「型」ではなく「考え方」を揃える。松本哲也コーチの指導哲学を読み解く

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チーム・協会
【これはnoteに投稿された拓斗さんによる記事です。】
11月5日、新たに松本哲也コーチがファイターズに加入することが決定した。
彼はどのようなコーチなのか。どのような価値観をファイターズにもたらすのか。彼の記事を漁って考察してみる。

1. 「基礎を大事にする」ではなく「基礎を実戦で使える形にする」

松本哲也コーチは、巨人時代から“基礎”を徹底して教えることで知られてきた。しかし、彼の言う基礎は「正しいフォームを繰り返す」といった表面的なものではない。
むしろ「試合の中でどんな状況でも同じ動きを再現できるようにする」という“再現性”を重視するタイプの指導者だ。

たとえば、若手外野手へのノックでは、わざと打球を飛ばさない球を混ぜていた。これは「打球が来ない球でも、同じ構え・同じ準備をできるか」を確認するためだ。
こうした練習を通じて、選手は“打球が来ない瞬間”の集中力の重要性に気づく。結果として、守備範囲の広さや反応速度が自然と上がっていく。

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2. 「女子野球で学んだ観察力」を男子プロに還元

松本哲也コーチは女子チームの指導経験も持つ。球速や体格が異なる環境の中で、彼が磨いたのは“観察力”と“伝え方の柔軟さ”だ。
選手によって動き方や感覚が違う中で、それぞれの特性を生かすために言葉や練習内容を調整してきた。

この経験は、今のファイターズにも直結する。
例えるなら万波や松本剛を挙げよう。同じ外野手でも価値観の違い、身体のバランス等、同じ選手はいない。
そんなタイプが異なる選手たちに、同じ言葉ではなく「それぞれが理解しやすい形」で伝える。
つまり、松本コーチは“全員が動ける共通の基準”をつくりながら“個性を殺さない指導”を同時に進めている。

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3. 守備・走塁の「判断力」を育てる設計

松本コーチが重視しているのは、単に捕る・走る技術ではなく、その前段階の「判断」だ。
たとえば外野守備では、打球が来る前にどのコースをカバーするかを考え、走塁では「いつ次の塁を狙うか」を自分で判断できるようにする。
これらは一見地味だが、1試合の中で勝敗を左右する場面が多い。

この“判断の質”を上げるには、日々の練習から状況を想定して動く必要がある。松本コーチはこの「実戦想定トレーニング」を徹底している。
選手にとっては、指示を待つのではなく、自分で考えて動く習慣がつく。

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4. ファイターズの“基礎”を再定義する存在に

松本哲也コーチの就任は
「基礎を整えることは、勝つための最短ルート」という考えを、現場に根づかせる存在なのではないか。

ファイターズの若手たちは、技術はあっても“試合の中でどう使うか”にまだ伸びしろがある。
松本コーチはその“気づき”を引き出すことで、選手一人ひとりのプレーを安定させ、結果としてチーム全体の再現性を高めるだろう。

基礎を磨くことが一番の近道──
それを証明するシーズンが、2026年に始まるかもしれない。
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