【浦和レッズ】ココナッツ味の幼虫を食し、ピラニアを釣り、ピンクイルカとも遭遇…西川周作、アマゾンを行く

浦和レッドダイヤモンズ
チーム・協会

【©URAWA REDS】

 西川周作は、親指と人差し指をコの字にして大きく離すと笑った。

「そうそう、こんなででっかい幼虫を食べたんですよ」

 2025シーズンのオフに向かったアメリカ大陸への旅行中でのことだった。ブラジルからペルーに飛び、世界遺産のマチュ・ピチュに感動した西川家族一行は、次なる目的地を目指して再びブラジルに戻った。

「旅の目的として日本ではなかなか経験できないことをするというテーマがあって。マチュ・ピチュもそうですけど、移動時間も含めて苦労しなければ辿り着けないような場所に足を運んで、野生の動物を見たり、自然と触れ合ったりすることを目的にしているんです」

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 2024シーズンのオフにはアフリカのサバンナで野生の動物を観察した彼が今回、向かったのはアマゾンだった。

「アマゾンでは、野生のナマケモノも見られましたし、アリゲーターにも遭遇しました。船に乗りながらガイドさんが小さいアリゲーターを捕まえてくれて、写真を撮ったりして。

 あと、ピラニアも釣りました。エサは小さく切った鶏肉みたいなものを自分で針につけて、川に糸を垂らすんですけど、ホントに入れ食い状態。(川のなかに)入れたら釣れる、入れたら釣れるみたいな感じで衝撃的でした」

 アマゾン川は茶色く濁っていて、ピラニアがエサに食いつくところが見えるわけではないが、その濁りも「単なる汚れではなく、木の栄養分が川に流れ出ている」という話を聞き、自然の仕組みに理解を深めた。

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「あとは、アマゾンは川なのにイルカが泳いでいるんですよ」

 それも旅の目的の一つで、アマゾン川に生息するイルカは、「ピンクイルカ」と呼ばれているという。

「イルカって海にいるものだと思っていたので、朝起きて川に行ったら、イルカが優雅に泳いでいる姿を見て、感動しました。子どもたちもピンクイルカを見られたことには喜んでいましたね」


 アマゾンで経験したのは、それだけではなかった。冒頭の発言に戻り、「幼虫を食べたってどういうこと?」と聞くと、少し得意気に、それでいてうれしそうに話してくれた。

「アマゾンにはココナッツの実のなかに、幼虫が生息しているみたいで。ガイドさんがココナッツの実を割って、その幼虫を取り出してくれて、『食べられるぞ』って言われたんですよね」

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 グロテスクな幼虫に、さすがの家族も躊躇していた。

「先頭バッターを務めるのは、自分しかいないな」

 そう思った西川は、「これもなかなか経験できることではない」と、幼虫を受け取ると、思い切って口に放り込んだという。

「口のなかでにゅるにゅるって動くんですけど、プチっと噛んでみたら、ココナッツの味がしておいしかったんですよね。必要なのは、勇気だけで(笑)。自分が先陣を切って食べたあとは、妻も子どもたちも続いて、目をつぶりながら食べていました(笑)」

「幼虫が」というわけではないが、日本とは掛け離れたアマゾンでの経験に、子どもたちは「また行きたい」と目を輝かせてくれたという。

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「前年のアフリカ旅行もそうですけど、行き先については妻がいろいろと考えてくれているんですけど、僕自身も一人だったら、絶対に行かないような場所に足を運ぶ機会になっています。だから、そうした経験は、子どもたちだけでなく、自分にとってもすごく刺激的で。それもこれも、自分がサッカーを頑張っているから、旅行にも行くことができているし、家族の支えがあるから自分も頑張り続けられている。ある種、そのご褒美の一つだと思っています」


 見ることのできない景色を見ることで、再びプレーする意欲が湧く。

 アマゾン川を後にした西川家一行は、アメリカのニューヨークへと向かい、本場のミュージカルを鑑賞して帰路に着いたという。

「早くも次というか、行きたい場所の候補も挙がっているので、楽しみですね」

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 養った英気が、次への活力となり、その活力が次への好奇心へとつながっていく。それは、尽きることのない向上心の源になっている。


(取材・文/原田大輔)
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著者プロフィール

1950年に中日本重工サッカー部として創部。1964年に三菱重工業サッカー部、1990年に三菱自動車工業サッカー部と名称を変え、1991年にJリーグ正会員に。浦和レッドダイヤモンズの名前で、1993年に開幕したJリーグに参戦した。チーム名はダイヤモンドが持つ最高の輝き、固い結束力をイメージし、クラブカラーのレッドと組み合わせたもの。2001年5月にホームタウンが「さいたま市」となったが、それまでの「浦和市」の名称をそのまま使用している。エンブレムには県花のサクラソウ、県サッカー発祥の象徴である鳳翔閣、菱形があしらわれている。

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