【FC町田ゼルビア】アジア4強。次なる強敵はUAEのシャバブ・アルアハリ
ACLE初挑戦の町田がアジアで躍進している。
「この大会に参加しにきたのではなく、アジアチャンピオンになるために来た。そのための大事な初戦で勝利を収めて勢いに乗っていきたい」
キャプテン・昌子源がそう意気込んで臨んだ準々決勝・アルイテハド戦。世界的なプレーヤーである現役ブラジル代表のファビーニョらを擁する“世界規格”の相手に、町田は持ち味の“組織力”を見せてまったく引けを取らない戦いを見せた。欧州やアフリカの代表経験がある強力攻撃陣を前半は完璧に封じて1-0でリード。後半は押し込まれる展開が増えたとはいえ、全員がハードワークし、粘り強く守り抜く“町田らしい”守備でそのまま逃げ切り、得意の「ウノ・ゼロ(1-0勝利)」で4強進出を決めた。
モロッコ代表でも活躍した大型ストライカー、ユセフ・エンネシリを抑え切ったCB岡村大八も胸を張った。
「後半はボールを持たれて防戦一方となった中でディフェンスライン、GKを含めて選手全員でクリーンシートで終えられて準決勝に進められたのは大きな一歩」
世界レベルの強力な個に対し、町田が研ぎ澄ませてきた組織力で勝利した成功体験は今後に向けて非常に大きな収穫だ。この自信を持って今度は4強に挑むことになる。
準決勝の相手もアジアを飛び抜けたチームだ。アルイテハドが世界中の選手が集う“多国籍軍団”であるならば、昨季のUAEリーグの覇者であるシャバブ・アルアハリはブラジル人中心の“南米型”のチーム。3-2で勝利した準々決勝のブリーラム・ユナイテッド戦の先発メンバーは、11人中7人がブラジル人だった。代表クラスの世界的なプレーヤーがいるわけではないが、ブラジルらしい技術が高く、コンビネーションなど小技のできる選手が揃っている。
基本システムは[4-2-3-1]。左ウイングのギリェルメ・バラ、トップ下のユーリ・セザールのブラジル人はスピードと技術を兼ね備えた選手で、右サイドにいる10番も厄介だ。イタリア国籍でアルゼンチン出身のフェデリコ・カルタビアは、テクニックの高い左利きのアタッカー。バレンシアをはじめ、長くスペインリーグでプレー経験がある彼が右サイドで攻撃の中心としてゲームメークし、準々決勝ではCKのキッカーとして2点をお膳立てした。シャバブ・アルアハリは能力の高い個を生かす攻撃とともに、アルイテハドより連動性の高い仕掛けを見せる可能性もある。
指揮を執るのは、ポルトガル人のパウロ・ソウザ監督。現役時代にはイタリアのユヴェントスやドルトムント(ドイツ)で欧州CL制覇の経験を持つ“名手”だった55歳の指揮官だ。監督としてもイングランドやイタリア、ブラジルなど多くのクラブで指揮を執っており、経験は豊富である。ポルトガルの“レジェンド”が統率しているUAEリーグ9度の優勝を誇る強豪との一戦は、またも町田のタフさが求められる。
黒田ゼルビアは真っ向から挑むだけだ。J1昇格3年目、ACLE初出場の町田にとって未知の領域だった世界規格のアルイテハドを抑えた規律のある守備は、もはやアジア屈指と言える。前線からのプレス、ハードな球際、統率された守備網は、どこが相手でも自信を持てる町田の武器だ。準決勝の相手ももちろん強力だが、恐れることはない。
守護神・谷晃生は自信を持って言う。
「(相手は)やはり強度が高いし、前線に個で打開できる選手やパワーのある選手がいる。そこは警戒したい。ただ、チャンスは作れると思うし、そこを決め切れるかどうか」
準々決勝では、ロングスローからテテ・イェンギが決勝点をもぎ取った。CKやFKを含めて、“セットプレー”は町田のもう一つの大きな武器だ。緻密な守備で相手のストロングを消して無失点に抑え、攻撃ではチーム全員で同じ絵を描き、チャンスを確実に仕留め切れるか。アジアを相手に証明してきた町田の組織力が、再び試されることになる。
「自分たちは優勝しか見ていません」(谷)。
アジアの頂点まで、あと2勝。FC町田ゼルビアの初挑戦はまだまだ続く。
※リンク先は外部サイトの場合があります
4.22(水)
1:15 KICK OFF(日本時間)
vs.シャバブ・アルアハリ
会場:Prince Abdullah ALFaisal Sports City Stadium
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ