【週刊グランドスラム351】早くも東京ドームへの道が断たれる!! 都市対抗兵庫県一次予選の厳しい戦い

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YBSホールディングスは、プロ経験者の加藤 廉を中軸に据えた打線で都市対抗初出場を目指す。 【写真=横尾弘一】

 都市対抗近畿代表5チームを決める二次予選には、14チームが出場できる。そのうち9チームは、過去に本大会への出場経験がある企業チームだ。残る5チームを決める一次予選は府県単位で実施され、主にクラブチームが鎬を削ってきた。
 ただ、近年の近畿地区では企業チームの新規参入が続いており、二次予選への道がより厳しくなっている。特に兵庫県は、2020年に創部した神戸ビルダーズ(現・アスミビルダーズ)が翌2021年にクラブから会社登録に変更すると、近畿有数のクラブだった全播磨硬式野球団がYBS播磨を経て、2024年にYBSホールディングスとして会社登録。
 さらに、昨年には総合不動産会社のサムティが満を持して企業チームを創部した。一次予選を勝ち抜けるのは、滋賀・京都・奈良から2、大阪・和歌山から1、兵庫から2。これまでは、アスミビルダーズとYBSホールディングスが兵庫県警察硬式野球部県警桃太郎や関メディベースボール学院などを倒せば二次予選に進出できたが、サムティが加わった今年からは、企業チームでも二次予選に進めない厳しい予選となった。
 トーナメントと敗者復活方式で行なわれる予選は、第二代表決定戦が4月14日。この試合に敗れたチームは、東京ドームへの道が経たれてしまうのだ。
 予選は開幕日の4月4日が雨天中止となり、最終日は15日となる。そして、3つの企業チームと県警桃太郎が勝ち上がった準決勝から、戦いはより白熱する。

初陣のサムティが涙を呑み、さらに……

 準決勝の第1試合はYBSホールディングスが県警桃太郎に5対0で快勝。第2試合は、アスミとサムティの激突だ。アスミの前田克也監督は、豊富な社会人経験から予選の戦い方をこう考えた。
「YBSは投打に頭ひとつ抜けており、サムティとうちは互角の力関係。だから、仮に準決勝で負けても、第二代表決定戦では十分にやり返せると見ています。そこで、勢いのある駒井 洸を第二代表決定戦に残し、準決勝はエースながら本調子ではない三尾倖平に任せました」
 三尾は2回表に1点を先制されるも、その後は粘り強く追加点を防ぎ、打線も5、6回裏に1点ずつを挙げて逆転する。ならばと、前田監督は7回から駒井を注ぎ込んだが、自身のバント処理ミスもあって2対3と再びリードを許してしまう。

アスミビルダーズは駒井 洸(左)、サムティも中森光希(右)ら若い投手が力投したが、クラブの雄・兵庫県警察硬式野球部県警桃太郎の粘りに跳ね返された。 【写真=横尾弘一】

 6回裏のピンチで、先発の中森光希から左腕の阪上 陸に代えたサムティも、7回から桑形康平を投入。小川博文監督から、継投のアンカーにと期待されている右腕だ。しかし、アスミは二死一塁から五番・吉田 翼に会心の逆転2ラン本塁打が飛び出す。4対3としたアスミは駒井が持ち直して逃げ切り、第一代表決定戦へ進出した。
 休養日を挟んで14日、県警桃太郎と対戦したサムティは、1回裏に首尾よく1点を先制するも、3、5回と失点してリードを奪われると、そのまま逃げ切られてしまう。これが一発勝負の怖さだろう。
 県警桃太郎は昨年のクラブ選手権4強の力を出し切り、初陣のサムティを沈めた。そして、第一代表決定戦はYBSホールディングスが駒井を温存したアスミを投打に圧倒し、13対4で二次予選進出を決める。
 15日は雨天順延に。連戦を避ければ、特に投手起用の面でクラブチームも本領を発揮できる。2024年以来の二次予選進出を狙う県警桃太郎とアスミの対戦は、県警桃太郎の右腕・佐野瑠勇がアスミの打線に的を絞らせず、反対にアスミの先発・駒井から4回裏に2点を先制。6回裏に3点目を奪うと、アスミの反撃を1点に抑えて第二代表を勝ち取る。
 サムティに続き、アスミも東京ドームへの道を絶たれた。さらに、今春には兵庫三菱自動車が加盟し、兵庫県の社会人野球は熱を帯びている。それは同時に、一つひとつの戦いがより熾烈になるということも示している。
取材・文=横尾弘一

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著者プロフィール

1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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