<重賞レース分析>3歳ダート三冠最終戦・ジャパンダートクラシックは、枠順や前走の内容が重要なポイントに!

東京シティ競馬
チーム・協会
10月8日(水)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第27回ジャパンダートクラシック(JpnI)が実施される。

羽田盃、東京ダービーと続いた「3歳ダート三冠競走」の最終関門であり、下半期の世代チャンピオン決定戦とも言える大一番。平成11年に第1回が施行された「ジャパンダートダービー」を前身としており、全日本的なダート競走の体系整備に伴い、昨年の第26回から名称変更と施行時期を10月に移設しての実施となった。クラシックホースの称号をかけた最後の戦いに、全国からトップクラスの3歳馬が集結し熱い火花を散らす。
ここではジャパンダートクラシック過去10年の結果から、レースの傾向を分析する。

レース情報
第27回ジャパンダートクラシック(JpnI)
発走日程:2025年10月8日(水)20:05発走
距離:2,000m

第26回優勝馬:フォーエバーヤング号 【東京シティ競馬】

■上位人気グループの馬はそれなりに堅実

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[5-2-3-10](3着内率50.0%)、3~4番人気の馬は[2-7-4-7](3着内率65.0%)、5~6番人気の馬は[2-1-2-15](3着内率25.0%)、7~12番人気の馬は[1-0-1-57](3着内率3.4%)、13番人気以下の馬は[0-0-0-14](3着内率0.0%)となっている。人気薄の馬が馬券に絡んだ例もあるとはいえ、まずは前評判の高い馬をひと通りチェックしておきたい。

■「JRA」勢が中心

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「地方」の馬は[3-0-2-60](3着内率7.7%)、「JRA」の馬は[7-10-8-43](3着内率36.8%)となっている。「地方」所属馬の好走例も決して少なくはないが、基本的には「JRA」所属馬を重視するべきだろう。

■内寄りの枠に入った馬は不振

【馬番別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

馬番別成績を見ると、1~5番の馬は[3-1-3-42](3着内率14.3%)、6~16番の馬は[7-9-7-61](3着内率27.4%)となっている。
なお、第22回(令和2年)以降の過去5年に限ると、1~5番の馬は[1-0-0-24](3着内率4.0%)、6~16番の馬は[4-5-5-27](3着内率34.1%)である。内寄りの枠に入った馬は割り引きが必要だ。

■川田将雅騎手、武豊騎手らの活躍が目立っている

【騎手別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

騎手別成績を見ると、3着内数が3回以上なのは、川田将雅騎手、武豊騎手、戸崎圭太騎手の3名となっている。このレースと相性の良いジョッキーが参戦してきたら、しっかりマークしておきたい。

■前走の着順が良い馬ほど信頼できる

【前走の着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の着順別成績を見ると、2着以内の馬は[8-8-9-52](3着内率32.5%)、3~5着の馬は[1-2-1-19](3着内率17.4%)、6着以下の馬は[1-0-0-32](3着内率3.0%)となっている。
なお、第23回(令和3年)以降の過去4年に限ると、3着以内の馬は[4-4-4-25](3着内率32.4%)、4着以下の馬は[0-0-0-16](3着内率0.0%)である。大敗を喫した直後の馬は、思い切って評価を下げるべきだろう。

■前走時点での人気も見逃せないポイント

【前走の単勝人気順別成績】(過去10年)※「記録なし」は前走が国外の競走だった馬 【東京シティ競馬】

前走の単勝人気順別成績を見ると、「1番人気」の馬は[4-5-3-17](3着内率41.4%)、2~3番人気の馬は[4-2-5-30](3着内率26.8%)、4~9番人気の馬は[1-2-2-40](3着内率11.1%)、10番人気以下の馬は[0-0-0-14](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[1-1-0-2](3着内率50.0%)となっている。直近の競走成績を比較する際は、当時の人気も確認しておいた方が良さそうだ。

■近年は前走で先行していた馬が好成績

【前走の最終コーナー通過順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の最終コーナー通過順別成績を見ると、3番手以内の馬は[7-6-5-43](3着内率29.5%)、4番手以下の馬は[2-3-5-58](3着内率14.7%)、「記録なし」の馬は[1-1-0-2](3着内率50.0%)となっている。
なお、第23回(令和3年)以降の過去4年に限ると、3番手以内の馬は[3-3-4-14](3着内率41.7%)、4番手以下の馬は[0-1-0-26](3着内率3.7%)、「記録なし」の馬は[1-0-0-1](3着内率50.0%)である。前走で先行していなかった馬は、苦戦する可能性が高いと見るべきかもしれない。

■JRAの上級条件で活躍した実績がある馬は有力

【“JRAの、2勝クラス以上のレース”における最高着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

“JRAの、2勝クラス以上のレース”における最高着順別成績を見ると、3着以内の馬は[4-9-5-26](3着内率40.9%)、4~9着の馬は[1-0-2-12](3着内率20.0%)、10着以下の馬は[0-0-0-5](3着内率0.0%)、「出走なし」の馬は[5-1-3-60](3着内率13.0%)となっている。なお、現在の施行時期に移った第26回(令和6年)は、“JRAの、オープンクラスのレース”において1着となった経験のある馬が4頭出走し、そのうち2頭が3着以内となった。JRAの上級条件で好走したことのある馬は、相応に高く評価するべきだろう。

TCKホームページではより詳しいデータも公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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