【柏レイソル】優勝へ弾み!細谷真大ハットトリック「2025Reysol Report Vol.23」

柏レイソル
チーム・協会
 前節のアルビレックス新潟戦は簡単な状況ではなかった。レイソルが逆転優勝するためには勝利しか許されない。もし試合を落とした場合、他会場で鹿島アントラーズが勝てば優勝が潰える。しかも会場は敵地のデンカビックスワンであり、アルビレックスにとってはホーム最終戦。選手も、サポーターも、この一戦に懸ける想いは強いはずだ。さらにレイソルとアルビレックスは、リーグ戦の直近5試合はドローが続いており、今季のホームでの対戦も1−1と勝ちきれなかった。

 試合前取材では、リカルド・ロドリゲス監督はアルビレックスが第35節のホームゲームで、ヴィッセル神戸相手に0−2から2−2の同点に追いついたことを例に出し、「危険なチーム」と評して警戒心を強めていた。
 ただ、そんないくつかの難しい要素をものともせず、細谷真大が大爆発を見せる。
 リカルド監督は、アルビレックス戦で細谷をスタメンで起用した。細谷にとっては第31節のサンフレッチェ戦以来、約2か月ぶりのスタメンだった。3週間の中断期間中には試合形式のトレーニングを中心に行い、その間、細谷は好調を維持していた。トレーニングマッチではハットトリックも記録したという。その好調ぶりを評価されてのスタメン起用だった。

【©︎KASHIWA REYSOL】

 試合開始5分、細谷は原田亘のクロスにヘッドで合わせて決定的なシーンを作る。このシュートはGKの好セーブに阻まれはしたが、立ち上がりのビッグチャンス到来に細谷の得点の期待は高まっていた。すると20分、レイソルは素早いトランジションからボールを奪い返すと、瀬川祐輔からパスを受けた細谷は、相手守備陣に囲まれながらもターンをして豪快なシュートを決めた。
「最初のタッチでテンポ良く打たせてもらえなかったので、うまくカバーできたのかなと思います。反転して打ったのは咄嗟の判断です。イメージどおりにいきました」

 攻勢を仕掛けるレイソルの追加点が生まれたのは前半終了間際の45分。小西雄大の縦パス、中央のレーンでそのパスを引き出した山之内佑成。そしてその左斜め前方のスペースで山之内からパスを受けた小泉佳穂は「瀬川くんが触るかなと思ったらスルーしたので、僕としてはどっちが触っても良かった。その二人が何を起こすかなと思って出しました」というパスを中央に送る。瀬川のスルーで相手DFの細谷への対応が一瞬遅れた。
「ボールが流れましたけど、タイミング的に打ちやすくなった。倒れ込みながら、ふかさずに打てた」
 細谷が滑り込みながら放った強烈なシュートをGKも弾き返しきれず、そのままゴールへ吸い込まれていく。

 ハーフタイム、仲間隼斗から「ハットトリックが見たいから3点取れ」と言われて送り出された細谷は、その期待に応える。55分、力強いドリブルで敵陣までボールを運んだ中川敦瑛のパスを受けて、細谷はゴール右下隅を狙ったコントロールショットで、ハットトリックを達成した。
「やっと取れたなという感じです」

 試合後、細谷はキャリア初のハットトリックに喜びを爆発させる様子もなく、淡々とメディアへの取材に対応していた。しかし中川によれば、ロッカールームでは「とても嬉しそうにしていた」という。
 なんにせよ、プレッシャーのかかる難しいシチェーションでありながら、ハットトリックを達成してしまう細谷の勝負強さとメンタリティーは圧巻だった。最終節、レイソルの逆転優勝に向けて、エースがチームにこれ以上ない勢いを与えてくれた。

文:柏レイソルオフィシャルライター 鈴木潤
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1940年に母体となる日立製作所サッカー部が創部、1995年にJリーグに参戦。1999年ナビスコカップでクラブ史上初タイトルを獲得。ネルシーニョ監督のもと、2010~2011年には史上初となるJ2優勝→J1昇格即優勝を成し遂げる。さらに2012年に天皇杯、2013年に2度目のナビスコカップ制覇。ホームタウンエリアは、柏市、野田市、流山市、我孫子市、松戸市、鎌ケ谷市、印西市、白井市の東葛8市。ホームスタジアムは、柏市日立台の「三協フロンテア柏スタジアム」。主な輩出選手は、明神智和、酒井宏樹、中山雄太。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント