【FC東京】長倉幹樹選手|“新国立男”はオレだ
チームのために、そして“優勝にふさわしいチーム”のエースとなるために。リーグ屈指の万能型ストライカーが、覚悟と責任を持って大一番に臨む。
エースとしての覚悟と責任
開幕戦から柔軟なスタイルで多くのチャンスを作り、守備では球際のバトルで厳しさを見せてきた東京。開幕4試合を終えた段階でのシュート本数はリーグ最多、ゴール期待値では4位につけ、被ゴール期待値はリーグ最少、被シュート本数は2番目の少なさという好スタッツを誇る。試合を観ていて感じる積み上げの手応えが、数字でも明確に表れていると言っていい。そのなかで、長倉幹樹が個人で圧倒的な数値を残している点は大きなポイントだろう。
どうしてそんなに走ることができるのか。その根底にあるのは、極めてシンプル。「チームのために」という想いだ。
「常にサボらないように心掛けてはいます。自分が『戻らなきゃ』と思ったシーンで戻るか戻らないかで全然違うし、とにかく『チームのために』という気持ちで走っています。守備で戦うプレーを見せれば周りに良い影響を与えますし、攻撃では相手が嫌がるプレー、味方を助けるプレーで流れを引き寄せて、結果につながるようにしたい。もちろんすべて全力で行くことは難しいので、頭を使いながら体力をコントロールしながら」
貢献度の高さは言うまでもないだろう。開幕からの4試合で長倉自身が記録したゴール期待値は1.717でリーグ8位。1試合あたり2本近くの決定的なシュートを放っている。だが、一番の仕事であるネットを揺らすことができていない。良いサッカーで多くのチャンスを作っているという手応えがありながら結果に結びつけられていないという部分で、「悔しさとチームに対しての申し訳なさがある」と話す。冷静な口調が熱を帯びる。
松橋力蔵監督もファン・サポーターも大きな期待を寄せる。そこは長倉自身も感じているところだが、「期待というより、責任を持ってプレーするべきだと思う」と気を引き締める。指揮官からの「優勝にふさわしいチームになろう」という言葉を受け、ポイントゲッターにならなければいけないという想いがほとばしる。
そして長倉から青赤ファミリーに向けて一つのメッセージを預かった。
「優勝するためには絶対に連敗はしてはいけないし、次の国立競技場での試合はチームにとって本当に重要な一戦。責任を持ってプレーするので、いつも以上の応援で僕たちに力を送ってください」
走力でスタジアムを沸かせ、ゴールで国立を熱狂させる。長倉幹樹の覚悟と責任、そして“新国立男”の名にふさわしいプレーが、青赤に勝利を呼び込むはずだ。
(文中敬称略)
Text by 青山知雄
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