【ソフトボール】打撃でも「PIECE」に 日立の杉浦、連敗止めるサヨナラ打 JDリーグ第2節
日立で初の4番、小島が逆転3ラン
しかしその裏、日立に来て初めて4番に入った小島あみがエヴァ・フォールトマンから中越えに3ランを打ち込み、逆転する。初球が高く外れたあと、低めを強振してファウル。3球目も続いた低めを、しなやかに運んだ一発だった。「ライズ系がボールになっていたので、低く来るかなと。ファーストストライクを振りにいけたのがよかったです」と小島。
不動の4番だった山内早織が抜けた打線にあって、有力な4番候補だ。「準備はしてきたつもりなので、ようやく回ってきたと思いました。でも、誰が出ても一人ひとりがその時に応じた仕事をすれば、きょうみたいな試合ができると改めて思いました」
長谷川、勝利につなぐ好救援
タイブレークの八回表。日立は五回から登板した長谷川鈴夏がバントで1死三塁とされたあと、井上美樹から欲しいところで三振を奪い、フォールトマンは三ゴロに打ち取った。長谷川は「勝ち越される試合、均衡していてもあと一歩で負けてしまう試合が多かったので、同点でいかせてもらって、絶対1点を与えない強い気持ちで投げました」という。
第1節のホンダ戦ではタイブレークで決勝点を許していた。「ちょっと頭をよぎったんですけど、その壁を越えないとだめだったので、いいマインドでマウンドに立てたと思います」
杉浦、悔しさ胸に打撃強化
千葉経済大附属高から俊足の遊撃手として2021年に日立入り。ハンナ・フリッペンが抜けた2024年から先発出場が増え、昨季は2年目・北原花菜絵との併用で競う形になった。
だが、打撃が非力だった。日立は選手層が厚くなり、杉浦は先発しても第1打席で代打を送られ、再出場で守備につき、次の打席でも代打を出され、そのあとは北原が守るといったこともあった。遊撃手は2人目のFPのようだった。
代走だけの試合もあり、試合数25に対して打席33、安打6、盗塁4が使われ方を物語っている。「悔しかったと思いますけど」と向けると「はい」とうなずいた杉浦に、オフの取り組みを聞いた。
「外角の球は得意だったんですけど、内角を攻められることが多くて、内角をどう打つかということと、しっかり振ることを意識しました。チームバッティングも大事ですけど、強いスイングをかけようと」
出番と居場所を求めて
第1節は杉本が出て本塁打も打ったが、今節はベンチから外れ、杉浦が先発した。この試合も前の打席では森山遥菜を代打に送られながら、再出場で回ってきた打席で出た一打だった。
昨季ともに遊撃を守った北原も、藤森捺未をけがで欠く外野へ回り、奮闘している。新戦力とは、新人・新加入の選手だけではない。新たな出番と居場所を求めてよじ登る選手もチームにとっては新戦力になり、日立の今季のスローガンである「PIECE」になる。杉浦の打撃にオフの成果が見られるか。「ここからだなと思います」と力をこめた。
5試合13被本塁打の投手陣
藤森、杉本を欠く打線もさることながら、投手陣の被本塁打が多い。この試合も小松優月に先頭打者本塁打を含む2発、髙橋舞里にも1発を浴びてリードを広げられた。これで5試合13被本塁打、平均2.6本。昨季は29試合25本、平均0.86本だから3倍以上のペースだ。ちなみに昨季の東地区最多はミナモの42本だった。
ホンダも第1節で戸田中央に若手投手が打ち込まれ、1試合7本塁打のリーグ・タイ記録を許したが、他の4試合は計4本で済んでいるから、日立の深刻さが際立つ。
吸い込まれるように
カウント別では初球が1本、ストライク先行は0-2、0-1が各1本だけで、フルカウント2本、3-1、2-0、2-1などおおむねストライクが欲しいカウントだった。あれが入るかという打球も中にはあったが、多くはしっかり振られている。
村山修次監督が「なんか吸い込まれるように…」と言ったように、悪い夢を見ている感じさえする第1、2節だった。本来の姿を取り戻すか、それとも…。ここからの日立の足取りは、東地区の展開を大きく左右しそうだ。
若林哲治(元時事通信記者)
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