しいシーズン」と振り返ったように、今シーズンのアルバルク東京はかつてないほどの逆境に立たされた。
だが、ここまで積み上げてきた結果は誇るべきものがある。「第101回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会」では14大会ぶりの優勝、レギュラーシーズンとの過密日程の中で挑んだ「東アジアスーパーリーグ(EASL)」はファイナル4まで勝ち残った。5大会連続8回目のチャンピオンシップ進出を決めたのも1つの証だ。
ケガに苦しんだテーブス海、ブランドン・デイヴィスが復帰を果たした3月中旬にも5連敗と暗雲が立ち込めた。そこから持ち直し、第29節からは1敗を挟んで2度の5連勝を達成。その間、菊地祥平が引退を表明。41歳の決断はチームをさらに1つにした。
シーズン終盤での足踏みについて、「焦りではないですけど、もどかしさはありました」と吐露したのは小酒部泰暉。しかし、「一人ひとりがセルフィッシュになるのではなく、チームのためにプレーした結果がいい流れを取り戻せた要因かなと思います」と続けた。小酒部の言葉は、テーブスや主将のザック・バランスキーの言葉とも重なる。
「ディフェンスファーストでアンセルフィッシュにプレーする」(テーブス)
「一人ひとりがチームのために正しい判断をして、自分のエゴを捨てて、仲間を信じてそれぞれの良さを引き出せば自然と結果はついてくる」(ザック)
傷だらけで戦ったからこそ、今がある。コートに立つ者は異なるポジションを担って支え合い、ケガと闘う者は1日も早い復帰を目指して黙々と汗を流した。一人ひとりの献身が、全員バスケットをより強固なものにした。
3度目のリーグ優勝をかけた戦いで、その完成度は極限まで研ぎ澄まされる。
KEY PLAYER/C・PF #11 セバスチャン・サイズ
シーズンを通じては、途中加入のジェフリー・パーマーやマイケル・オウともインサイドでコンビを組んだ。パートナーが変わるたびに適応し、いくつもの勝利をもたらした姿に指揮官も惜しみない賛辞を送る。
「彼は本当に素晴らしい仕事をしてくれていますし、パッションの部分でもチームを引っ張ってくれた。私としても非常に頼りがいがあります」
気づけばA東京に加入して5シーズン目。2020-21シーズンのチャンピオンシップMVPが、大舞台で再び輝きを放つ。
文=小沼克年
構成=バスケットボールキング
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