求めていた"痛み"。肉体改造を経て成長を加速させるフッカー

東芝ブレイブルーパス東京 酒木選手 【🄫ジャパンラグビー リーグワン】

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第4節(リーグ戦)カンファレンスA2026年1月10日(土)14:30 Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu (神奈川県)東芝ブレイブルーパス東京 47-22 三菱重工相模原ダイナボアーズ

求めていた"痛み"。肉体改造を経て成長を加速させるフッカー

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は1月10日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)を47対22で破り、連勝を3に伸ばした。
試合後の会見でBL東京のトッド・ブラックアダー ヘッドコーチは「感情がすごく入り混じった試合となりました」と苦笑いを浮かべた。前半31分までに28対3とリードしたが、その後はペナルティを連発し、後半11分には6点差に迫られた。
さらに後半7分、後半16分にはシンビンによって一時的に13人となったが、なんとかピンチを乗り切ると、終盤にティージェイ・クラークの連続トライなどで突き放すことに成功した。
タフな展開となった試合でブラックアダー ヘッドコーチが「成長が加速している」と称賛したのが酒木凜平だ。
コベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)から移籍2年目の26歳は、開幕から4試合連続で出場し、この日も後半34分まで奮闘した。
「試合に出るために準備をしてきて、自分で『やれる』と思っていたことが間違っていなかったんだなと感じています。今日もフィジカルの強いチームを相手にやり切れたことが自信になりました」
昨季は出場機会がなかったが、同学年の原田衛(現・モアナ・パシフィカ)や木村星南から刺激を受けて、自身の力を伸ばすことに集中した。
このオフには体重を5kg増やし、持ち味のスピードはそのままに、BL東京で求められるフィジカルを自分のモノとした。
この日の試合でも、スクラムを優位に進め、ディフェンスではダブルタックルで相手を押し戻し、前半9分には約20mを走り切ってトライも決めた。
増量をしても体脂肪率は増やさず、「リーグワンのほかのフッカーには負けない」と自信を持つスピードも保つ。スケールが一回り大きくなった酒木が躍動した。
神戸Sの2年目と、移籍したBL東京の1年目は試合に出ることができなかった。第2節からスタメン出場が続いているが、『2番』を着けたのは大学以来、4年ぶりだった。
試合後のミックスゾーンで右まぶたの上を腫らせ、激しい肉弾戦に疲労感をにじませながらも酒木は笑った。
「これが求めていた痛みなので。試合に出られなかった2年間はこれを求めていました。試合の次の日の痛みが『ラグビーだな』と感じています」

東芝ブレイブルーパス東京 酒木選手 【🄫ジャパンラグビー リーグワン】

"求めていた痛み"とともに、酒木はさらなる成長をハングリーに追い求める。
(安実剛士)

東芝ブレイブルーパス東京

東芝ブレイブルーパス東京トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ(左)松永拓朗バイスキャプテン(右) 【🄫ジャパンラグビー リーグワン】

東芝ブレイブルーパス東京トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ

「正直なところ、感情がすごく入り混じった試合となりました。ただ、一番は頑張ってくれた選手たちを誇りに思います。非常に良い形で試合に入ることができたのですが、規律の部分で自分たちにプレッシャーを掛けてしまいました。イエローカードを3枚出されたこともあり、流れに乗り切れませんでした。その中でも選手たちは立ち返る力を見せてくれました。
相手に流れを渡してもおかしくなかったのですが、松永拓朗らリーダー陣がよくまとめてくれて、最終的にボーナスポイントを取って勝利することができたのでうれしく思います。チームとして良い学びを持ち帰りたいですし、まとめると非常に良い一日でした」
──フッカーの酒木凜平選手が4試合連続で出ていますが、どのように評価していますか。
「凜平は昨季の悔しさからオフにすごく自分に向き合ってトレーニングしていたことを知っていたので、その努力が反映されているのが素晴らしいと思います。現在は出場機会を得ることで成長が加速していると感じます。
彼は得意なラン、ショートパスもそうですが、セットピースにも自信を持っています。彼がこのレベルでプレーできることを証明してくれて、うれしく思います。
今日も自信を持っているランで良いトライを取ってくれましたし、ラインアウトのスローも良かったので、高く評価しています」

東芝ブレイブルーパス東京松永拓朗バイスキャプテン

「今日はペナルティの多さによって自分たちで試合を難しくしてしまいました。選手たちで『ペナルティをしないように』と話していたのですが、改善できずにずるずると引きずった時間が長かったです。ただ、チームは粘り強くディフェンスしてくれましたし、みんなの働きを見て、『まだ勝てる』と思えたことが自分たちの強みだと思いました。
良かった点は、ボールを持ったときにスペースにアタックすることができたところです。フォワードは狭いスペース、バックスは広いスペースにアタックしてトライを取り切ったことは良かったと思います」
──後半に6点差にまで迫られましたが、チームメートにはどう声を掛けましたか。
「点差を埋められる想定はしていました。風もありましたし、自分たちにとって難しくなることは分かっていました。ただ、自分たちがボールを持つことができていなかったので、まずペナルティをしないことと、自分たちの仕事を全うして、自分たちの形でアタックしていこうと話していました」

三菱重工相模原ダイナボアーズ

三菱重工相模原ダイナボアーズグレン・ディレーニー ヘッドコーチ(左)吉田杏キャプテン(右) 【🄫ジャパンラグビー リーグワン】

三菱重工相模原ダイナボアーズグレン・ディレーニー ヘッドコーチ

「今日はすごく良い試合でした。後半に自分たちのミスもあって厳しい時間帯もありましたが、学びにしましょう」
──後半20分まで競った展開でしたが、プランどおりでしたか。
「前半は風下だったので、スコアとして18点ぐらいのマイナスがあるだろうと考えていました。その中で22m以内に入った際にはトライも取れましたし、相手のペナルティを誘うこともできたので、それは自分たちがやっていることは間違っていないという証拠だったと思います」

三菱重工相模原ダイナボアーズ吉田杏キャプテン

「トータルで考えて、後半20分までは自分たちの流れになっていたのですが、そこからペナルティやミスによって、流れが東芝ブレイブルーパス東京さんに渡ってしまったと思います。小さな部分が大きな結果につながったので、厳しく見直す必要があると感じました」
──後半11分に6点差となり、相手チームにシンビンもありましたが、そこで気持ちがはやってしまう部分があったのでしょうか。
「敵陣でのスクラムでペナルティがあって、そこからミスやペナルティを繰り返して自陣まで戻されてしまいました。スクラムという小さな結果から大きな結果につながったことについては、自分たちでコントロールできる部分だと思うので、ビデオを見て厳しくレビューしようと思います」

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