マリーンズ戦記2026 4月21日 バファローズ戦(ZOZOマリンスタジアム) 踏ん張る日々
この日も試合が行ったり来たりと動いた。三回に相手失策の間に1点を先制すると、続く四回にホームランを許し同点に追いつかれる。そして迎えた五回だ。無死一、二塁のチャンスで打席に3番DHでスタメン出場の石川慎吾外野手が入る。カウント2ボール。ストライクをとりに来たツーシームを狙いすましたかのようにフルスイングすると打球は左中間に消えていった。「打てて良かったです。本当にそれだけ」と必殺仕事人は短く喜んだ。それでも試合はまだ動き続けた。六回に再び同点に追いつかれる。
その裏、一死から佐藤都志也捕手が四球で出塁。藤原恭大外野手が死球で一、二塁とすると西川 史礁外野手が右越えの長打。一塁走者の藤原も快足を飛ばしホームインしイッキに2点を勝ち越した。超積極的な機動力野球。この瞬間、流れは完全にマリーンズ側へと傾いた。2連勝だ。
「今日は投手陣が追いつかれたのですけど、リードを許さなかった。そこから踏ん張ったというところが勝因だと思います」
勝利監督インタビューボードに姿を表したサブロー監督は試合を冷静に振り返り、粘りの投球をみせた自慢の投手陣を誉めた。打線では1番に藤原。2番に西川に変更をしてから怖さが増している。藤原は3安打。西川は決勝の2打点。「そこに得点源が集約されている。いかにそこにいい形で回すか」と目を細めた。監督就任時よりメディアから「クリーンアップをどう組むか?」と質問をされるたびに「もちろん3番、4番は大事だけど、ボクの中ではまず1、2番に重きを置いている。そういう攻撃戦術をイメージしている」と言い続けてきた。それだけにその形がハッキリと見えてきたのは大きな収穫だ。サブロー監督も「作戦通りといえば作戦通りかも。ただ、もちろん3、4、5番が打ってくれたら、もっと楽に点が入ると思う。そこはまだ試行錯誤」と話をした。
打撃絶好調の藤原に関してはこれまで一つの見解を持っていた。それは休み明けの打撃。ベンチで1打席目の内容を注視していた。「休み明けの打撃がちょっと弱い印象があった。だからちょっとだけ心配をしていたけど、1打席目からヒットが出て、ああ、今日は3本くらい打つなあと思って見ていた」との予想通り、見事な3安打で切り込み隊長として打線を引っ張った。勝ち越しを決めた西川の場面に関してもストレート攻めで追い込まれていた中で最後は変化球を右に運んだ。直球攻めの中での変化球打ち。難しいとの見解がある中で指揮官は「逆にボクからすれば変化球が来てくれてよかったのかなと思う。相手投手は結構、角度あってストレートも速い。ホップ成分もある。空振りしていた感じも、ぜんぜん合っていないように見えていた。ストレートだとボール球を振りやすいかなと見ていた中での変化球。やっぱり追い込まれてさらに力を発揮するタイプなのかなと思う」と分析し喜んだ。
七回にネフタリ・ソト内野手にグレゴリー・ポランコ外野手を代打で起用する勝負手で犠牲フライの1点を奪い、試合を有利にした。「ソトは今まで頑張ってくれた中で、ちょっと疲れが見え始めているかなあというところで、今日は状態が良くなかったので、起用しました。ポランコにも打席を立たせたいという思いもあった」と説明した。そして「ソトには頑張ってもらわないといけない。明日、フォームチェックをします」と自らのメソッドを伝える考えを口にした。
チーム状態はここにきて明らかに上がっている。ホームでは3連勝。前回、大阪で同一カード3連敗を喫したバファローズに一矢報いる勝利だった。それでも指揮官は「明日からも謙虚に、勝ちに向かって頑張ります」と頬を緩めることなく静かにインタビューを締めた。借金は残り4つ。そこから貯金へと転化していかないといけない。投打ともに光明が見え始めた。晩春から初夏へ。季節の移り変わりと共にマリーンズが確実に、着実に熱くなりつつある。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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