ヴィアメント(大井)、シンメデージー(高知)参戦!過半数が各地リーディングジョッキーの、人馬共に豪華な中距離重賞/佐賀・はがくれ大賞典データ分析

佐賀県競馬組合
チーム・協会

2025年優勝シンメデージー 【撮影:佐賀県競馬組合】

第23回 はがくれ大賞典 (地方全国交流、3歳以上、ダート2000m)
3月29日佐賀6レース 18時15分発走予定


全国各地から中長距離が得意な馬が集う一戦。昨年覇者のシンメデージー(高知)は近走、気性の難しさを見せて、らしくない着順が続いており、ここで復活の兆しを見せたいところ。そこに大井の長距離重賞でも掲示板に入る実績馬ヴィアメント(大井)や、中長距離で重賞勝ちのあるアラジンバローズ(兵庫)やマルカイグアス(兵庫)も参戦。
さらに今年はジョッキーも豪華。石川倭騎手(北海道)、吉原寛人騎手(金沢)、下原理騎手(兵庫)、吉村智洋騎手(兵庫)が遠征馬に騎乗するほか、永森大智騎手(高知)は地元・佐賀の馬に騎乗する。佐賀リーディング経験のある山口勲騎手と飛田愛斗騎手も含めると、騎乗する11名中7名が各地のリーディングに輝いたことがある。
例年以上に人馬共に豪華メンバーが揃った。
ここでは2016年~25年の過去10回のデータを元に分析する。

近年増える南関からの遠征と好走

21年まで1着賞金300万円だった当レース。遠征してくるのは兵庫の馬が中心で、延べ20頭が出走し、好走例も多かった。傾向に変化が見え始めたのは1着賞金1000万円にアップした24年。高額賞金を目指して南関東の重賞で活躍する一線級の馬も佐賀に来るようになったのだ。その中で大井の馬が1勝、3着1回で3着内率100%。船橋も3着1回で3着内率100%。川崎は23年と25年に計2頭が出走したが、いずれも4着以下だった。

所属別成績 【表1】

3連単430円から58万超えまで

昨年は上位人気順に決まり、3連単430円の非常に堅い決着となった。その昨年を含め、3連単2000円未満は過去10回中4回。1番人気が6勝しているように、上位人気の信頼度が高く、基本的に堅く収まりやすい。
ただその分、波乱が起きた際の振れ幅は大きく、3連単20万強と58万強が1回ずつある。いずれも単勝1倍台の1番人気が4着以下に敗れ、3番人気以下の馬が勝った。

単勝人気別成績 【表2】

4~5歳が高い好走率

4歳~5歳は4勝、2着2回、3着1回で、勝率33.3%、連対率50%、3着内率58.3%と高い好走率を誇る。最も高齢での勝利は9歳で、22年エイシンニシパ(兵庫)。当レース4勝を挙げた馬だった。

馬齢別成績 【表3】

5番より外が中心

舞台となる佐賀ダート2000mは向正面の引き込み線からスタートし、コースを1周半する。スタートから最初のコーナーまでは比較的距離があり、向正面をいっぱいに使ってポジション争いができる。勝利は真ん中から外目の枠が中心で、中でも5番は3勝、10番は2勝を挙げる。内枠は好走例が少なかったが、24年セイカメテオポリス(大井)が最内枠から勝利。スタート直後、逃げ争いをする2頭の後ろにわずかなスペースができるやいなや、吉原寛人騎手がすぐ外に切り替えるレース運びだった。

馬番別成績 【表4】

好位~中団が中心

最も勝利を挙げるのは先行で8勝。3着内率も42.9%を誇る。また、中距離戦らしく差しも届き、2勝を挙げるが、対照的に逃げは未勝利。3着が1回あるのみで、好位~中団で脚を溜められる馬の方が良さそうだ。

脚質別成績 【表5】

今年の佐賀記念より速い末脚が求められる!?

前項から、逃げ粘りよりも好位~中団から末脚を伸ばすレースが好ましいことが分かった。では、上がり3ハロンはどのくらいのタイムが必要か。
3着内率を基準として見てみると、好走の境界線は37秒4以下。下表で赤線を引いた部分より速い上がり3ハロンを繰り出した場合、勝率28.2%、連対率48.7%、3着内率71.7%だった。
同舞台でJRA馬を迎えて行われる佐賀記念JpnIIIでは今年の勝ち馬カゼノランナーの上がり3ハロンは38秒0。それと比較すると、相当速い末脚が求められることが分かる。
地方競馬では競馬場によって使用する砂が異なるため、タイムの出方にも大きな違いがあるため、遠征馬に下表データをそのまま当てはめるのは難しいが、一つの判断基準として持っておきたい。

上がり3ハロン別成績 【表6】

1800m以上の重賞勝ちは連対率83.3%

近走成績から好走馬を探る。
気になるのは遠征馬の扱い。特に今年はダートグレード競走で掲示板に入ったことのある馬や、南関東での活躍馬も参戦する。他地区所属馬で1800m以上の重賞勝ち(直近5走)のある馬は5勝、2着5回で、連対率83.3%。非常に好走率が高い。
地元馬では「前走2000m勝ち」。今回と同舞台を経験できるのは地元のアドバンテージで、距離実績がある点も心強く、連対率は44.4%だった。

キャリア別成績 【表7】

データからの推奨馬は?

①上位人気
②南関東か兵庫所属馬で1800m以上の重賞勝ち(直近5走)
③佐賀所属で前走2000m勝ち
④4~5歳
⑤5番より外枠
⑥先行・差し

ヴィアメント(大井)は実績が抜けている。大井の長距離重賞である大井記念や金盃で4着、5着。最後までしっかり末脚を伸ばせる馬だ。2走前には2600mの北國王冠でタフな流れを差し切り勝ち。長い距離を求めての佐賀遠征となる。好走例の少ない2番枠に入った点は気になるが、鞍上の石川倭騎手は冬の期間限定中は佐賀リーディング争いをするほど当地で活躍するジョッキー。内枠不利を跳ねのける騎乗をしてくれるだろう。
①②⑥に当てはまる。

アラジンバローズ(兵庫)は1400mのサマーチャンピオンJpnIIIを制覇。加齢に伴い、序盤の行き脚に変化が見られたため、昨秋から再び中長距離に主戦場を移し、今回と同舞台の鳥栖大賞を4走前に勝った。その後、JBCクラシックでは末脚を伸ばして6着に入るなど、中長距離でも存在感を示す。直近2走は着順を落としたが、流れが向かなかったり、スタート直後に不利があった。
佐賀とはコース相性がよく、3勝、2着1回。また、今回は主戦・下原理騎手に戻る点も心強い。
①②⑤⑥に該当。

マルカイグアス(兵庫)は兵庫優駿や園田金盃を勝つなど、兵庫の中長距離で活躍している。前走は思い切って1500mに距離短縮し、かきつばた記念JpnIIIで5着。JRA馬相手に差し脚を見せ、そのまま短距離路線に軸足を移すかと思われたが、再び中長距離に戻ってきた。
最近は改善されてきたとはいえ、元々はスタートの出が速いタイプではないため、今回の距離は合っていそう。スタミナ豊富で、ロングスパートをかけられる点も武器だ。
①②④⑤⑥に該当。

シンメデージー(高知)は自分自身との戦い。
元々、気性の難しさを抱える馬だった。吉原寛人騎手が調教をつけるようになってから徐々に改善され、大井のダート三冠で掲示板に入ったり、名古屋グランプリJpnIIや佐賀記念JpnIIIで2着などJRA馬相手にあと一歩まで迫る走りを見せていた。
ところが、昨夏以降、再び気の悪さを見せるようになり、どうにも全力を出し切っていない印象。
前走後は立て直しが計られ、地方馬同士のここできっかけを掴みたいところ。
①②④⑤⑥に該当。

ビキニボーイは前走・佐賀2000mを勝利。
佐賀で安定感抜群の走りを見せる馬で、中でも距離が延びた方が良さが出る。他地区から強豪馬が参戦するが、地元馬代表として、存在感を示したいところ。
③に該当。

第23回 はがくれ大賞典 【出馬表】


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「Number」「netkeiba.com」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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