【選手がレポート!猿レポ】NTTリーグワン2025-26 D2 第4節 対NECグリーンロケッツ東葛戦

チーム・協会
初めましての人もこんにちは。
試合後レポート(猿レポ)を担当させていただきます、プロップの猿渡です。

1月24日(土)、NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2第4節、NECグリーンロケッツ東葛 (以下、GR東葛 )との試合が、福岡県にある“東平尾公園博多の森陸上競技場”で行われました。

【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

2007-08年シーズンに初対戦して以降、今回で9度目の対戦となるGR東葛。(※チーム調べ)
これまでの戦績は、僅差の試合が多かったものの0勝8敗と、いまだ勝利を掴めていない相手です。
今節は、先週行われたトレーニングマッチのSA広島戦とは異なり、2026年最初の公式戦。
これまで積み上げてきたものを結果として示す重要な一戦となります。
先のシーズンに繋がる流れをさらに加速させるためにも、対GR東葛、そして2026年の公式戦初勝利を掴み、ディヴィジョン1昇格へ向けた確かな一歩としたいところです。


GR東葛戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p150


《試合内容・結果》

2026年初となる公式戦。舞台は福岡、ホストゲーム。
吹き荒れる強風に包まれながらも、寒波による前日までの凍えるような寒さは影を潜め、差し込む日差しがスタジアムをじわりと温める。
そこへ詰めかけたファンの熱い視線、そして選手たちから放たれる熱量が重なり、会場のボルテージは一気に最高潮へ。
その空気を切り裂くように、試合開始の笛が鳴り響いた。


試合開始早々、会場には肉と肉、骨と骨がぶつかり合う鈍い音が響き渡る。
その一つひとつが、選手同士の接点の激しさを物語っていた。
まさに肉弾戦。
そんな激しい攻防が序盤から繰り広げられる中、先制点を奪ったのはヴォルテクスでした。
前半5分。GR東葛陣ゴール前で得たヴォルテクスボールのスクラムからアタックを展開。
トライラインまであと一歩の距離を何度も攻め込み、最後は細かく繋いだパスを受けたプロップ・尾池亨允選手がボールを持ち込みトライ。
強風が吹き荒れる中でもゴールキックをしっかりと決め、スコアを7-0。理想的なスタートダッシュを切ります。

トライを決めるプロップの尾池亨允選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

そのまま勢いに乗り連続得点を狙いたいヴォルテクスでしたが、次にスコアを動かしたのはGR東葛。
前半17分、ヴォルテクス陣ゴール前のラインアウトを起点に、ラインアウトモールを押し込まれトライを許します。
さらに後半20分には、ヴォルテクスが蹴ったボールをキャッチしたGR東葛がキックカウンターを起点に、グラウンドの幅いっぱいに大きく左右へ展開。
最後はグラウンドの端で大きく抜け出され連続トライを奪われスコアは7-12。
逆転を許す展開となります。

ヴォルテクスも追加点を奪うべく何度も攻め込みますが、強風が吹き荒れるコンディションの中、風下から風上へと攻める難しい状況。
風の影響もあり思うようにエリアを獲得できず、なかなか得点へと結びつきません。
それでもディフェンスに切り替わると持ち前の粘りを発揮。
フィジカルで優位に立とうとするGR東葛に対し、低く鋭いタックルを何度も決め、追加点を許さぬまま前半を終えます。

ナンバーエイトのキム・ギヒョン選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

ハーフタイムを挟み、一度息を整えて後半へ。
後半開始早々、再びスコアを動かしたのはヴォルテクスでした。
後半5分、GR東葛のラインアウトディフェンスでの反則によりフリーキックを獲得。
そこから素早く仕掛け、連続アタックを展開します。
ラック周辺に何度も走り込み、角度を変えながら粘り強く前進。
最後はヴォルテクス社員選手最年長、ウイングの早田健二選手が自身リーグワンでは初トライとなる逆転トライを奪取。
ゴールキックも決まり、スコアを14-12とします。

トライを決めるウイングの早田健二選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

しかし後半16分、ヴォルテクスのペナルティからGR東葛にペナルティゴールを許し、14-15と相手チームが再逆転。
続く後半20分にも再びペナルティゴールを決められ、スコアは14-18とリードを広げられてしまいます。
試合もだんだんと佳境を迎える中、両チームともに戦略的な選手交代を行い、フレッシュな選手が次々とピッチへ。
試合のギアがさらに一段階上がる中、迎えた後半25分。
GR東葛ボールで始まったラインアウトからバックスへ展開され蹴られたキックに対し、ヴォルテクスのスタンドオフ、ジュード・ギブス選手が猛烈なプレッシャー。
見事キックチャージに成功しボールを奪い返すと、ディフェンスから一気にアタックへ転じます。
勢いそのままに激しく体をぶつけながら前進し、最後は途中交代で出場したプロップ・鎌田慎平選手がチームにインパクトを与えるトライ。
スコアを19-18とし、再逆転に成功します。

トライを決めるプロップの鎌田慎平選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

試合残り時間はおよそ15分。
リードはわずか1点という、少しのミスが命取りになる状況。
そんな中、残り10分強でGR東葛の選手が故意の反則により10分間の退場処分となり、ヴォルテクスは15人対14人の数的有利に。
ここで何としても追加点を奪い、リードを広げたい場面でしたが、GR東葛の意地のディフェンスの前にトライ目前まで攻め込むも、あと一歩が届きません。
逆にペナルティやミスから相手の前進を許し、最後はヴォルテクスのペナルティによりGR東葛にペナルティゴールのチャンスを与えてしまいます。
そのキックが成功した瞬間、試合終了の笛が鳴り響き、度重なる逆転の末スコア19-21での敗戦となりました。


《個人的見解と次戦に向けて》

勝利を掴むための準備は、間違いなくできていたと思います。
試合を通しても、通用している部分や積み上げてきたものは確かにあり、試合メンバーも高いパフォーマンスで素晴らしいプレーを見せてくれました。
だからこそ、この結果がより一層悔しい。
負けたという事実への悔しさ。
そして、メンバーに入れなかった自分自身への悔しさ。
グラウンドに立つことができず、試合を変える一員として戦えなかった時間は、たとえ選手として何年目になっても悔しい。

ロックのアーロン・キャロル選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

試合内容を振り返れば、勝利まではあと一歩のところまで辿り着いていたと思います。
しかし、その「あと一歩」を詰めきれなかった。
細かな判断や規律、集中力。
最後の局面での詰めの甘さが、結果としてスコアに表れてしまいました。
そして何より、最後まで声援を送り続けてくれたChargerの皆さんの存在が、この一戦の重みを改めて感じさせてくれました。
この悔しさを二度と繰り返さない。
準備ができているだけでは勝てない。
最後の一瞬まで勝ち切る覚悟と精度を、日々の練習から積み上げていきます。
次戦では、この敗戦を力に変え、勝利という結果でChargerの皆さんに応えられるよう、チーム一丸となって戦い抜いていきます。


《今週の裏ストーリー》

〜 冬本番の到来 〜

1月20日ごろから、居座るように続く寒波。
その寒さの影響は、温暖な印象のある九州も例外ではない。
日によっては雨風に打たれ、体感温度は氷点下とも感じられるほどの極寒となった。
暑がりの私も、この冬初めて、練習の最初から最後まで厚手の練習着を重ねたまま脱ぐことがなかったほどだ。
そんな極寒の中でも、練習は屋外で通常運転。
試合に向けた準備は、寒さに関係なく着実に重ねていく。
寒さを吹き飛ばすように動き回り、激しく体をぶつけ合う。
体内から熱をたぎらせ、気づけば寒さを忘れるほど動き続けていた。
そして要所で円陣を組むたび、人間蒸気機関と化した選手たちの体温から立ち上る湯気が、その熱量を物語る。
冬ならではの風物詩。
ラグビーは、やはり冬のスポーツだ。
試合を観に来てくださる皆さまにも、
冬の寒さを忘れるくらいの“熱”を感じてもらえる試合を、これからも届けていきたい。

センターの深田晋平選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

《グランド外の一コマ》

寒い日の練習後、自然と足が向かうのはシャワールームの浴槽。
冷え切った体を温めようと、我先にと湯船へ。

一応は大きめの浴槽。
でも入るのは、全員体のデカいラガーマン。
結果、すぐ満員。まったく広く感じない。
ただしメリットもある。
体がデカい分、少ないお湯でも肩まで浸かれる。
うん、エコ。
……と思ったら、たまに水位調整をミスってお湯が溢れる。
プラマイゼロ。いや、むしろマイナス?
それでも湯船に浸かれば、心も体もリラックス。
気づけばそこは、お風呂という名の密集地帯。
結果、グラウンドでも風呂でも、モール組んでます。

【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

《最後に》

次戦となるNTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2第5節は、2月8日(日)に福岡県にある「東平尾公園博多の森陸上競技場」でレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)と対戦予定です。

GR東葛戦に続く連戦となるホストゲーム。
迎え撃つRH大阪とは、昨シーズンは2勝0敗と勝ち越しているものの、内容はいずれも最後まで気の抜けない拮抗した展開。
一瞬の判断、一つのプレーが勝敗を分ける、まさに“我慢比べ”の試合が続いてきた相手です。
今回の対戦も、激しいフィジカルバトルの中で一進一退の攻防が予想されます。
その中でこそ、自分たちが積み上げてきたものをどれだけ出し切れるか。
ホストゲームの後押しを力に変え、最後まで自分たちのラグビーを貫き、勝ち切ることでさらなる成長へと繋げていきます。

【©Kyuden Voltex】

ぜひ会場にて引き続き皆様の熱い応援の程、宜しくお願い致します!




『猿渡 康雄ってどんな人?』
と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
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著者プロフィール

国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」に所属するラグビーチーム。九州全域(全県)をフレンドリーエリアとし活動しています。

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