【週刊グランドスラム345】渡邉 等監督が率いる6年目の茨城日産が東京スポニチ大会に初出場
茨城日産の渡邉 等監督は、そう切り出した。創部6年目のチームは、初めて東京スポニチ大会に出場する。3月7日に開幕で、巡り合わせが悪ければかなり冷え込むことも予想されるだけに、気になるのは選手たちのコンディションだ。
「昨年、やはり初出場した茨城トヨペットは、気温が低い中でケガ人が相次いだそうです。それが都市対抗予選にも響いたらしく、ですから、大会に臨むにあたって、身体作りには念を入れておきたかった」
茨城日産では、シーズン中は週に2回、全体練習の時間が設けられるが、シーズンオフの12月から1月は例年、終日勤務で練習は個人に委ねられる。昨年なら、4月4日からの足利市長杯大会が初戦だったから、全体練習の開始が2月からでも十分に間に合った。だが、東京スポニチ大会は、それよりも1か月早い。故障防止、またチームとしての準備という観点から、全体練習のスタートも1か月早くしたわけだ。
茨城日産というチームが社会人野球ファンに注目されたのは、2024年だろう。都市対抗北関東二次予選、一回戦でエイジェックに惜敗して第二代表決定トーナメントに回ったが、日本製鉄鹿島に競り勝つなど第二代表決定戦へ進出。そこでも、SUBARUに対して9回裏の守りまでに1点をリードし、あわやと思わせたのだ。
この時は結局、9回に追いつかれ、1点を勝ち越しながら10回裏にサヨナラ負けしたが、茨城日産は俄かに北関東の列強から要注意マークをつけられた。日産自動車の現役時代には社会人ベストナインも獲得した内野手で、1998年の都市対抗優勝をコーチとして知る渡邉監督は言う。
強豪との接戦を自信にして東京ドームを目指す
昨年も、都市対抗茨城県一次予選で日本製鉄鹿島と延長タイブレークの接戦を、北海道大会では都市対抗で優勝することになる王子と5対6の接戦を演じている。シーズン通しての公式戦成績は、さすがに6勝8敗と分が悪いが、短期決戦で旋風を起こすだけの力を徐々に蓄えてきた。投手陣なら、先に書いたSUBARU戦で好投した左腕・高木健人が健在で、KMGホールディングスから転籍してきた中 裕太郎の経験も、若いチームには貴重だろう。
楽しみなのは、3年目の右腕・濱崎鉄平。昨年、マルハン北日本カンパニーとのオープン戦で好投し、プロ経験者の館山昌平監督に「あのピッチャー、いいですね」と言わせたそうなのだ。打線では、高打率の小甲大貴、川﨑進也、齋藤 匠らが中軸に座りそうだ。
「東京スポニチ大会と言えば、日産時代の1990年、タイムリーを打った翌日の新聞で『新婚パワー』と見出しをつけられた記憶があります。結婚した翌年でしたので」
そう笑う渡邉監督。茨城日産の楽しみな初戦、リーグ戦第1戦は3月8日、等々力球場の第3試合でパナソニックと対戦する。
取材・文=楊 順行
グランドスラム66は、好評発売中です!!
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ