仲宗根澄香 大混戦を制す ステップ通算5勝目
プロ15年目の新境地。仲宗根澄香が大混戦を制した。最終日、自身も含め4人が首位に並んでスタートする展開。勝負を決めたのは最終18番だった。「グリーンに上がるまでボードは見えない。私がいいところにいるとは思っていたけど、状況はわからない」。残り128ヤードの第2打は9Iを選択し、「絶対に逃げない」とピンをしっかり狙う。
打球に魂がこもる。ピン1.2メートルにつけるナイスショットを披露した。バーディーチャンス。カップインすれば優勝だ。ただし、「右上からのやや下りのフックライン。決して、やさしいパッティングではない」ことを、改めて自身に言い聞かせた。そして、何事もなかったかのように、あっさりとウイニングパットを沈める。1打差の逃げ切り優勝。2019年以来、6シーズンぶり、通算5度目のステップVは大きな意味があった。
パッティングの不調に悩み続け今年、6月から長尺パターにスイッチ。一方で、33歳になり、「ハードな練習を行うと、試合に体力面の影響を及ぼす年齢的なものを意識するように…。同時に、若い頃のようにフレッシュな熱い気持ちをもてない。そんなところで自分に対して残念だなぁと思うようにもなった」と、本音を語った。内面での葛藤が続く。
「ベテランはシーズンのコツをつかみながら、ちゃんと成績を出している。年齢を理由にしてはいけない」と戒め、「堀さんが長尺で、メジャーチャンピオンになったことはすごく刺激になった。ダメだから使うのではない。(長尺は)新しいチャレンジです」と迷いを吹き飛ばす。
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