サブロー監督 都城キャンプ日記 松井稼頭央臨時コーチ 「発想の転換」
「インサイドが苦手だった」とサブロー監督。だから若かりし頃、ライオンズで大活躍をするPL学園高校の1年先輩に悩みを相談した事があった。すると、思いもよらぬ回答が返ってきた。「ほっとけばいいねん」。サラリと言われた言葉は今も胸に残っている。
「苦手だと意識しすぎると駄目。余計に打てなくなる。気にしない」。現役時代のサブロー監督はそう理解した。人間、弱点だと思えば思うほど、変な意識をしてしまう。勝手に追い込まれ、悪循環に陥り、得意していたはずのゾーンまで打てなくなる。ならば、切り替えて得意球を打っていく。発想の転換。開き直った。すると気がつけば、いつの間にか苦手だったと思っていたインコースも少しずつさばけるようになった。不思議な体験だった。そして端的で的確なアドバイスをくれた先輩に深く感謝をした。
「オレも色々とアドバイスをもらった。技術的にも精神的にも。色々なキッカケをいただいた。今の選手たちにもきっと様々な実績と経験をもつ先輩のアドバイスは後押しになる」とサブロー監督は、一軍監督に就任が決定したタイミングから松井稼頭央氏の臨時コーチ招聘プランを温めていた。「先輩、暇なら来てくださいよ」と独特の言い回しで、お願いをした。
「プロに入って投手から野手に。そしてスイッチに挑戦された。すごい。相当な努力をされたと思う。そしてプロでもすごい数字を残された。努力の賜物。スーパースターから選手たちは色々と話を聞いてほしい。自分から聞きに言って欲しいと思う。なにしろ右打者、左打者ともに話を聞ける。走塁や守備の話も聞ける。なんでも聞ける。こんなチャンスはない」とサブロー監督は狙いを話した。
2月5日。キャンプ第2クール初日から合流。松井稼頭央氏は守備ではみずからノックを受けて実演するなど、熱血指導を繰り返した。選手たちも指揮官の想いの通り、自ら積極的に足を運び、教えを請う姿が見られた。陽が沈んでもグランド上での指導は続く。「ホンマ、野球が好き。でも、これこそオレが求めていた光景」とサブロー監督は目を細めた。
都城キャンプ。様々なアプローチによるサブロー監督流の選手指導が行われた。学びと刺激があちこちに散らばっていた。厳しいだけではないトレーニングを目指すマリーンズ。松井稼頭央氏の存在もまた新しいチームを成長へと導いてくれた。貴重な日々となった。
文 千葉ロッテマリーンズ広報室
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