【スキー】ノルディック複合W杯開幕! 渡部暁斗選手が前人未到の大記録へ 大飛行時代突入に山本涼太選手は「再挑戦200mの壁!」

チーム・協会
 ノルディックスキー複合のワールドカップ(W杯)は11月28日にフィンランド・ルカで男子の2025/2026シーズンが開幕。翌週の12月5日にはノルウェー・リレハンメルで女子W杯も始まります。

現役ラストシーズンが始まる渡部暁斗選手 【全日本スキー連盟コンバインドチーム】

※リンク先は外部サイトの場合があります

ワールドカップってどんな大会??

 4年に1度のイメージがあるワールドカップですが、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)が主催するW杯は毎冬開催され、11月末から3月末にかけて各地を転戦しながら個人戦で獲得した得点の合計で総合順位を競います。
 週末に2または3試合を行い、今季は男子が5か国10会場で個人19試合と団体2試合、女子は8会場で個人15試合と団体2試合が組まれています。
 個人戦は優勝=100点、2位=90点、3位=80点と、順位に応じて40位までの選手にW杯得点が与えられます(上位30人には賞金も出ます!)。

 また複合ならではのタイトルとして、ジャンプとクロスカントリーそれぞれの総合成績1位の選手は、シーズン最終戦に“Best Jumper Trophy”、“Best Skier Trophy”の表彰があります。
 双子の葛西姉妹が大活躍中の女子はW杯6シーズン目がスタート。残念ながら春香選手は右膝の負傷でシーズン中の復帰は難しい状況ですが、昨季W杯初優勝を果たし、世界選手権では金メダルを獲得した優奈選手(早稲田大学)が総合優勝争いに挑みます。
 
 男子は来年2月のミラノ・コルティナ五輪のメンバー入り(最大3枠)を懸けた戦い。
 出場147試合で歴代最多の78勝を挙げた史上最強選手のヤールマグヌス・リーベル(ノルウェー)が27歳の若さで引退して迎える今季、各チーム力のある若手、ベテランがおり大混戦が期待できそうです。

渡部暁斗選手が前人未到の大記録樹立へ

 キング・オブ・スキーとして一時代を築き、2017/2018シーズンにはW杯総合優勝を果たした渡部暁斗選手(北野建設)はこれがラストシーズン。
 2006年に17歳でW杯デビューを飾ってから20年、現役最後の冬を前に「春に引退を決めてからは一日一日を大切に、有意義なものにするために高い意欲と集中力でトレーニングできている。今はシーズンインが楽しみ」と話す暁斗選手、W杯では個人戦290試合に出場し、ヴィルヘルム・デニフル(オーストリア)の歴代最多記録にあと5試合と迫っています。

 W杯通算19勝を挙げ、37歳で大台の20勝到達となればもちろん歴代最年長優勝。通算勝利数も歴代9位タイ、日本選手としては単独最多になります。成績のアップダウンが激しい競技にあって抜群の安定感を誇り、W杯では74度(!)表彰台に上がって、トップ10入りは歴代2位の182回。エリック・フレンツェル(ドイツ)の持つ歴代最多の表彰台187回を超え、ミスター・コンスタントとしてその名を刻んでくれるはず。

大飛行時代スタート

 今季から男女ともに大飛行時代に突入。男子は200メートル超の飛距離が出るフライングヒルの試合が始まり、五輪後最初のW杯でクルム(オーストリア)を飛びます。
 フライングヒルの世界最長記録は昨季ジャンプW杯最終戦でドメン・プレブツ選手(スロベニア)がマークした254.5メートル、日本選手の記録は小林陵侑選手(TEAM ROY)の252メートルです。

 渡部善斗選手(北野建設SC)と山本涼太選手(長野日野自動車SC)は、2023年にジャンプW杯のテストジャンパーとしてノルウェーの台でフライング・デビューを済ませており、それぞれ179メートル、191メートルを記録しています。
 その時のことを「とにかくジャンプがさらに、かなり、とても好きになった瞬間でした。どうしたら遠くに飛んでいくのかを考えて考えて考えていたのを覚えている」と振り返る山本選手。“Best Jumper Trophy”を獲得し、誰もが認めるジャンプの得意な選手なだけに、ジャンプ台記録244メートルのクルムでは「再挑戦200メートルの壁!」と意気込み十分。
 善斗選手は「スピードとサイズ感に翻弄されただけで何もできなかったなーという印象。まずは安全に飛びたいというのが正直なところ」と控えめ。ですが、ここは経験者ならではの大飛行を見せてくれるはず。

 また、女子はラージヒルの試合が始まり、五輪後の2大会はすべてラージヒルが舞台。複合は冬季五輪で唯一男子のみ実施となっており、女子の五輪採用実現へ競技レベルの向上をアピールする絶好の機会になります。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント