藤波あかり&ジャキテ・マリエ「繋ぎのプレーを大切に」日本航空石川(石川県)
しかし、2024年の元旦に起きた能登半島地震で、日本航空石川は大きな被害を受けました。能登空港に隣接する学校施設は復興支援の拠点として使われ、授業も部活動も行うことができなくなりました。
東京都の青梅市に場所を移しての学校生活を送ることになり、能登に戻れたのは今年5月のこと。今の3年生は、1年生として躍進の2023年を過ごし、その後は震災に振り回される時期が長く続きました。
キャプテンを務める藤波あかり選手は、周囲の人たちのサポートにより部活動を続けられたことに感謝しつつ、特に生活面で苦労が多かったと明かします。「石川から東京に移って生活が安定せずメンタル的に厳しい時期が長かったです。自宅から通っていた石川の子たちが、被災した地元を離れての寮生活で苦しんでいるのを見るのもつらかったです」
今年はインターハイ出場こそ逃しましたが、着実にチーム力を高めた結果、ウインターカップの石川県予選では鵬学園(石川県)を破って優勝しました。ガッツを前面に押し出すライバルに対し、日本航空石川はバスケIQとチームの連携を生かしたスタイルで対抗し、競った展開から終盤に抜け出す快勝でした。「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」でも、初戦で福井工業大学附属(福井県)に敗れたものの、その後は4連勝と好調です。
コート上の5人が高いレベルで意思疎通ができ、どこからでもチャンスを作り出す日本航空石川において、留学生のジャキテ マリエ選手と藤波選手によるピック&ロールは相手を崩す強力な起点となっています。藤波選手は「起点や繋ぎ役になることを意識して、私からマリ(マリエ選手)の連携や、私のローポストからキックアウトで3ポイントシュートと、そういう繋ぎのプレーを大切にしています」と言います。
マリエ選手は191cmの高さを生かし、「ローポストの1対1で相手に負けないこと」とプレー中に意識していることを語りますが、彼女の強みはゴール下だけでなく、ハイポストでボールを持って様々な連携プレーを生み出せること。ピボットで相手のプレッシャーをいなしつつ、ディフェンスを引き付けて生まれたスペースを活用するクレバーなパスはNBAのトッププレーヤー、ニコラ・ヨキッチを彷彿とさせます。
その2人を軸とする日本航空石川は、「U18日清食品ブロックリーグ2025」を通じてチームの結束力を強めています。「このリーグ戦が始まる前は、チームが不安定だと感じることもあったのですが、今はまとまりも出てきて、個人のスキルも上がって、自分たちがやりたいバスケが良い形でできるようになっています」と藤波選手は胸を張ります。
3年生の2人にとって、このチームでバスケができるのもあと少し。マリエ選手は「このリーグ戦で自分のプレーを大きく変えたい。もっともっと成長したいです」と、力強く語りました。
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