【ソフトボール】日立連敗、見せるか「PIECE」の復元力 JDリーグ開幕
2ラン、ソロ、ソロ、3ラン
その1点を、五回先頭の新人・加減夢華(佐賀女子高)のリーグ初本塁打で与えた。加減は1月の日本代表長崎合宿に、日本ソフトボール協会が十代のホープとして特別参加させている。姉の愛華も日立におり、パワーを間近で感じていた坂本だが、カウント3-1からものおじしない思い切りにやられた。
六回にも2番手の2年目・奥野心が炭谷にこの試合2発目を浴び、なお2死一、二塁として降板。ここで登板した新人・小澤奏音(厚木王子高)が代打・井手久美に3ランを打たれ、ダメ押し点を与えた。
次戦につながった七回の粘り
村山修次監督は「もう少しうまい継投ができればわからなかった。私の継投かな」と敗因を背負ったが、「打線はつなぐ、つなぐということをしてきたので、最終回だけでも出たかな」と成果も感じていた。
翌日のホンダ戦は、その続きのような打撃で新外国人・エミリー・ケネディの立ち上がりを攻めた。デジャ・ムリポラの先制打、4番に入った保谷蓮の二塁打、戸田中央から移籍加入した三輪玲奈の二塁打などで一挙5点を先取すると、二回にもムリポラの2ランでケネディをKOした。
7点リードからの暗転
打線も負けじと唐牛、杉本の一発で再逆転してくれたが、2点差を守れず延長タイブレークに。八回、再登板した長谷川が、開幕から前の打席まで安打のない秋豆朱音に2点二塁打を打たれ、10-12で競り負けた。
高崎ラウンドでは勝股美咲をけがで欠くビック、ジェイリン・フォードが移籍で抜けたホンダも大量失点の敗戦があった。見方によっては、坂本と長谷川の2本柱が打たれた日立のほうがダメージは大きいと見る関係者もいる。
坂本「一つになって1球を追えば」
3年間、投手で主将を務めた。今季から笠原朱里が主将になり、二重の責任からは解放されたが、「あまり変わっていないと言えば変わっていないし、やるべきことは変わらないので」という。むしろ「自分のことを考える時間ができているので、その分しっかり結果を出さないと意味がない」と受け止めている。
投手陣は田内愛絵里(現伊予銀行)、ドンテイシャ・ゴーボーンが抜けたあと、昨季新人賞の奥野をはじめ3年目の後藤実緒、新人・小澤の若手が、どこまで今季のチームスローガンである「PIECE」になっていけるかどうかが大きなポイントだろう。
山内が移籍し、藤森が負傷した打撃陣
少なくとも前半戦は出られないが、すでに再建手術を受け、ギプスを着けて同行しており、村山監督は「もちろん悔しいと思うんですけど、ベンチでチームを鼓舞することで戦力になってくれている」という。本人の表情も思ったより明るかった。
4番はこの2試合、粘り強い打撃をする保谷を起用し、8打数3安打2打点とまずまずの滑り出しを見せた。村山監督は「つなぐ打線だと思うので、状態のいい選手が入ってくるのかなと思います」と柔軟に起用する考えだ。開幕前に話を聞いた笠原主将も、山内のあとを「誰かが(埋めよう)とはみんな思っていません」と話していた。
「答え合わせ」の整理と修正
どのチームも今は、オフの準備と開幕当初の結果との「答え合わせ」の時期。対戦相手には昨季までのデータと違う選手や初対戦の選手がいたりして、この時期の敗戦にはそうした戸惑いも絡んでいる。
それらをいかに整理して修正に反映させ、一人ひとりが今季のチームにはまる「PIECE」になっていくか。坂本は「見失ってはいけないこともあると思うので、そこは大切にして、次の3連戦をしっかり勝ち切る準備をしたいと思います」と表情を引き締めた。
若林哲治(元時事通信記者)
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