大阪体育大学が「生成AIの利用に関する基本方針」を策定 「適切な利活用通じ教育・研究の質の向上、競技力の高度化など図る」

大阪体育大学
チーム・協会
 大阪体育大学は「生成AIの利用に関する基本方針」を策定した。
 生成AIは教育、研究、競技、大学運営、社会連携の各領域で新たな可能性をもたらす一方、利用には学問的誠実性、倫理性及び安全性に関する適切な配慮が求められる。基本方針では、「生成AIは人間の知的活動及び業務を支援する有効な手段であるが、その利用にあたっては、常に人間が主体であり続けなければならない」と明記した。
 基本原則として、「学問的誠実性及び業務倫理の確保」「主体的な思考、判断及び実践の尊重」「情報の正確性に対する責任」「情報管理及び安全性の確保」について遵守することを求めている。

【大阪体育大学】

 大阪体育大学では開学60周年の節目を迎えた2025年、「大体大ビジョン2031」で掲げる「本物」の教育・研究・社会貢献のさらなる充実を目指し、「DX・AX検討推進プロジェクト」を始動。デジタル技術の活用(DX=デジタル・トランスフォーメーション)と人工知能の活用(AX=AIトランスフォーメーション)を進め、教育・研究・社会貢献を通じて、スポーツを基点とした社会の変化や新たな価値創造への貢献を目指している。

 藤本淳也・同プロジェクト・リーダーは「AIは体育・スポーツ・教育の在り方を大きく変える可能性を持っています。しかしその一方で、どれだけ技術が進展しても、人が身体を通じて学び、他者と関わり合いながら成長していくという本質的な価値は決して変わりません」とした上で、「効率や最適化だけでは測れない価値が、体育・スポーツ・教育には存在します。だからこそ私たちは、デジタルネイティブ世代である学生とともに、新しい時代にふさわしい学びや実践の在り方を創造し、探求し続けていきたいと考えています。基本方針の策定はその第一歩であり、AIとともに、人間の可能性をどう広げていくのかが問われています。その中で、体育、スポーツ、教育の『本物』とは何か——その問いに向き合い続けることこそが体育大学の使命でもあると考えています」としている。

 また、在学生、教員を対象にしたガイドラインも別途、定めた。

※リンク先は外部サイトの場合があります

 基本方針の全文は以下の通り。

大阪体育大学の生成AIの利用に関する基本方針

1.目的
 本方針は、大阪体育大学(以下「本学」という)における生成AIの利用に関し、学生、教員及び職員(以下「構成員」という)が共有すべき基本的な考え方および原則を示すものである。
 生成AIは、人工知能技術の進展を背景として発展している代表的な技術であり、教育、研究、競技、大学運営及び社会連携の各領域において新たな可能性をもたらす一方、その利用には学問的誠実性、倫理性及び安全性に関する適切な配慮が求められる。
 本学は、生成AIの適切な利活用を通じて、教育・研究の質の向上、競技力の高度化及び大学運営の効率化を図るとともに、本学の教育理念に基づく主体的な学び及び実践の充実を目指す。
 なお、教育活動、研究活動、大学運営等における具体的な取扱いについては、本方針に基づき、別途ガイドラインを定める。

2.基本的な考え方
 生成AIは、人間の知的活動及び業務を支援する有効な手段であるが、その利用にあたっては、常に人間が主体であり続けなければならない。
 本学における教育、研究、競技及び大学運営は、身体を通した実践、経験の蓄積並びに主体的な思考及び判断を基盤とするものである。生成AIは、これらの活動の分析、理解、支援及び拡張を通じてその高度化に資するものであり、身体を通じて得られる経験、感覚及び主体的な判断を伴う実践そのものを代替するものではない。
 構成員は、それぞれの立場において生成AIを適切に活用しつつ、その成果及び判断に対する責任を自ら負う。

3.基本原則
 本学の構成員は、生成AIの利用にあたり、以下の原則を遵守する。
(1)学問的誠実性及び業務倫理の確保
 生成AIの出力を、そのまま自己の成果又は業務成果として利用することは、学問的誠実性及び職務上の倫理に反する行為となり得る。
 生成AIを利用した場合には、その利用の範囲及び過程を適切に示し、成果に対する責任を明確にしなければならない。
(2)主体的な思考、判断及び実践の尊重
 学修、研究、指導及び業務において求められる思考、判断及び実践は、構成員自身が担うべきものである。
 生成AIの利用は、これらの過程を支援する範囲にとどめ、思考や判断、実践そのものを代替することのないよう留意しなければならない。
(3)情報の正確性に対する責任
 生成AIは、不正確又は不適切な情報を生成する可能性がある。構成員はその出力を無批判に受け入れることなく、信頼できる情報源に基づく検証を行う責任を負う。
(4)情報管理及び安全性の確保
 生成AIの利用にあたっては、個人情報、機密情報及び未公開の研究情報等の取扱いに十分留意しなければならない。これらの情報を不適切に入力することは、重大な問題を引き起こす可能性があるため、厳に慎むものとする。
4.運用
 生成AIの具体的な利用方法及び教育、研究、競技、大学運営等の各場面における取扱いについては、本方針の趣旨を踏まえ、別途定める。また、生成AIの活用の在り方は、学問分野及び業務の特性に応じて検討されるべきものであり、各現場における適切な判断と工夫が求められる。
5.見直し
 本方針は、社会的動向及び技術の進展並びに本学における教育、研究、競技及び大学運営の状況を踏まえ、必要に応じて見直しを行う。
6.附則
 本方針は、2026年度より施行する。
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著者プロフィール

日本を代表するスポーツの総合大学。体育系大学として西日本で初めて開設されました。スポーツ科学部は6領域を備えデジタルスポーツにも注力、教育学部は最大4つの教員免許が取れ、両学部生の96%が「満足」と卒業時アンケートに回答。6専用体育館・各種競技場・医師在勤の診療所・AT・S&Cルームが教室棟に隣接。学生の非認知能力の高さも特長です。

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