外国人選手にどこまで期待すべきか

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チーム・協会
【これはnoteに投稿された十兵衛さんによる記事です。】
年を越して、ストーブリーグも終わりが見えてきた。来季に向け、昨年の10月頃より各チームは着々と戦力整備を進めてきているが、そろそろ一区切りと言った頃合いである。

戦力整備において欠かせないのが、「即戦力」となる外国人選手の補強。ただ、この外国人補強は、近年になってハードルが上がっているというのが一般的な定説。天井を知らぬMLBの年俸高騰や、歯止めが利かない円安により、獲得資金は年々肥大化。平行して、NPBのレベルも確実に進化している。毎年のようにMLBで活躍する選手を送り込んでいる事からも、それは明らかだろう。これらの要因を受けて、NPBで活躍出来るような外国人選手の獲得は、一層難しくなっているというのが実情だ。

それでも、来シーズンも数多くの新外国人選手が来日する見通し。そこで気になるのが、来日前にどのような実績を残してきた選手たちが、一体どのくらいの割合で活躍しているのか。今回は、その点を考察してみたい。

1. 活躍を見せた選手たち

【十兵衛】

過去5年間で日本に「新外国人」として来日した選手を対象に、各自のキャリアハイの成績から活躍度を検証してみた。上の表は、独断と偏見で評価S(=球界を代表するレベル)・A(=チームの中核)に該当すると思われる選手をピックアップしたもの。チームの戦力を変える程の、大袈裟に言うと「ゲームチェンジャー」となり得る選手たちだが、過去5年間で新規入団した外国人選手全体の中で、約11%。このレベルの選手を引き当てる確率としては、まぁそんなもの?という気もしないでもないか。

来日5シーズン前までのキャリアハイで見れば、特に野手はMLBでそれなりの成績を残している選手がほとんど。対象外は西武で今季活躍したタイラー・ネビンと元巨人・ソフトバンクのアダム・ウォーカー。特にウォーカーは米独立からと言う異色なルートだが、打撃成績だけならNPBでのキャリアハイは立派な数字だ。壊滅的な守備力という致命的な弱点や、複数シーズンで結果を残せなかったという部分はあるが、経歴を考えても一芸特化的な活躍をしてくれれば充分だろう。

投手は、評価Sのロベルト・オスナは前評判通りの活躍と言えるが、それ以外は野手と比べると、MLBでの経験がなくても活躍する選手が多い。その中でも、メキシカン・リーグで最優秀投手を獲得していた巨人のヨアンデル・メンデスはともかくとして、ほぼ3Aや米独立での実績しかないジョン・デュプランティエを見極めた阪神スカウトの慧眼は恐れ入る。

2. レギュラーとしては及第点の選手たち

【十兵衛】

ゲームチェンジャーとは言えないまでも、レギュラーとして及第点と評価した選手が上記。先に書いた評価S・Aの選手と合わせると、ここまでで全体の約28%投手が約34%に対し、野手が約20%。ここで投手と野手に活躍する確率の差が出始める。来日前の成績を見ると、野手は評価SやAと同様に、やはりMLBでそれなりの結果を残している選手が多い。投手に関しては、その傾向から更に遠ざかる。逆に言うと、投手は「MLBの実績が無い選手でも、活躍する可能性は野手より高い」という事は言えるのだが。

3. 厳しい現実を踏まえた戦略とは

上記以外の選手は、ケガ等の不運もあるが、残念ながらNPBで満足のいく結果を残すことは出来なかった。その確率は、投手が66%で、野手は実に80%。この厳しい数値を見ると、「外国人選手が成功するかは、宝くじのようなもの」という俗説を、改めて痛感させられる。またここまで見て分かるように、評価S・A・Bに該当する選手のほとんどはMLB経験者。KBOや各国WL、米国でも3Aのみの活躍で、MLBでは経験のない選手が活躍をするのは、稀なケースと考える事もできるだろう。

【十兵衛】

まとめると、上記のようになる。データと睨めっこをしながら個人的に集計した数値なので、正確性にはご容赦を。「MLBで実績を残した選手」というジャンルに絞って見ると、評価B以上の選手は投手が30%、野手が35%。野手に関しては、MLBで好成績を残した選手に絞って獲得した方が、期待値は高そうだ。当然ながら、その分獲得資金は割高となるため、35%という決して高くない確率に賭けるか否かは、微妙なところだが。

野手に比べて、投手はMLBで成績を残せなかった選手でもNLBで活躍する選手は出ている。線引きが不明確な事で獲得判断の難しさに繋がる訳だが、全体的な確率で言うと、投手の方が野手よりも評価B以上の実績を残す選手の割合は多い。MLBでは今ひとつでも、3Aや各国WLの内容を踏まえて見極めれば、野手よりも少ない予算で戦力を拾う事が可能とも言える。そして振り返ってみたいのが、今年リーグ制覇を果たしたソフトバンクと阪神は、野手の主軸に外国人選手を配していないという事。過去の記事でも何度も書いた話を蒸し返して恐縮だが、やはり日本人選手での戦力整備は投手でなく野手を優先し、外国人での補強は、野手よりも成功率の高い投手に比重を置くという戦略が、時代の潮流に合っていると言えるのではないだろうか。

最後に、今年 中日ドラゴンズが獲得した新外国人を考える。アルバート・アブレウは、既にNPBでそれなりの実績があり、今回の評価Bに該当している選手。ミゲル・サノーは先回の記事で触れたように、MLBで5年以内に実績あり。ジャンルだけで言えば、それなりに期待値の持てる補強が出来たと、個人的には考えたい。

↓先回の記事

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この検証結果に当て嵌めた時に、来季に新入団となる外国人選手の活躍見込みはどうなるのか。今後の記事ではその点を考察しながら、来季の各球団戦力を分析していければと考えている。
見出し画像:KIYO

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