ソフトバンク澤柳亮太郎、JWLで実戦復帰 約1年4カ月ぶりに刻んだ“再スタート”
沖縄で4年目のシーズンを迎えているジャパンウィンターリーグ(JWL)で3日、右肘の故障でリハビリを続けていたソフトバンク2年目の澤柳亮太郎(25)が合流し、約1年4カ月ぶりとなる実戦復帰のマウンドに立った。
社会人野球のロキテクノ富山から2023年ドラフト5位でプロ入りした澤柳。ルーキーイヤーの昨季は開幕一軍に抜擢されると、一度はファーム落ちしたものの7月に一軍へ戻り、リリーフとしてのポジションを掴みかけていた。
しかし8月に右肘の違和感を訴え、同年9月に右肘内側側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。オフには育成契約へと切り替えられ、1年以上のリハビリを経て、実戦復帰の舞台として選んだのが冬の沖縄だった。
「自分のリハビリがちょうど12月に“打者に投げられるフェイズ”に入るタイミングだったのですが、その時期だと練習している打者の方も少なくなってしまって、実戦形式で投げる場所がないなと。そのときに球団から『こういうのがあるけど行かないか?』って声をかけていただいて、『ぜひお願いします!』と来ることにしました。ただ(福岡では)ライブBPもあまりできない状態だったので、実戦で打者と対戦するのはかなり久しぶりで、緊張していました」
そんな澤柳を後押ししたのが、JWL創設時からアンバサダーを務め、来季からソフトバンク二軍監督に就任する斉藤和巳氏からのメッセージだった。
「前日に『とにかく力まないで投げれば大丈夫だから』とメッセージを送っていただいて、力まないでいこうと思えました。(チームでは)リハビリ経験も多い方なので、質問をしにいっても本当に詳しく、親身になって答えてくださって。言葉も熱いですし、すごく力をもらっています」
そしてもうひとり、澤柳の復帰戦を支えた存在がいた。
「大城(真乃)がいてくれたのは、かなりありがたかったです。二軍のときに一緒にキャッチボールをやっていたんですが、試合前にキャッチボールの相手をしてくれて、本当に二軍のときの延長のような感じで準備ができて、落ち着いてマウンドに行けました。大城のおかげです、本当に」
その大城は今季チームから戦力外通告を受け、12球団合同トライアウトにも参加した左腕。オファーは届かなかったが、現役続行を目指し、先日JWLに合流したばかりだった。
迎えた冬の沖縄のマウンド。最速143キロのストレートに、カーブ、スライダー、フォークを織り交ぜ、予定の1イニングを15球で三者凡退。1番・三池裕翔(BCリーグ・茨城)を低めのフォークで空振り三振、2番・ジョーダン ダナフー(海外選手)を高め直球で三直、3番・秋川正佳(BCリーグ・茨城)を外角ストレートで左飛に打ち取った。
「なんとかストライクが入れられてよかったです。トミー・ジョン手術からのリハビリは状態の浮き沈みがあって、もとの球速に戻らなかったりとか、こう投げたいのにうまくいかないとか起きると今、すごく感じている段階ですが、実戦で投げられたということは、今の自分にはすごく自信になりましたし、きょう投げた感覚を糧にして練習していければいいなと思います」
復帰初戦の捕手をつとめたのは、トヨタ自動車1年目の箱山遥人(19)。ミットで受けたボールにどんな印象を持ったのか。
「復帰したばかりという話でしたけど、コントロールもよかったですし、真っすぐも変化球も抜けることなく、思ったところに投げられていたと思います。変化球でもしっかりカウントを取れていましたし、特に左打者に対して、インコースにしっかりスライダーを投げ切れるところがすごくよかったです。状態が上がってきたらどんな球を投げるのか楽しみだなって思いました」
「ステップアップのひとつとして、次の登板でも『とにかくストライク』と『リズムよく投げる』、そして『投球のバランス』。そこを変えずに意識していこうと思っています。きょうの感覚を忘れないように、また次に向けて準備したいです」
実戦で投げられたという事実は、澤柳にとって大きな前進となった。冬の沖縄で投じた15球は、来季のマウンドへ続く道を着実に形づくっていく。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ