海野「まだまだもっと俺らには“怖さ”がありますよ」上村「タッグでも“先輩の強さ”を見せつける」10.13両国で王者・K.O.Bに挑戦!IWGPタッグ初挑戦の海野翔太&上村優也に直撃インタビュー!!

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【新日本プロレスリング株式会社】

『KING OF PRO-WRESTLING 2025』10月13日 (月・祝)両国国技館大会で、IWGPタッグ王者のKnock Out Brothersに挑む、海野翔太選手&上村優也選手に直撃インタビュー!

撮影/山本正二

■『KING OF PRO-WRESTLING 2025』
10月13日 (月・祝) 14:30開場16:00開始
東京・両国国技館
※「砂かぶり席」「ボックス席」は完売。「マス席4人用」は残りわずかとなりました

※リンク先は外部サイトの場合があります

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■「いきなりタッグで通用するのか」「対応できるのか」とか、いろんな疑問はあると思いますけど、そんな不安要素があったらボクらは挑戦しないので、そこは自信を持って当日リングに上がりたい

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――さて、海野選手、上村選手。今回、初のIWGPタッグ選手権を目前に控え、現在の心境はいかがですか?

海野 NEVER無差別級6人タッグ挑戦はありましたけど、IWGPタッグの挑戦は凱旋してから初めてになるので、いい意味で緊張してます。

――上村選手はいかがですか?

上村 両国前に一緒に組む機会ありましたっけ?

海野 1回もないんだよね(苦笑)。

上村 そっかぁ……。試合をすることで息があってくるとかあるじゃないですか? そういうのが当日まで掴めないっていうのはありますけど、残りの前哨戦で本間さんと組んだりして、またK.O.Bの2人とやっていって、そこでどんどん気持ちが芽生えてくると思うので、いまは特に不安はないですね。

――残りの前哨戦で組む機会がないという状況ではありますが、タッグを組むにあたっての連携などは?

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海野 前哨戦でタッグがないというところに関して、べつに「ボクらが不利だ」とか一切思わないですし、一番はタッグ挑戦に至るまでに、リング上で肌を合わせて、「おたがい考えてることは一緒だな」と意思疎通は完璧だと思ってます。

――合体技などは?

海野 ボクらに“隠し玉”があるのかないのかっていうのもポイントですし、元々おたがいシングルプレイヤーとして個でやってた2人なので、「いきなりタッグで通用するのか」「対応できるのか」とか、いろんな疑問はあると思いますけど、そんな不安要素があったらボクらは挑戦しないので、そこは自信を持って当日リングに上がりたいですし、試合を楽しみにしててほしいですね。

――上村選手は連携という点についていかがですか?

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上村 ボクも今までタイガーマスクさん、クリストファー・ダニエルズ、ジョー・ヘンドリー、タイチさん、SANADAさんとタッグを組むことがありましたが、タッグで大事なのは相手を信用できるかだと思います。その面で僕はコメントで誰とタッグを組むかが大事と発言しました。試合をしていくうちに息もあってきて海野さんと組むのもありかもしれないと思うようになりました。その気持ちが徐々に強くなってきて今に至る感じです。

――なるほど。

上村 この前のシングルマッチ(10.6後楽園)でも証明したように、個々はボクらの方が単純に強いので、その強さをおたがい出して、あとは息を合わせてっていうところかなと。もちろん、タッグとシングルが全然違うっていうのは経験上わかってるんですけど、あまり連携にこだわりすぎるとそこがかえって仇になる事もあるので、おたがいの長所っていうのを活かせれば、怖いものはないかなと思ってます。

■OSKARは単純にデカいなと。力も強い、打撃も強い。あんな2mある身長から繰り出す単純なスリーパーが一撃必殺になりかねないっていうのは「脅威だな」と、自分が受けてみて感じた

【新日本プロレスリング株式会社】

――いま10.6後楽園ホールでのシングルマッチの話もありましたが、海野選手はOSKAR選手に、上村選手はYuto-Ice選手にそれぞれ勝利をおさめました。この一戦を振り返ってK.O.Bの印象は?

海野 やっぱりOSKARは単純にデカいなと。力も強い、打撃も強い。まだ浸透はしてないと思うんですけど、スリーパーは身長差があると、やっぱり身長の低い人間に対して締まるんですよ。

上村 吊りますよね。

【新日本プロレスリング株式会社】

海野 同じぐらいの身長の人がかけるのと、身長差がある人がかけるのってホントに全然違って、あんな2mある身長から繰り出す単純なスリーパーが一撃必殺になりかねないっていうのは「脅威だな」と、自分が受けてみて感じた部分ではありますね。

――10.4平塚では、そのスリーパーで本間選手から勝利をおさめてますよね。

海野 まだ本間さんがレフェリーストップされたっていうだけの印象かもしれないですけど、使い続ければ絶対に説得力も出てくると思うので、一言で表すんだったら“怪物”だなと。K.O.BはIceのケンカっていうかね、血気盛んなイメージがあるので、OSKARは陰に潜んでる形になってるかもしれないですけど、一番の要注意人物ではありますね。

【新日本プロレスリング株式会社】

上村 意外と冷静なのかもしれないですね。

海野 そうね。周りが見えてるというか。

上村 Iceが一直線っていう中で、OSKARがその後ろにドンとそびえ立ってるっていうイメージがありますね。

海野 Iceがヤンキー座りしてる後ろで、OSKARがクールな感じで立ってるみたいなポーズとかありますけど、ホントそんなイメージのまんまというか、タッグになったら手強いんじゃないですか。血気盛んで真っ直ぐなIceと、後ろから冷静に周りを見てポイントを掴めるOSKARっていうタッグチームは、凄く良い味を出してますよね。

■ケガして彼の中で苦労、葛藤があったでしょうし、それを乗り越えてIWGPタッグチャンピオンになっているので、ハートは強いでしょうね。「自分が決めたら、絶対にこれは成し遂げる」っていう気持ちの強さが少しボクと似た部分も感じます

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――上村選手は中島佑斗選手のデビュー戦以来、約4年8か月ぶりの対戦となりましたが、対戦してみてのYuto-Ice選手の印象は?

上村 一言で言うとハートがすごく強くて反骨精神がある選手。

――ハートが強いですか?

【新日本プロレスリング株式会社】

上村 ケガして彼の中で苦労、葛藤があったでしょうし、それを乗り越えてIWGPタッグチャンピオンになっているので、ハートは強いでしょうね。それは試合で凄く感じました。

――上村選手のおっしゃる通り反骨精神が強いですね。

上村 入門テストも3回目ぐらいで受かってるんですよね。だから、ホントに気持ちが強い。頑固っていうのもあると思いますね。「自分が決めたら、絶対にこれは成し遂げる」っていう気持ちの強さが少しボクと似た部分も感じます。

――ちなみに海野選手は上村 vs Iceの試合はご覧になりましたか?

海野 ワールド(NJPW WORLD)で観ましたね。

――2人のシングルを観ての感想は?

海野 頼もしいですね。ファンの中では光属性っていうキラキラしてるボクと上村が、後楽園ホールの試合では先輩としての意地もあるし、バチバチにやり合うっていう時間は普段よりも怒り、感情っていうものがおたがいに出た試合だと思うので、組む者としては頼もしいですね。ボクはOSKARとシングルしましたけど、Iceともやってみたいなと。

――あの試合、カンヌキスープレックスで勝ち切れる可能性もあった中で、最後まで腕攻めにこだわった理由というのは?

【新日本プロレスリング株式会社】

上村 ボクはどんな人が相手でも自分の“強さ”を持っていて、普段は見せないですけど、“怖さ”っていうのも持っているので、あれだけやられたら「じゃあ、少しは見せてやろう」って。もちろん、あのカンヌキでホールドしてたら確実に決まったっていう自信はあったんですけど、あそこであえてギブアップを取って、強さ、怖さっていうのを相手に植え付けたかったのかな?熱くなってたのであんまり覚えていません。なぜ僕が技を解いたのかそれは見た人が想像してください。あと、あの試合を見た他のレスラーたちにも「上村は怒らせたら怖い」「やっぱりコイツは強いんだ」っていうのを見せられたと思いますね。若手からベテランまで、"俺はいつでもやれるよ"という気持ちです。

――これは野暮な質問かもしれませんが、試合後、リング上で感極まる姿もありました。あの時の心情というのは?

上村 彼のデビュー戦(2021年2.14後楽園)がああいう形だったので、ああやって向かい合って、時間が4年経っておたがいこの4年間それぞれの時間があって。また後楽園ホールで1対1で向かい合うっていうのがね……。

――今回は最後まで闘い切れましたからね。

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上村 彼のデビュー戦はあれもプロレスの試合の一つだとボクは胸を張って言えます。もちろん怪我は良くないことですが、それを乗り越えたIceは他にない強さがある。だから人生を狂わされたと思わず自信を持って欲しいけど、今の彼が狂わされた姿だとしたら俺がこれからも何回でも狂わせてやるからかかってこいという想いです。今回はレフェリーストップじゃなくて、ボクがしっかりギブアップを取りました。試合後、怒りのスイッチが切れて彼の姿を見たら気持ちが鮮明に蘇ってきました。胸と顔が熱くなりました。ただ、最後まで必死に「ウーン」と耐えたので、泣いてはないです。

■もうすでに完成してるのかもしれないですけど、これからまだまだ成長していく2人だなと。やっぱりIceが血気盛んな分、デカいOSKARがちゃんと後ろから冷静に周りを見れてるっていう部分で、このチームはホントにバランスがいいし、あとは何より絆が強いと感じました

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――いま後楽園のシングル戦について伺いましたが、K.O.Bのタイトル戦などご覧になって、タッグとしての完成度はいかがですか?

海野 もうのびしろの塊だと思いますね。もうすでに完成してるのかもしれないですけど、これからまだまだ成長していく2人だなと。もちろん、ボクらも個々では後楽園で勝って強さを証明しましたけど、シングルとしてもタッグとしても成長途中というか、完成度っていう面ではまだまだのびしろしかないですね。

――今回の一戦は、両チームののびしろもポイントになりそうですね。

海野 「いい子ちゃんはケンカできんのか?」「新世代はケンカできるヤツはいねえな」みたいなこと言ってましたけど、「俺らもスイッチ入ったら怖いよ」って。そういう一面を見せてないだけで、「本隊だから、いい子ちゃんでなきゃいけない」っていう概念はないので。

――10.6後楽園ではそんな一面も見せましたが、両国ではさらに怖いお二人が見れると。

海野 リング上は闘いなので、そういう一面をおたがい見せられたっていうのが今回は一番の大きな収穫ですね。両国までこの怒りだったり「絶対に獲ってやる」っていう、いろんな感情をもっともっと最高潮に持って行けるかというか、ホントに楽しみですね。

――上村選手は10.4平塚で本間選手とのタッグでK.O.Bと対戦もありましたが、タッグチームとしての印象は?

上村 バランスがいいと思いますね。やっぱりIceが血気盛んな分、デカいOSKARがちゃんと後ろから冷静に周りを見れてるっていう部分で、このチームはホントにバランスがいいし、あとは何より絆が強いと感じました。

――先ほど、海野選手からIceの発言に関しても言及がありましたが、「“怖いヤツ”いなくない」「新世代はケンカができないヤツが多い」「新世代のヤツらは八方美人ばかり」という発言についてはいかがですか?

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海野 いいんじゃないですか。どんどん噛みついた方がいいと思いますよ。その噛みついた点がやがて線になればいいと思いますし、もっともっと来てほしいというか、いくらでも受けて立ちますよ。後楽園では怖い俺らの一面を見せただけなので、まだまだもっと俺らには怖さがありますよ(ニヤリ)。

――上村選手はK.O.Bの新世代に対するスタンスはいかがですか?

上村 ボクにとってまた一生続くライバルが現れたなと思います。この同世代を見ても、新日本プロレス全体を見ても、そういうスタイルの選手はいなくなってきているので、凄く貴重な存在だと思いますね。ただ、相手は選んだ方がいいかなと。

――と言いますと。

上村 強さ、怖さがベースにあっての“HEAT STORM”上村優也ですからね(ニヤリ)。これからどんどんかかって来いって感じですね。まだまだもっともっとYuto-Iceとはやっていく相手だと思ってるし、ボクは大きい選手と試合するのが好きなのでOSKARともやり合っていきたいです。あれだけ大きい選手って新日本では貴重ですし、ホントにボクにとっても新日本プロレスにとっても重要な2人だと思います。

■同世代同士のタイトルマッチなので、その4人でやるタッグチャンピオンシップって凄い意味があると思うんですよ。ホント、新日本の今後のタッグ戦線を占う試合というか、そういうところも意識はしてます

【新日本プロレスリング株式会社】

――そして10月13日両国のIWGPタッグ戦も目前ですが、今後のタッグ戦線をどうしていきたいですか?

海野 次のことはこれから。まずは目の前の1戦に集中。その先に見えてくると思います。

上村 獲ったらどうこうではなく、まずはあの2人から確実に獲りにいく。タッグでも“先輩の強さ”を見せつけなきゃいけないと思ってるし、年末のワールドタッグリーグもあるし獲ったら次にやるべきことが見えて来るはず。

――では、最後に両国でのIWGPタッグ戦へ向けて意気込みをお願いします。

【新日本プロレスリング株式会社】

海野 とりあえず、シングルではボクらの方が強かったので、タッグになったらどうなるのかっていうのが、ボクらにとっても大切な部分ですよね。もちろん、今回はタッグ戦なのでシングルで勝ったっていうのは一回抜きにして、両国ではタイトルマッチとして、タッグとして、挑戦者として最後は立って2人でベルトを持って帰ろうと思います。

【新日本プロレスリング株式会社】

上村 同世代同士のタイトルマッチなので、その4人でやるタッグチャンピオンシップって凄い意味があると思うんですよ。ホント、新日本の今後のタッグ戦線を占う試合というか、そういうところも意識はしてますね。で、勝って前チャンピオンのタイチ&石井組がアピールしてくれているので、その先輩、ベテランを倒して、いまの世代のタッグチームの強さっていうのを見せていきたいですね。『WORLD TAG LEAGUE』も控えているので、タッグチャンピオンとして『WORLD TAG LEAGUE』に海野さんとヒートストームを巻き起こしたいです。ですが、今は獲ることに100%集中してます!
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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