【マイルCS南部杯】「千六が一番良い」川田騎手も会心の笑顔、ウィルソンテソーロ復活のGI級2勝目
ウィルソンテソーロは今回の勝利で通算25戦9勝、重賞は通算5勝目。川田騎手、同馬を管理する高木登調教師ともに同レース初勝利となった。
4馬身差の2着には御神本訓史騎手が騎乗した5番人気シックスペンス(牡4=美浦・国枝栄厩舎)、さらに4馬身差の3着には藤岡佑介騎手騎乗のペプチドナイル(牡7=栗東・武英智厩舎)が入線。1番人気に支持されていた武豊騎手騎乗のサンライズジパング(牡4=栗東・新谷功一厩舎)は3着からクビ差の4着に敗れた。
初騎乗時からつかんでいたマイルへの適性
ところが今回、単勝オッズはなんと4番人気。これは近走の結果以上にこれまでの戦歴からマイルという距離が嫌われてのことだったのだろう。つまり、ウィルソンテソーロには1600mは短い、と。
しかし、そんな下馬評とは全く逆の手応えを持っていたのが鞍上の川田騎手だ。
「世界でも戦いながら、千八、二千と走ってくれてはいる馬なのですが、千六が一番良いと常々思ってはいたので、とにかく気持ち良く競馬さえすれば結果は伴えるなとレース前は思っていました」
その根拠は初コンビを組んだ2023年5月のJpnIIIかきつばた記念。1500mのこのレースでウィルソンテソーロは重賞初制覇を達成するのだが、「それでもちょっと力んで(距離が)長いくらいでした」。その後、2000m前後の距離で好成績を残していたのはベストの適性がそこにあったわけではなく、「長いこと時間をかけてしっかりと我慢できるようにと作ってきての千八、二千でした」というのだ。
「気持ち良くゴールを通過できた」
レースは昨年のGIフェブラリーステークス覇者ペプチドナイルが果敢にハナを主張して逃げる形。それを追ってシャマル、クラウンプライド、シックスペンス、ヘリオスがひと塊となり、ウィルソンテソーロはその先行勢の5頭を見る形で進めた。
「とてもリズム良く走ってくれていました。手応え通り、リズム通りだったのでもう安心して直線を向きました」
最後の直線に入り、初ダート戦のシックスペンスがペプチドナイルを交わしにかかるところを、さらに勢いよく大外を駆け上がっていったのがウィルソンテソーロと川田騎手。この2頭を一気にパスすると、あっという間に4馬身もの差を広げてゴール板を疾走した。余力十分、まさに快勝のひと言だ。
「いつもは出し切る形で千八、二千と走っていましたが、今日は出し切るというよりは気持ち良くゴールまで来れました。疲れ果てたという感じではなく、気持ち良くゴールを通過できたなと思います」
今後の目標はJBCクラシック連覇へ
高木調教師によれば、今後はダート競馬の祭典・JBCのメインレースであるクラシックに登録する模様。今年のJBCクラシックは11月3日に船橋競馬場1800mで開催されることになっており、川田騎手の言葉通りなら再び距離との戦いにも挑むことになる。しかし、そこは人も馬も百戦錬磨だ。万全の態勢と対策で連覇を狙いに来るだろう。
初砂シックスペンス2着好走「大谷翔平するしかないな」
初めてのダートにも脚もとを苦にすることなく、スピード十分に2番手を追走。そこからダートGI馬のペプチドナイルを捉えてさらに4馬身突き放すのだから、たいしたものだ。国枝調教師はレース後、「大谷翔平するしかないな」と独特の表現で今後は芝・砂の二刀流で行くことを示唆。今回の2着好走をきっかけにシックスペンスの将来の展望が大きく開けたことは確かだ。
また、追い込み届かず1番人気で4着に敗れたサンライズジパング騎乗の武豊騎手は「千六はこの馬に忙しいですね。ラストはいい脚を使っているので、距離が延びればもっと動けると思います」とコメント。この後に控える中距離GI戦での巻き返しを期待したい。(文:森永淳洋)
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