勝利にコミットすべし 11節 アトレティコvsセビージャ(H) 2025.11.1

note
チーム・協会
【これはnoteに投稿されたがーすけさんによる記事です。】
早いもので11節。前節ベティス相手にアウェー初勝利となったアトレティコはホームゲームが続く11月を順調に進みたいところ。
ラリーガ各クラブはミッドウィークに国王杯の1回戦を戦っているがバルセロナ、マドリー、アトレティコ、アトレティックのスーペルコパ組は免除。日程的に余裕があると見せかけてアトレティコは月曜にベティスと試合をしてセビージャの国王杯は火曜だったので実はそこまで変わらない。プリメーラではオビエドが敗退しました。
セビージャは4部相当のトレドというクラブに先制されながら4-1で逆転勝利している。ちなみにトレドはマドリードのお隣。ウナイ・エメリが現役時代一番長く在籍したクラブらしい。

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セビージャとの前回対戦は先季の30節。ちょうどCLと国王杯で負けて落胆しているタイミングだった。コケの復帰とバリオスのゴールで逆転勝利。

今季は監督がマティアス・アルメイダに変わったセビージャは開幕から無得点なしの4勝1分3敗でバルセロナにも勝つなど久しぶりに上位を狙えるスタート。ただしここ2試合でマジョルカ、ソシエダという降格圏クラブに連敗して現在11位。最初の踏ん張りどころが来ている。

●スタメン

・アトレティコ
オブラク
ジョレンテ / ヒメネス / ハンツコ / ルッジェーリ
ジュリアーノ / コケ / バエナ / ニコ・ゴンザレス
アルバレス / スルロット

バリオスが前節の怪我で今季初の欠場。ヒメネス復帰に伴いル・ノルマンが今季初めてベンチスタートになった。当然だがヒメネス&ハンツコのコンビは初めて。
ルッジェーリはCLフランクフルト戦以来5試合ぶり、ラリーガでは4節ビジャレアル戦以来のスタメン。

・セビージャ
ヴラホディモス
カルモナ / アスピリクエタ / マルコン / スアソ
メンディ / ソウ / ペケ・フェルナンデス / フアンル / バルガス
イサク・ロメロ

アスピリクエタが案外早く復帰。代わりに前節ソシエダ戦にスタメンだったファビオ・カルドーゾが離脱している。アレクシス・サンチェスが招集外で代わりにフアンルがスタメン。

【がーすけ】

●ロングボール多めの構成

アトレティコはバエナのポジションが注目されたが序盤は右のCH。そのままバリオスのポジションに入った。

【がーすけ】

最前線のイサク・ロメロを中心として良いプレスを設計できているセビージャはバエナとコケを捕まえる事を狙う。ジブリル・ソウとペケ・フェルナンデスはピッチ上のどこに位置しても苦手意識なくプレーできる選手なのでこの人選になったのかと。
アトレティコの配球の基礎である左CB(ハンツコ)にボールを持たれてもルッジェーリをフアンルがマークして付いていく事で、ある程度選択肢を想定できる守り方。いっその事配球者(ハンツコ)を無視しようというのはアトレティコ相手だと割とハマる。アトレティコの右サイドっぽいといえばそう。ボールを奪ったらイサク・ロメロのスピードでアトレティコの最終ラインを引っ張り、両サイド共に複数人が全力疾走で攻撃参加してくる。

2トップの左にスルロットを置いたアトレティコはアスピリクエタとのミスマッチを狙って序盤からかなりスルロットへのハイボール狙いが多め。これはもう「必要以上に」と言っていいほど徹底していたので、セビージャ相手に変な失い方をする事、更には押し込みフェーズを作って逆にロングカウンターを受ける事を避けるリスクヘッジだった。としか思えない。アスピリクエタがかなり耐えていたのでアトレティコは効果的な攻撃を作れなかった。ニコが左サイドよりも中央のレーンで関与する事が強く求められたため、カルモナに効果的に1vs2を作られてスルロットは難しい役割になってしまった。期待された時に限って仕事が出来ないのはスルロットのあるある。


●セビージャの悩み

アトレティコの取り組みの結果、自陣からボールを持ち出す機会が多くなったセビージャだがこの日のメンバーは明らかに撤退してカウンターを想定しており「ボール持つなら違うメンバーだったよ」という感じ。特に中盤。後半にグデリとニアンズを入れる事になったのはわかるといえばわかるし、もう少し引き分けを希望して時間を過ごしても良かった気もする。前半の29分には不用意なボールロストでバエナ→スルロットのチャンスに繋がるなど、能動的に攻撃するのはなかなか難しいメンツになった。このままのメンツで0-0で進めばどこかでアトレティコが焦って選手交代して前がかりになるので、それまで待っても良かったかなという感想。

●危ういライン間レシーブ

アトレティコは徐々にスルロットの背後でアルバレスとバエナ、ニコが並列になりボールを引き出す形が増えていく。

【がーすけ】

頭上をボールが行き交う展開をバエナが嫌がっていた感はあるが、このゾーンはセビージャの守備がまさに誘い込んでボール奪取からカウンターを狙おうとしている箇所でもある。特にバエナは不完全な体勢でもボールを引き出そうとして結構不安だった。チームで規定していた雰囲気もない。彼の特徴としてハーフウェーラインに近い位置でグリーズマンのような役割を請けがちなので、ボールロストのリスクが大きすぎるのは心配な点。ここに関しては失わなければ何をしても良い、失ったら落第というのが個人的な考えです。
ただ、37分にそのバエナからスルロットへのロブパスをきっかけにニコのポスト直撃のビッグチャンスを作っている。

【がーすけ】

主張するだけの事はある質。ニコはFWに近づいてチャンスに絡むのが本当に上手い。45分にもオブラク→スルロットのキック一発でニコが抜け出してシュートまでいっている。アディショナルタイムにもバエナからニコでもう一つ決定機を作るが、アスピリクエタの足がよく伸びた。


●前半の違和感

セビージャ対策にしてもやりすぎな程にビルドアップをやらずにハンツコからスルロットに向かった蹴り続けた。リスクヘッジだったのか何か新しい実験だったのか。実験ぽくは無かったが。結果的にセビージャの良さを消す45分にはなったがホームゲームであり、実験と称するならアルマダを使ったビルドアップとかの方がまだ実験である。
スルロットはハンツコが前を向いてボールを持つ度必ず走り出してハイボールの競り合いを繰り返したが、流石に狙いがあからさますぎて個人でどうにかできる様子はなかった。アスピリクエタとの17センチの身長差を活かしたいなら右サイドを進んでクロスを連発するなどの方が効果的に見えた。この辺りはバエナをスタメンで起用したいチーム状況とトレードオフである。ニコがスルロットに近くで絡みにいくようになったのは彼の良い状況判断。それで得点になりそうだったのもニコの価値でしょう。

●セビージャの変更

後半、セビージャは2人交代。

【がーすけ】

アスピリクエタに替えてニアンズで空中戦対策。ピボーテにグデリを入れて敵陣に入っていく人数を増やした。ボール保持へシフト。

【がーすけ】

セビージャは保持時にカルモナが最終ラインに残って3-2-5の風味が強まる。アトレティコはスアソにジュリアーノが付いていく事で対応。特に問題の無い変更だったが互いに噛み合わない箇所が出てきて球際の勝負が増えていく。どちらに得があるか絶妙な時間帯だったが中盤で時間が出来ていき、バエナを中心に前を向く場面が増えていく。サイドに流れてスルーパスを引き出すのがスルロットになりがちだったのは不思議だったがこの日のスルロットはよく走ってました。
アトレティコは60分付近にかけてコーナーキックを連発するとPA内でニアンズがヒメネスの太腿を蹴ってしまいPK獲得。アトレティコは前半と比較しても明確に得点に迫っていたわけではなく、ここからどういう選手交代を使うかというタイミングでPK獲得。アルバレスが確実に決めて公式戦5試合ぶり、CLフランクフルト戦以来の得点となった。この試合を勝つ上では良いタイミングの得点だったが、ピッチ上の改善という意味では何もできない試合になったなという。グリーズマン投入で敵陣での落ち着きを獲得して試合が簡単になっていき、77分にプレスで押し戻してジュリアーノがマルコンからスアソへのパスを捕まえて一気に侵入。アルマダにプレゼントパスを渡してほぼ試合が決まった。走力で解決したジュリアーノの良い仕事。ハメパスを出した上に振り切られたマルコンは災難。

終盤はグリーズマンとアルマダ、特にアルマダのテクニックはずば抜けていてセビージャを翻弄、グリーズマンの3点目に繋げて試合を仕上げた。


●選手交代策

アトレティコは過密日程の中だがアルマダ、ギャラガー、グリーズマンは確実にピッチに立たせたい意図があり、あとは出場時間に不満が出そうなモリーナとラスパドーリを使った。アルバレスとジュリアーノを休ませる事はできたがまたもやジョレンテはフル出場。そろそろ本当にどこかで休ませたいところ。



●試合結果

ラリーガ3連勝、3戦連続のクリーンシート。おそらくシメオネが思い描いているメインの11人を使い、バエナはCHでどんなプレーを出来るのか、ルッジェーリをSBに置く形はどうなのか、などセビージャよりも自分達に目線を向けた内容になった。結果的にバエナは決定的なパスを連発し、ルッジェーリは左サイドをほぼ一人で駆け回ってミスも無かった。

スルロット狙いのハイボールが多すぎた前半の過ごし方は、今後どういう試合で再現されるかで評価されたい。省エネという意味では良かったと思いますが、省エネが目的だったとは思わないのでなんとも言えない。
「このままでは前半のうちに先制できない」と焦ってアイディアを出したのはニコだった。彼は"今何をすべきか"のアンテナが高く、社員さんよりもお店の事を考えてくれるアルバイトのよう。実際彼はレンタル選手。

セビージャは設定次第で色々なパターンを出せる事は十分証明されるシーズンになっているが、それをどうやって勝ち点に繋げるかが問われる試合になった。この試合はもっと0-0の時間を伸ばせたはずで、勝ちにいったアルメイダの選択含めてまだチグハグな部分がある。欧州圏まで順位をあげるならここで能動的に点を取りにいけないと駄目だという事まで考えての後半だったのなら、アルメイダの考えを全面的に支持したい。



アトレティコは昨シーズンの15連勝が始まったのも11月1日(国王杯一回戦のvsヴィック戦)からだった。途中出場の選手も含めて誰が出ても勝利にコミットできる状態を作るべき時期で、先季は良い時間を過ごしていた時期。オブラク、ジョレンテ、アルバレス、ジュリアーノの4人を除けば全ポジションが固定されていない状態で過密日程に突き進む(あと一応バリオス)。



11/1
シビタス・メトロポリターノ
アトレティコ 3-0 セビージャ
得点者
【アトレティコ】’64(PK) アルバレス ’77 アルマダ ’90 グリーズマン


●ピックアップ選手

バエナ
バリオスの欠場でこの日は一つ後ろのポジション。決定的ではあったが確実ではなかったという評価。

ニコ
膠着しそうな時間帯に足を動かせる選手はシメオネのチームには不可欠である。違いを作ろうとアイディアを出し、決定機に絡んだ。

ジュリアーノ
局面打開を狙うシーンはほぼ訪れなかったが得意の単独プレスから試合を決める2点目を生んだ。ラリーガ3試合連続の得点関与。

ヒメネス
復帰してからアーセナル戦以外の全試合でクリーンシート。さらにこの日はPK獲得で先制点にも関与。文句無し。

アルマダ
ピタリと止めるコントロールと狭いエリアに自分からドリブルで入っていくセンスが抜群。ゴール前に侵入するセンスも良く今季2ゴール目。長い時間プレーさせてみたいと思えるパフォーマンス。

グリーズマン
入るだけでピッチ上が整理整頓される感覚は途中出場でグリーズマンがやるべき仕事を体現した。本当に彼の活躍が必要な試合はまだまだ先。

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