【選手がレポート!・猿レポ】プレシーズンマッチ 九州電力キューデンヴォルテクス対マツダスカイアクティブス広島戦
試合後レポート猿レポを担当させていただきます、プロップの猿渡です。
11月29日(土)、2025-26プレシーズンマッチ第5戦目及び最終戦となるマツダスカイアクティブス広島(以下、SA広島 )との試合が、福岡県にある“九州電力香椎競技場” で行われました。
全7試合にわたって続いたプレシーズンマッチも、いよいよ今回のSA広島戦が最後の一戦。
この試合が終われば、ついにリーグワン開幕への本格的なカウントダウンが始まります。
私たちヴォルテクスは、猛暑の7月に新チームとしてスタートを切り、多くの新しい仲間を迎えながら、これでもかというほど走り込み、身体を鍛え、新しいことを学び、吸収し、それをグランドで表現するために積み重ねてきました。
もちろん他のチームも努力を重ねていると思います。
それでも、ヴォルテクスは“それ以上” に取り組んできたと胸を張って言える。そう思わせてくれる、誇れる夏でした。
そして、その成果をぶつけてきたプレシーズンマッチ。
リーグワンに向けた強化試合の集大成となるこの最終戦で、これまで積み上げてきた全てを出し切り、必ず勝利を掴み取りたい。
開幕へと向かう勢いを自分たちの手で作り出したい。
さらに内容にもこだわり、開幕メンバーを勝ち取るためにアピールし、そして“Charger” と共に、長いシーズンを戦い抜き『躍動』していくための大きな学びと手応えを得たい。
そんな想いをぶつける一戦となります。
SA広島戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p165
《試合内容・結果》
迎えたプレシーズンマッチ最終戦。
空はどこまでも澄み渡り、強い日差しと少し冷たい風が交じり合う。11月の終わりとは思えないほどの気候。まさに“絶好のラグビー日和”。
両チームにとってリーグワン開幕へ向けた最後の強化試合。
グラウンドには張りつめた緊張感がじわりと漂い、観客席からは「早く始まれ」と言わんばかりの熱気が高まっていか中、すべての期待と空気を切り裂くように試合開始の笛が響き渡る。
試合開始の笛と同時に始まったのは、まさに肉弾戦。ディフェンスとフィジカル。
互いの強みを真正面からぶつけ合う展開となり、立ち上がりから激しさは一気に加速。
肉と肉、骨と骨がぶつかる鈍くも鋭い音が会場全体に響き渡り、そのたびにスタンドの熱気がぐっと高まっていきます。
そしてこの試合、先制したのはSA広島。
前半7分、ヴォルテクス陣ゴール前20mからのラインアウトを起点にバックスへ展開。
フィジカルを活かした縦突破を連続で仕掛けられ、組織と個のディフェンスで粘り強く応戦するも、じわりと前進を許しトライを奪われてしまい、欲しかった先制点を奪われる形となりました。
しかし、ここからヴォルテクスの反撃が始まります。
ところが相手のミスを誘ってボールを奪うと、一気にバックスへ展開。
細かいパスで相手ディフェンスを切り裂き、大外で受けたフルバックのチャーリー・ワージントン選手がスピードのギアをさらに上げてビッグゲイン。
相手ゴールラインまで残りおよそ30mの位置で捕まるも、素早いサポートで即座に切り替え。
そして勝負を決めたのはスタンドの上里貴一選手のキック。
チャーリー選手が作ったラックからボールを受けると、逆サイドに大きく空いたスペースへ絶妙なロングキック。
このキックに見事な反応で約100mを走り切ったフランカーのコルビー・ファインガア選手が追いつき、蹴られたボールを確保してそのまま逆転トライ。
公式映像があれば間違いなくハイライトに選ばれる、文句なしのスーパー・トライでした。
そしてその後も互いが譲らず、トライを奪い合うシーソーゲーム。
前半はお互い追加で2トライずつの応酬となり、キック差の19-17でわずかにリードして折り返します。
後半3分、ヴォルテクスのペナルティでゴール前5mまで運ばれると、そのままモールで押し込まれてトライ。
スコアは19-24と再び逆転を許します。
しかし、ここで粘りを見せるのがヴォルテクス。
疲れが見え始めた相手に対し、逆にテンポを上げてアタックを加速。
すると後半7分、ラインアウトからのアタックで前へ圧をかけ続け、寄った相手ディフェンスをかわすべくバックスへ散らすと、空いたスペースへ走り込んだチャーリー選手が再びディフェンスを切り裂きトライ。
再逆転の26-24。
続く後半19分にはフォワード陣が力強く前進し続け、最後はロックのレイ・タタフ選手が押し込んでトライ。
スコアを33-24とし、主導権を握ります。
そんな中SA広島に一度はトライを返されるも、ヴォルテクスは攻撃の手を緩めず、後半35分にはさらにトライを追加。
このまま終わるかと思われた試合最終盤。ここにきて最後まで貪欲だったのがヴォルテクスでした。
終了時間を過ぎても攻め続けてくるSA広島に対し、組織でのディフェンスと鋭いタックルで圧をかけて相手からボールを取り返します。
そこから一気に攻めへ切り替えると、空いた裏のスペースへウイングの山田章仁選手がキック。
このボールに素早く反応したのがスクラムハーフの神田悠作選手。
トップスピードで追いかけ足で巧みにドリブルし、最後は転がったボールをトライゾーンで押さえてダメ押しの追加点。
ゴールが決まった瞬間、試合終了の笛。
後半の怒涛の連続トライは、まさに開幕へ向かうチームの勢いそのものを象徴する締めくくりとなりました。
《個人的見解と次戦に向けて》
まず、プレシーズン最終戦を勝利で締めくくれたことは、チームにとって大きな勢いとなりました。
フィジカルを武器とするSA広島に対し、アタックでもディフェンスでも主導権を握り続け、試合を通して何度も相手のミスを誘えたことは大きな収穫です。
もちろん、うまくいかなかった場面や相手の圧力に押し込まれそうになる場面もありました。
それでも、その都度修正しながら得点を積み重ねていけたのは、ここまで積み上げてきた準備と、チーム全員の“勝ち切る力” が形になった証だと思います。
特に試合終盤のラストトライ。
相手のアタックに耐えて、耐えて、粘り続けた先に生まれた一瞬のチャンスを、全員で切り替えて掴み切ったあのシーンは、間違いなく今後のシーズンでも何度も訪れるであろう勝負どころと重なる場面でした。
あそこでしっかり取り切って終えられたことは、このチームにとって大きな自信になったはずです。
ここからさらに連携と戦術を磨き上げ、ひとつひとつの精度を高め、万全の状態でシーズンに突入できるよう準備を積み重ねていきます。
この勢いのまま、開幕戦へ!
《今週の個人的Pick up Player》
今回のPick Up Playerは。。そう、まさかの“私” です。
猿レポを書き続けて早3シーズン。気づけば一緒に戦ってきた仲間たちを全員紹介し尽くし、とうとうネタが底をつきました。
そこで禁断の最終手段。満を持して、自分自身をPick Upします。どうか。。やさしく扱ってください。
わりとデリケートなタイプです。へこみやすい素材でできています。
もし「おい、俺まだ紹介されてないぞ!」という選手がいたらそっと教えてください。すぐに特集組みます。むしろ喜んで組みます。
それではさっそく自己紹介へ。
https://www.kyudenvoltex.com/player/359
熊本県出身、1990年生まれの35歳。
ラグビーは荒尾高校(現:岱志高校)で始め、その後は帝京大学へ進学しました。
卒業後はコカ・コーラレッドスパークス(現在は活動終了)に入団し、宗像サニックスブルース(現在は活動休止中)を経て、その後ヴォルテクスへ加入しました。
そして今シーズンで、ヴォルテクスでのプレーも4年目を迎えます。
私の持ち味は、ざっくり言えばパワープレー。
派手なステップやロングゲインはできませんが、その代わり 目立つふくらはぎと髭を武器に、スクラム・ラインアウトモール・タックルで体を張る“縁の下の力持ち” タイプです。
そして個人的に好きなのが、プロップがたまにボールを持って突破したときに会場から起きる「ワッ!」という歓声。
あれ、気持ちいいんですよね。クセになります。
今シーズンはスクラムでもモールでもタックルでも、あの“ふわっ” と沸く瞬間をもっと作れたらと思います。
ちなみに。。公式戦のトライ数は“ゼロ”。
今シーズンも記念すべき初トライを 虎視眈々 と狙っています。ちなみに虎視眈々歴13年。
そんな私の週末はというと、家族時間がメイン。
公園やショッピングモールで子ども達と遊ぶことで心身ともにリフレッシュしています。
どちらかというと、じっとするより動き回っていたいタイプかもしれません。
最近ハマっているのは ジャークチキンとサルサソース作り。
ジャークチキンはスパイスの配合から研究中で、“これはもう研究職やろ” というレベルで凝っています。
そしてみじん切りが多いおかげで、フードプロセッサーへの感謝が日に日に深まっています。いつもありがとう。
手先もわりと器用な方で、裁縫が得意。
服の破れやボタン付けはもちろん、ちょっとしたサイズのぬいぐるみも作れます。
最近はミシンも気になっていて、“プロップ兼裁縫職人” になる未来が見えなくもありません。
そして気になっている方も多いであろう。。この髭の話。
2シーズン前の1月1日に「願掛けで伸ばすか」と軽い気持ちで始めたら、気付けば約2年。
伸び続ける髭に一番驚いているのは自分です。気づけば完全にトレードマーク。アイデンティティになりました。
古城選手からは漫画「キングダム」の王騎将軍や三国志の関羽に例えられ、他の選手からは「どっちが髭でどっちが髪かわからん。逆さ絵みたい」とツッコまれ、そして宮崎合宿の朝食時、喜連選手からの一言。
「髭、左右で毛量違うくないですか?切りました?」
いやいや、切りません。あれは『寝癖』です。
そんな感じで、髭は年齢差を超えてコミュニケーションツールにもなっています。
初めて会う方やファンの方にも覚えてもらえるし、一時は“そろそろ刈るか?” と迷った時期もありましたが、今ではなくてはならない存在です。
12月20日のホスト開幕戦では、黒髭サンタ…とまではいきませんが、少し早めのクリスマスプレゼントとして “勝利” を皆さまにお届けできればと思います。
これからもラグビー選手としての私と、髭の成長具合、そして猿レポの行方にぜひご注目ください!
《最後に》
いよいよ NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26 ディビジョン2 が開幕します。
第1節となる開幕戦は、12月14日(日) 群馬県の「太田市運動公園陸上競技場」にて、日野レッドドルフィンズ(以下、 日野RD)と対戦予定です。
日野RDとの昨シーズンの戦績は1勝1敗。互いに一歩も譲らない、まさにイーブンの戦いでした。
そして今シーズン。おそらく日野RDも昨年以上にチームとして成長してきているはずです。
ですが僕たちヴォルテクスは、それ以上にハードワークを積み重ね、質を追い求め、誰よりも多くの学びを掴んできたという揺るぎない自信があります。
だからこそ、迎える開幕戦。
ここで“シーズンの風向きを一気に引き寄せる” ためにも、必ず勝利を掴み取る。その強い覚悟を胸に挑みます。
試合が動くたびに心が舞い上がる瞬間もあるでしょう。しかし、そんな時こそ楽しむ。緊張も力に変える。
そして応援の声を背中に受け、推進力に変えて、ただひたむきに勝利へ突き進みます。
最高の仲間と、最高のChargerと共に、最高の準備を積んできました。
あとはもう最高のシーズンにするために、躍進あるのみ。
『猿渡 康雄ってどんな人?』
と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
興味のある方はぜひチェック&フォローをお願いします!
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