【選手がレポート!・猿レポ】プレシーズンマッチ 九州電力キューデンヴォルテクス対トヨタヴェルブリッツ戦

チーム・協会
初めましての人もこんにちは。
試合後レポート猿レポを担当させていただきます、プロップの猿渡です。

11月14日(金)、2025-26プレシーズンマッチ第3戦目、トヨタヴェルブリッツ (以下、トヨタV )との試合が、宮崎県にある“アミノバイタルトレーニングセンター宮崎” で行われました。
ヴォルテクスは11月9日から15日までの約1週間、宮崎県宮崎市で合宿を行いました。
普段とは異なる環境の中で、ただひたすらラグビーに集中し、没頭する日々。仲間と寝食を共にしながら、ラグビー漬けの濃密な時間を過ごし、ヴォルテクスとしての文化を全員で学び合い、共有し、積み重ねていく。
その一つひとつが、チームとしての土台をより強く、より揺るぎないものへと変えてくれた合宿でした。

合宿先の練習場での集合写真 【©Kyuden Voltex】

合宿終盤には、今回対戦したトヨタVとの試合も実施。
前節の横浜キヤノンイーグルス戦と同じく、ディヴィジョン1の舞台で戦う相手に対して、どれだけ自分たちがチャレンジできるのか。
これまで積み上げてきた学びやレベルアップしてきた部分を、どこまで本気でぶつけられるか。
そして、この試合を通してどれだけ新たな学びを得て、それをさらに成長へ繋げていけるか。
結果ももちろん大事。だけど今の俺たちに必要なのは、結果より“気持ち”。
相手の隙を狙い続け、チャンスがあれば確実に食いつき、勢いに変え続けながら今持っているすべてをぶつけ、これからに繋がる試合をする。
その覚悟と情熱を、グランドの上で示していきたい。

トヨタV戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p163

《試合内容・結果》

リーグワン開幕に向けた強化試合として組まれたプレシーズンマッチも、残すはあと3戦。
そしてその3戦は、11月半ばから3週連続でぶつかる怒涛のスケジュールとなります。
またこの3戦は、選手一人ひとりにとって開幕スタメンをつかみ取るための最大のアピールの場。
勝利を求め、成長を求め、相手とも仲間とも、そして自分自身とも全力で競い合う挑戦が続いていきます。
トヨタVとの一戦は、今の力を確かめるだけでなく、次の成長につなげるための大切な機会。

アミノバイタルトレーニングセンター宮崎にはその熱を体感しようと多くのファンが集まり、期待に包まれる中、キックオフの笛が鳴り響く。

今試合、先制点を奪ったのはトヨタV。
前半6分、試合開始直後から互いに激しい攻防が続く中、トヨタVがヴォルテクス陣へ蹴り込んだキックを再獲得。そのままゴールラインを越え押さえ込まれ、先にトライを許す結果となり、スコアは0-7となります。
早い時間でまずは得点を掴みたいヴォルテクス。フィジカルの強い選手が多いトヨタVに対し、持ち味である豊富な運動量と低いタックル、そして要所で確実にプレッシャーを与えるディフェンスで応戦します。
何度も相手ゴール前まで迫る場面を作りながらも、あと一歩届かず得点には至りません。

スタンドオフの上里 貴一選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

そんな中、前半25分。
トヨタVボールのゴール前ラインアウトからのモールは一度食い止めたものの、その後バックスへ展開され連続アタックに。空いたスペースを突かれて追加点を許してします。
さらに前半34分、40分にも立て続けにトライを奪われ、ヴォルテクスは無得点のまま0-28で前半を折り返しました。

後半はなんとしても先に得点を奪い、流れを取り戻したいところ。そしてそのチャンスは後半開始早々に訪れます。
後半3分。テンポを変えたラインアウトからボールを展開し、接点でじわじわと前へ。細かいパスを繋ぎながら確実にプレッシャーを与え続けます。
その連続攻撃の中で綻びを見逃さなかったのが、センター・古城隼人選手。
空いたスペースへ力強く走り込み、ディフェンスを切り裂くように突破し、そのままインゴールへ。
今試合初トライを奪い、スコアを7-28とします。

フランカーの高井 迪郎選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

勢いに乗りたいヴォルテクスは、続けて果敢にアタックを仕掛けますが、トヨタVの堅いディフェンスをなかなか突破できず。
逆にミスからボールを失ったり、相手の個々のフィジカルとスキルに押される場面が増えていきます。
決死のディフェンスで刺さり続けるものの、あと一歩で奪えずパスを繋がれ、再びスペースを攻められる展開が続き、後半33分までに4連続トライを奪われてしまう展開に。
スコアは7-59と苦しい状況になります。

しかし、やられっぱなしでは終われないのがヴォルテクス。少ないチャンスでも、自分たちが積み上げてきたものを信じて体現しようとします。
トヨタVのトライ直後のキックオフ。
試合終盤、疲労がピークに達する中でも、ヴォルテクスは激しく体をぶつけ続けてプレッシャーをかけ、必死にボールを奪取。
そのボールをすぐさまアタックに転じ、細かく前進を重ねます。最後はセンター・中靏憲章選手が一気に抜け出しトライ。
スコアを12-59まで詰め寄ります。

センターの中靏 憲章選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

しかし反撃もここまで。
試合終了間際の後半42分、トヨタVにダメ押しのトライを奪われ、最終スコア12-64で試合終了となりました。


《個人的見解と次戦に向けて》

ディヴィジョン1に所属するチームの中でも、各国の代表選手が多く在籍し、トップレベルの強烈なフィジカルを誇るトヨタV。
その相手に対して、ヴォルテクスは接点の場面でも決して引けを取っていなかったと強く感じています。
実際、何度もタックルで相手に刺さり倒し続けてプレッシャーをかけ、逆にアタックではタックルを弾き飛ばして裏へ抜け、チャンスをつくる場面も幾度となくありました。
ただ、相手がディヴィジョン1のチームということで、正直“たぎりすぎていた” 部分もありました。
気合いが入りすぎて熱量が振り切れ、その分、冷静さを欠いた瞬間があったのも事実です。
目の前の勝負に意識が寄りすぎてしまい、普段ならしないようなミスを連発してしまった場面も少なくありませんでした。
ですが、これはリーグワンのシーズン中でも必ず起こり得ること。
だからこそ、普段できていることを「ここぞ」という瞬間に決め切るために、難しい状況だからこそ熱くなりすぎず冷静にプレーする。
当たり前のようでいて、改めて強く認識できたポイントでした。

スクラムハーフの竹ノ内 駿太選手 【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

今回の試合は、フィジカルやスキル面だけでなく、メンタルの部分でも非常に大きな学びを得られた一戦だったと思います。
この経験をさらに磨き、残るプレシーズンマッチ2試合、そしていよいよ迎えるリーグワン開幕に向けて、より高みを目指せるよう準備と努力を積み重ねていきます。


《今週の個人的Pick up Player》

今回、私が選ぶPick Up Playerは2人。
まず1人目はフランカーの Aaron Carroll(アーロン・キャロル)選手(以下、アーロン選手)。
193cmの巨体から繰り出されるパワフルなプレーはまさに圧巻。
鋭いタックルで相手をなぎ倒し、ボールを持てば多少バランスを崩してもお構いなしに前へ前へと突き進む。
頼もしさあふれるその姿は、まさに“重戦車” の一言です。

そして2人目に紹介するのは、ロックのSean Robinson(ショーン・ロビンソン)選手(以下、ショーン選手)。
197cmという恵まれたサイズを生かしたラインアウトでの存在感は抜群。
空中戦での強さはもちろん、最後まで走り切る粘り強いワークレート、誰も気づかないような泥臭いプレーまで淡々とこなす姿は、まさに“ロックの鑑” と言えます。

今回は、そんなヴォルテクスが誇る ツインタワーの2人 にスポットを当てて紹介していきます。
まず最初に紹介するのはアーロン選手。

【©Kyuden Voltex】

プロフィールはこちら。
https://www.kyudenvoltex.com/player/373

ニュージーランド出身、1993年生まれの32歳。
アーロン選手がラグビーを始めたのは10歳の頃。地元の学校を卒業後、2017年からニュージーランド国内リーグに所属する THAMES VALLEY RFU(テムズ・バレー) でキャリアをスタートしました。
その後、同じくニュージーランドの Bay of Plenty(ベイ・オブ・プレンティ)、スーパーラグビーの Blues(ブルーズ)、さらにフランスリーグの US Carcassonnaise US(カルカソンヌ)へと活躍の場を広げ、経験を積み重ねてきました。
そして2023年からヴォルテクスに加入。今シーズンで3年目となる、チームを支える経験豊富な選手です。

アーロン選手の持ち味は、なんと言っても接点での激しさ、インパクト抜群のタックル、そしてパワフルなボールキャリー。
普段は穏やかでニコニコしている“癒し系” ですが、一度グラウンドに立てばスイッチが入ったかのように別人級。
ひとつのプレーにスピードと勢いが乗り、チーム全体の空気までガラッと変えてくれます。

そして実は幼い頃、夢はWWEのプロレスラーだったというアーロン選手。和名で「闘球」と書くラグビーも人とぶつかり合う競技。
競技は違えど“激しい世界に飛び込む” という意味では、気がつけば夢を叶えていたのかもしれません。
投げ飛ばす技はさすがに無いですが、タックルの破壊力はもう、ほぼプロレスです。。
そんなアーロン選手の趣味はゴルフ、ハイキング、ビーチ。かなりアクティブですが、週末の家族とのゆったり時間も大切にしているとのこと。
日本に来て一番驚いたのは「人の優しさ」。 -そう言われると、日本人として嬉しいすしちょっと自慢したくなります。
日本中どこも好きだけれど、一番のお気に入りはやっぱり今住んでいる福岡だそう。
ご飯が何より美味しく、特にラーメンと焼肉が大好き。
さらにいつか寿司職人の店で、日本の最高級ネタを味わう“寿司チャレンジ” も計画中だとか。
-ちなみに私は“まぐろ” と“えんがわ” が大好きです。心の中でおすすめしておきます。。
これからも日本の“好き” をどんどん増やして、まだ出会っていないものにも挑戦してくれたら嬉しいです。

グラウンドでの激しさと、グラウンド外での穏やかさ。
そのギャップに魅了されるアーロン選手の活躍に、ぜひこれからも注目してください!


次に紹介するのはショーン選手。

【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

プロフィールはこちら。
https://www.kyudenvoltex.com/player/370

イギリス出身、1991年生まれの34歳。
ショーン選手がラグビーを始めたのは11歳の頃。地元の学校を卒業後、2014年からイングランドのプレミアシップに所属する Newcastle Falcons(ニューカッスル・ファルコンズ/現・Newcastle Red Bulls 〈ニューカッスル・レッドブルズ〉)でキャリアをスタートしました。
同チームには約9シーズン、2023年まで在籍。その後、同年にヴォルテクスへ加入しました。
今シーズンでヴォルテクス3年目となる、頼もしさと安定感のある選手です。

ショーン選手の持ち味といえば、何と言っても長身を活かした圧巻の空中戦。
特にラインアウトではフォワード陣を束ねるリーダーとして、多彩なサインプレーを駆使しながらボールを引き寄せる“空の職人” です。
さらにディフェンスでは、とにかく最後まで諦めない粘り強さが光ります。
相手がスペースを抜けて独走!というシーンでも、どこからかスッと現れて全力追走。
「え、バックスだったっけ?」と思うほどのスピードで追いつき、ギリギリでトライを阻止してくれる姿を何度も見てきました。
運動量が多いのは周知の事実ですが、実は足も速い。
大事なので2回言いたいくらい速い。
ラインアウトでは高い壁となり、ディフェンスでは最後の砦となり、アタックでは逆に壁を突破していく。
そして忘れてはいけないのが…顔が小さい。とにかく小さい。強いて言うなら私の半分。羨ましい。笑

そんなショーン選手の週末は意外とほっこり系。家族との時間を大切にしながら、ゆっくり過ごすのが定番なんだそう。
特にお気に入りなのが千早にある「Basking Coffee」。
カフェラテが絶品でケーキも最高!とのことで、これはもう“行く理由しかない” お店。
そして日本で驚いたことは何かと聞くと、即答で「食べ物」。
初めてラーメンを食べたときの衝撃が忘れられないらしく、今では完全に大好物。
しかも日本はおいしい料理が多いうえに、外食がイギリスよりリーズナブル。
そのおかげで「初めて食べる料理チャンレンジ」が止まらず、新発見ラッシュを満喫しているそうです。
また、家族で日本各地を巡るのも大好きで、これまでにも九州を中心にさまざまな都市を旅行。
次なる目標は北海道とのことで、美味しいものとの出会いがまた増えそうな予感。

激しいラグビーで疲れた体と心をしっかり癒やしながら、日本の文化をたくさん楽しんでくれているショーン選手。
これからのさらなる活躍にも注目です!


《最後に》

次の2025-26プレシーズンマッチ第4戦目は、11月22日(土)に福岡県にある「九州電力香椎競技場」でルリーロ福岡(以下、LR福岡)と対戦予定です。
LR福岡とは、リーグワンライジング第2戦目以来となる、プレシーズンでは今シーズン2試合目の対戦になります。
前回の試合はヴォルテクスが勝利を収めたものの、前半に奪ったリードを後半で一気に詰め寄られ、あわや逆転、、という展開でした。
あれから約1か月半。
互いが成長を重ねてきた中で、ヴォルテクスがどれだけ“のびしろ” を埋めることができたのか。
そして、これまでに学んだことをどれだけ活かし、どれだけ表現し、さらに成長へと繋げていけるのか。
その全てが問われる大切な一戦となります。

また試合後には、同じく九州・福岡を拠点とするLR福岡と共に、NTTリーグワン2025-26に向けた合同出陣式も開催予定です。

【©Kyuden Voltex Photo by N.TAKAYAMA】

ぜひ会場にて引き続き皆様の熱い応援の程、宜しくお願い致します!

『猿渡 康雄ってどんな人?』

と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
興味のある方はぜひチェック&フォローをお願いします!
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著者プロフィール

国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」に所属するラグビーチーム。九州全域(全県)をフレンドリーエリアとし活動しています。

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