小さな司令塔が持つ最大の闘志。オールブラックスが逆襲のテンポを刻む

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第8節(交流戦)2026年2月14日(土)14:30 相模原ギオンスタジアム (神奈川県)三菱重工相模原ダイナボアーズ vs 三重ホンダヒート

三菱重工相模原ダイナボアーズ(D1 カンファレンスA)

【🄫ジャパンラグビーリーグワン】

172cm、75kg。巨漢たちが激しくぶつかり合うラグビーのフィールドにおいて、ブラッド・ウェバーの体格はひときわ小柄に映る。しかし、その小さな体には、ニュージーランド代表“オールブラックス”で18キャップを刻み、世界最高峰のリーグを渡り歩いてきた強靭な精神と卓越したスキルが宿っている。
ニュージーランド・ネーピア出身の35歳。スーパーラグビー・パシフィックのチーフスで長年主力スクラムハーフを務め、ラグビーワールドカップ2019日本大会にも出場した名手は、フランスの強豪スタッド・フランセ・パリを経て、2025年12月に三菱重工相模原ダイナボアーズへ正式加入した。彼の武器は、即断即決のゲームマネジメントとテンポの速い試合運び。欧州で培った戦術眼を携え、日本の地で新たな挑戦をスタートさせている。
小柄な体で激しいフィジカルプレーに身を投じる秘訣を、ウェバーは「勇敢であること、そしてテクニックを完璧に磨くこと」だと断言する。
「これまでのラグビー人生で、僕は常に一番小さな選手でした。でも、フィジカルなプレーが大好きなんです。大きな選手が僕をターゲットにしてくるのは分かっていますが、それを楽しむか、さもなければ別のスポーツを選ぶしかないですからね」
あえて居心地の悪いタフな状況に身を置き、それを乗り越える。その積み重ねが、彼の揺るぎない自信を築き上げてきた。
現在、チームは4連敗と苦しい状況にある。ウェバー自身も、静岡ブルーレヴズ戦で脳振盪に見舞われ、第6節のリコーブラックラムズ東京戦は無念の欠場。かつての盟友であり、マオリ・オールブラックスでは同じく共同キャプテンを務めたTJ・ペレナラとの“スクラムハーフ対決”は惜しくもかなわなかったが、荒天による第7節の延期を経て、28日ぶりの公式戦となる三重ホンダヒート戦でいよいよ戦列に復帰する予定だ。
「自分たちはいま、多くの良いことができています。コーチのシステムを信じ続けること。僕たちには勝てるだけのプランも選手もそろっています」。勝利への処方箋としてウェバーが挙げるのは、敵陣22mライン内での得点力向上と、ボールがないときのワークレートの改善だ。絶好調のマット・ヴァエガにさらなるチャンスを供給するなど、自らがテンポをコントロールすることでチームを勝利へと引き戻す構えだ。
かつての戦友たちが日本に集い、再びしのぎを削る現状に、ウェバーは深い感慨を抱いている。「当時よりもいまのほうが、ずっと意味のあることだと感じています。僕たちが同じラグビー場でプレーできる機会は、これが最後になるかもしれない。一瞬一瞬を当たり前だと思わず、本当に楽しみたい」。
ホストゲームでの待望の復帰戦を控える司令塔は、ファンの声援を力に変え、限界を超えて動き続ける。ダイナボアーズの『新たな心臓』が、相模原の地で逆襲の狼煙を上げる。
(宮本隆介)
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