マリーンズ戦記2026 4月19日 イーグルス戦(楽天モバイル最強パーク宮城) 風が動いた
試合は一回、二回と1点ずつ失い、その後は風が止むように動きがピタッと止まった。マリーンズ打線は五回終了まで走者を一人も出すことが出来ない。イーグルス先発 早川隆久投手が仁王立ちしていた。
五回が終了するとグラウンド整備が行われる。この間こそが、流れを変える好機。サブロー監督が何度も提唱するイベントなどで間が空く偶数回は試合が動くという理論だ。六回 風が動き出した。先頭の友杉篤輝内野手に四球。あれほど気持ちよく投げていた早川がリズムを崩し始めた。一死後、仕掛ける。小川龍成内野手が投手寄り。一塁側にセーフティーバントを試みた。これこそがマリーンズの攻撃の形。意表を突いた攻めが功を奏して一、二塁とする。ここから攻撃の起点である自慢の1、2番が待っている。藤原恭大外野手が一塁横を抜くタイムリーで1点を返すと西川 史礁外野手は右超えのタイムリー。あれほど攻めあぐねた相手が乱れ、攻略し同点に追いついた。
しかし、その裏に3失点し、再びリードを許す。それでもこの日のマリーンズは違う。八回 一死一、二塁のチャンスで再び1、2番に打順が回る。藤原が右前タイムリーで2点差。西川が四球を選び満塁とすると続くネフタリ・ソト内野手の当たりはピッチャー正面。万事休すと思われたが、相手が後逸する失策で1点。これで風は完全に追い風となった。さらに石川慎吾外野手が四球を選び、押し出しで同点。何度も右手でガッツポーズをしながら一塁に向かった。さらに、ここまで打撃で苦しんだ寺地が遊撃内野安打で勝ち越し。友杉篤輝内野手が今季初打点となる右前タイムリーでリードを3点に広げた。この3連戦でマリーンズが初めて前に出た。打者一巡の猛攻。絶対に負けないという気迫。意地の攻勢だった。マリーンズ 魂の叫びが仙台の夜空に響き渡った。強くたくましい海の戦士たちの風が吹いていた。
試合後、メディアの待つ関係者駐車場に現れたサブロー監督は決して饒舌ではなかった。「こういう勝ちもあるんですね。相手に助けられた部分もありますけど・・・」と幸運な要素も絡んでの得点だっただけに、明確な笑顔は見せることはなかった。
ただマリーンズの攻撃の形が発動できたことには手応えがある。「うちの打線は下位打線が出ないと、なかなか点をとるのが難しい。そういう面ではよかった」と頷いた。7番友杉が2安打2打点。大敗した前日にこの日のスタメンを見越して終盤に代打で起用。ヒットを打っていた。「相手先発との相性がよかったので今日の試合で、使おうと決めていた。その中で最近、打席に立っていなかったという点も踏まえ、昨日はあそこで代打でまず打席を上げようと思っていた」と起用理由を説明した。結果的にこの伏線が生きる。友杉は試合後、ヒーローインタビューに導かれていた。9番小川龍成内野手も3安打。「小川はいい打撃。いい内容だった」と称賛した。この2人が塁上を賑わし、自慢の1,2番で3打点を挙げた。勝利を呼び込んだ。これぞマリーンズ 攻撃の形だ。
指揮官は「こういう活発な打線というか。負けていても取られても取り返す。追いつき追い越すみたいなきょうみたいな打線であって欲しいと思う」と締めた。
激戦を終え、チームは東北新幹線で帰路についた。月曜日の休養を挟み、火曜日から首位のバファローズを本拠地ZOZOマリンスタジアムに迎えての戦いとなる。大阪での前回対戦では忘れもしない3連敗を喫した相手。今こそあの時の悔しさを晴らす時。リベンジの一戦となる。この日のようにどんな困難な状況下でも努力と準備を重ね、最後まで諦めない執念があれば、勝利の女神がきっと微笑むはずだ。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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