【駅伝】古櫻復活を誓い 箱根路に向けたそれぞれの夏(9) 2人揃って箱根を走るために – 山口 彰太・山口聡太
最下位に終わった今年の箱根駅伝。巻き返しを図るべく、日本大学陸上競技部特別長距離部門は成長の鍵を握る夏合宿を8月上旬から北海道釧路市でスタートさせた。選手それぞれが、さまざまな想いを抱いてハードな練習に取り組む中、山口彰太(スポーツ科3・佐野日大)・聡太(文理3・佐野日大)の双子の兄弟は、同時出走をめざして切磋琢磨を続けていた。(取材日:8月15日)
「走ることになった時は、少しバタバタしましたが、走るかもしれないという心構えはしていたので、レースにはすんなり入ることができました」という彰太選手は、「チームとしての結果が悪く、そういう姿を見せてしまったことに、応援してくださる方々に申し訳ないという気持ちでした」。そして「沿道の人の多さがものすごくて、今までのレースの中で一番多かった。そういう中で走ることができたのは、とても貴重な体験になりました」と笑顔を見せた。
本戦を前に体調不良となり、6区のサポート役に回っていた聡太選手も、人の多さに驚いたという。大手町に戻る途中で何区間か沿道から応援してきたが、「10区は本当に人が多すぎて、最初は前の方に近づくことができませんでした。ただ、上位のチームが通過したら急に人の数が減って、スッと前に入れたので(彰太選手に)声をかけることができました」。そして「大勢の方々が応援してくれているところを走れるって、やっぱりいいなと感じました」と悔しさもにじませた。
自身の強みを「後半に粘り強いところ」(彰太)、「今はスピードが持ち味」(聡太)と話す2人。ふだんから仲がいいというが、「練習で競り合う時などは、ちゃんとライバル意識を持ってやっています(笑)」とうなずきあう。
「昨年より今年の方がきつい」と口を揃える夏合宿。彰太選手は「そろそろ楽しくなってきましたね」と笑みを浮かべ、「昨年は終盤に脚を痛めてしまったので、今回は最後までしっかりと走り切りたい」と気を引き締めた。また聡太選手は、「昨年、ポイント練習の際に遅れてしまうことがたまにあったので、今年は100%しっかり消化できるように意識しています」と胸を張った。
箱根予選会に向けては、「チームとしての力は絶対に上がっている。昨年の通過順位を上回り、本線でのシード権に近づけるような走りをしたい」と話す彰太選手。一方、昨年はチーム11番手に終わり、「何も貢献できなかった」という聡太選手は、「この夏をケガなく乗り越え、その後も練習をしっかり積んで予選会に臨みたい。チームに貢献できる走りと、個人の結果にもこだわっていきたいと思います」と力強く語った。
箱根駅伝の本戦を走るという目標は同じだが、兄は「今回の悔しさを晴らしたいので、もう一度10区を走りたい。しっかりシード権を獲って笑顔でゴールテープを切りたい」と言い、弟は「1区か3区。力がついてきたと思うので、上位の大学の選手たちと戦って、チームにいい流れをもたらしたい」と意気込みを見せる。「2人でタスキリレー」という夢は、もう1年先になるのかもしれない。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ