セレッソ大阪【J1リーグ第34節 C大阪vs.岡山】5試合ぶりの勝利を目指す今節へ向け、改善したいビルドアップの質と決定力。無失点にもこだわり、敵地で最後まで戦い抜く

セレッソ大阪
チーム・協会

【CEREZO OSAKA】

1-2で敗れ、今季初の3連敗を喫した前節の名古屋グランパス戦から約2週間。代表ウィークによる中断を挟み、セレッソ大阪はファジアーノ岡山のホームに乗り込み、明治安田J1リーグ第34節に臨む。岡山との勝点差は2。仮に敗れることがあれば順位で抜かれてしまうだけに、何としても勝利で連敗を止めたい一戦だ。

今シーズンも残り5試合。振り返ると、開幕戦で大阪ダービーに快勝した後、第2節からは6試合未勝利と苦しい時期も過ごしたが、第8節、開幕戦以来7試合ぶりの勝利を手にしたのが岡山との一戦だった。開始3分、チアゴ アンドラーデのゴールで先制すると、44分に追い付かれたが、すぐさま前半アディショナルタイムに勝ち越しに成功。2-1で折り返すと、終盤はGK福井光輝が脳震盪で交代するアクシデントもあったが、1点差でしのぎ切った。この勝利がアーサー パパス監督にとってはホームでの初勝利でもあった。そこから5月、6月と白星を重ねて戦術的にも成熟。攻撃的なスタイルはJ1リーグでも屈指のレベルに進化を遂げた。ただし、8月、9月は上位陣との試合も続いた中、いずれも善戦しながら勝利にはあと一歩届かず。直近は今季初の3連敗と白星から遠ざかっている。このままズルズル順位を下げないためにも、今節、5試合ぶりの勝利を手にし、シーズン終盤に向けて再び勢いを付けていきたい。

【CEREZO OSAKA】

直近の2試合、京都サンガF.C.戦と名古屋戦では、特に前半、相手のプレスに対し、ボールを運ぶことに苦労した。岡山もハイプレスに特長があるだけに、まずは相手の前向きの矢印をどう回避するかが今節のポイント。「プレスで嵌めてくる相手には、ショートパスだけだと相手の目線も変わらない。最初の時間帯は相手を裏返すことも必要」と打開策に言及したのは柴山昌也だが、前節の反省も踏まえてどうボールを動かして敵陣に入っていくか。「前節と同じことにはならないよう、自分もチームも考えて臨みたい」(柴山)。プレス回避ができなかった前節について、井上黎生人は、「パスの精度というより、出して止まることが多かった。受ける前の動きが足りなかった」と課題を述べ、「ポジショニングをサボらないことが大事」と今節に向けた改善策を話す。2試合続けてプレスで苦しむ試合が続いているだけに、パパス監督も、「ボールを速く動かすこと。プレッシャーをかけてくる相手に対しても、しっかりと前を向けるところを見つけること、パスを付けていくこと。自信を持ってプレーすることが大事です」と改善に意欲を見せる。もっとも、京都戦も名古屋戦も相手の動きが落ちた後半はボールを握り、決定機も作れているだけに、チャンスで決め切ることも重要になる。また、前節に関しても、「前半を0-0で終わっていれば、後半は空いてくるなと、前半をやりながら思っていた。それだけに失点しないことも大事」とは柴山。特に今節は相手のホームであり、勢いに乗せる先制点を与えたくない。「独特な雰囲気があるスタジアム。僕はコロナ禍の時にいたので声援を聞くことはできませんでしたが、それでも応援に熱を感じていました。あの時期でそれを感じていたぐらいなので、今はもっと凄いと思う」と話すのは、2020年、21年と2シーズン岡山でプレーした上門知樹。「岡山がJ1昇格を決めた瞬間からあのスタジアムで対戦するのが楽しみだったので、負傷で叶わないのは残念ですが、チームとしてしっかり勝って、また波に乗っていきたい」と思いは味方に託した。負傷という意味では、ルーカス フェルナンデスが抜けた穴も大きいが、新たに出る選手の良さも生かしつつ、チーム全体で補っていきたい。

前節の名古屋戦は、雨が降りしきる中、最後まで声援を送ってくれたサポーターに勝利を届けることができなかった。今節に向けて、「どれだけ結果が良くなくても、ポジティブな声をかけてくれて、応援を続けてくれているファン・サポーターの皆さんを早く喜ばせてあげられるように、自分が結果を出せたらベストかなと思います」と話したのは中島元彦だが、今節こそアウェイに集う多くのサポーターとともに、勝利の喜びを分かち合いたい。
(文=小田尚史)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

Jリーグ所属のセレッソ大阪の公式アカウントです。 クラブの最新ニュースやイベント、チケット、オフィシャルグッズなど様々な情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント