『決断力と感じる力』福田健太

チーム・協会

初スタメンながら大敗を喫して、自らのコントロールが良くなかったと反省する福田選手。新年を迎えるにあたり、1選手としてまた響(リーダー)グループのひとりとしての志を聞きました。(取材日:2025年12月下旬)

【東京サンゴリアス】

◆モーメンタムチェンジ
――第3節クボタ戦で今シーズン初スタメン、サンゴリアスでは3度目のスタメンとなりましたが、出来はどうでしたか?
自分の持ち味を出せたところはありますけれど、前半で試合が決まってしまうような点差になってしまったので、コントロールという点では良くなかったと思います。

――実際にやっていて点差が開いたのは何が原因だと思いますか?
最初の20分、25分くらいまでは、ラグビーの点差としては射程圏内でしたし、相手にスコアボードプレッシャーを重ねられたところで、Hポールにボールが当たって、相手のミスを逆に相手のチャンスにしてしまった。そこがモーメンタムチェンジで、相手に流れを渡してしまったところかなと思います。

――チャンスでふたりで追って行って、ゴール前まで行ったけれど落としてしまったシーンもありましたね
あそこ自体は良いゲインは出来たと思います。やはりラグビーですし、ボールのバウンドまではコントロール出来ないので、あれは普段の生活から運を手繰り寄せるしかないです。

――あそこで取れていたら、また違っていましたよね
違ったと思います。あとはチェス(チェスリン・コルビ)がハイパントを取ったところ。あそこも大きなチャンスだったんですけれど、取り切れずに3点で終わってしまいました。3点は取れたので悪くはないですけれど、自分たちが精度を欠いて取り切れずに、相手のミスに対してチャンスを与えてしまったところがあったと思います。

【東京サンゴリアス】

◆細かいコミュニケーション
――どういうところを変えていく必要がありますか?
ミスはゲームの中で絶対にあり得ることなので、ただその中でみんながどれだけ予測をして、そのシチュエーションで次に何が起きるかを考えたら、少しミスが減ると思います。もちろん相手もいることで、やっぱりチャレンジはしなければいけないので、ミスは起きてしまいますし、ミスをするなという試合はないんですけれど、ここっていうところでのミスを減らしていきたいです。
それこそHポールの跳ね返りとかも、みんなで「跳ね返りがあるよ」ってグラウンド上では言っていても、それを本当に全員が思ってペナルティーゴールを考えているかというところ。やっぱりラグビーなので、どこにボールが転がるか分かりませんし、ぜんぜん焦る必要のないところですし、結局は選手同士がお見合いみたいになって落としてしまったので、隣と予測して話して細かいコミュニケーションをとることで、ミスは減らせるんじゃないかなと思います。

――以前ある監督が言っていたのは、「一般ではタラレバはダメだけれど、実はタラレバがとても大切なんだ」と。今後に向けた意味でも、クボタ戦でのタラレバはどこになりますか?
難しいですが、タラレバに当てはめるのであれば、ゴール前でハイボールを蹴ってチェスが取って、相手がほぼオフサイドのところでトライを取り切れていたら。あと相手が3点を重ねようとしたところで7点をあげてしまった。ちゃんとボールを取って脱出出来ていたら。前半の残り10分で点数を重ねられてしまったと思うので、そこが変わればまた違った展開になったんじゃないかなと思います。

【東京サンゴリアス】

◆強みをゲームで出し続けること
――個人としてはどこを課題としていますか?
今シーズンは自分の持ち味を出せてきているので、そこは自分の強みということを忘れずに、自分の強みをゲームで出し続けること。9番としてゲームをコントロールするところは継続してやっていきたいと思います。勝っている状況では上手く出来ていると思うので、今後やらなければいけないのは、シーズンが深まっていってどのチームもレベルがどんどん上がっていく中での接戦の状況。80分経つまで勝負の行方がわからないような状況が出てくると思いますし、それこそ70分まで負けているという状況もあると思います。そういう時にどうゲームをコントロールするか。
もうひとつ、1週間かけて準備した相手の分析とは違うピクチャーを相手が見せてくることもあるので、自分たちが予測していなかったことが実際に目の前で起きた時に、9番としてどうチームをコントロールするかということは、今後、僕が身につけていかなければいけない課題だと思います。

――そこは選手個々の能力を発揮するところですか?
そうですね。やっぱりゲームの流れを、次にどうするかを決めるのが9番と10番だと思いますが、それこそ実際にクボタ戦では僕たちが1週間かけて準備したことと違うピクチャーを見せてきていたので、そういう時にパニックにならずに落ち着いて、「じゃあ、次はこれにしよう」ということを言えるか。その決断力とゲームを感じる力は、今後、身につけなければいけないところかなと思います。

――連勝した第1節、第2節でのプレーは?
第1節も第2節もどちらもリザーブからでしたけれど、どちらも残り15分くらいに出ました。まだゲームが決まり切っていない状況で、そこから残りの15分で2試合ともボーナスポイントを取れたので、良いゲームコントロールが出来たんじゃないかなと思います。フィニッシャーとしての役割を果たせたと思います。

【東京サンゴリアス】

◆PROUD TO BE SUNGOLIATH
――2勝1敗ですが、クボタ戦ではサンゴリアス史上最多失点。新年を迎え、チームとしてどうやっていくべきだと思いますか?
今シーズンのスローガンである“PROUD TO BE SUNGOLIATH”というところ。今回の試合で、みんながそれをどう感じているかだと思います。チームのスピリッツとして、PRIDE、RESPECT、NEVER GIVE UPがあって、どれだけこのジャージを着ることに対して全員が、PRIDEやRESPECTを持っていたか。それがクボタ戦では欠けていたんじゃないかと思います。23人しか出られないので、ジャージの重みを感じてやらなければいけませんし、シーズンが深まっていく中でも、このクボタ戦での失点を、みんながどう感じるかが、今後大事になってくるんじゃないかなと思います。

――このインタビューは1月2日に掲載されますが、新年を迎えての志は?
2025年は、自分としても最初はなかなか調子が上がらずに、後半で代表活動を経て、リーグワンが開幕して良い調子が戻ってきていると思います。サンゴリアスとして優勝から遠ざかっているので、2026年にはしっかりとチャンピオンを取れるように。そしてクボタ戦で最多失点をしましたけれど、寒い中でも本当に多くのファンの方が会場に足を運んでくださり、「サンゴリアス、がんばれー」と応援してくれました。そういう皆さんに良いニュースが届けられるように、新年一発目からサンゴリアスのラグビーをやりたいと思います。

【東京サンゴリアス】

――今シーズンはこのインタビューの最多登場を狙っていて、第3節を終わった時点で早くも2回目となりましたね
そこも一貫性を持って、1節ずつ、「もう聞くことがないよ」と言われるくらい選ばれなければいけないと思っているので、最多トライと最多スピリッツ賞を目指して頑張ります(笑)。

(インタビュー&構成:針谷和昌) [写真:長尾亜紀]
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著者プロフィール

東京サントリーサンゴリアス(英: Tokyo Suntory Sungoliath)は、東京都港区、府中市、調布市、三鷹市をメインのホストエリアとし、ジャパンラグビーリーグワンに所属するラグビーチームである。 略称は「東京SG」。 練習グラウンドはサントリー府中スポーツセンターに置かれている。 チームは「日本ラグビーを牽引し、世界にチャレンジするクラブへ」という理念のもと、「強く、愛されるチーム DREAM WITH US」をビジョンに掲げている。 また、「PRIDE」「NEVER GIVE UP」「RESPECT」を胸に刻み、変わらぬスタイルである「AGGRESSIVE ATTACKING RUGBY」を貫き、頂点を目指して挑戦を続ける。

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