中井脩太「練習に対する姿勢や雰囲気は試合に表れます」米子松蔭(鳥取県)
米子松陰はインターハイ予選の決勝で鳥取城北(鳥取県)と戦った経験を生かして、この夏で大きく成長しました。「最終的には35点差で敗れましたが、前半は3点差まで戦えたという事実は、選手たちの自信になりました」と生田コーチが語るように、結果としてインターハイで全国制覇を果たす鳥取城北と渡り合った経験が、チームの成長を後押ししました。
生田コーチは「能力は決して高くありません」と謙遜しつつも、一戦一戦を粘り強く戦い抜くチームの姿勢をこう評価しています。「ハーフコートオフェンスで確実に得点し、ディフェンスでは粘り強く守り抜くチームを目指しています。他のチームより得点は多くないかもしれませんが、全員で頑張れるのが我々の特徴です」
その言葉を証明するように、この試合は中井選手の3ポイントシュートから始まりました。チームに良い流れをもたらしたこのシュートは、偶然生まれたものではありません。冷静な判断と、チームが大切にしている戦術の遂行があったからこそのプレーでした。
「スクリーンに対して相手のディフェンスが下がっていたことを確認して打ったシュートでした。打てる時には自信を持ってシュートを打つ、そんな米子松蔭のモットーを意識してしっかり打ちました」と中井選手は語ります。練習で培ってきた判断力をコート上で発揮できたことに、中井選手は確かな成長を感じていました。
高校バスケができる時間はもう長くありません。「3年生はみんなと過ごす時間も残り少なくなってきているので、多くのことを後輩たちに伝えていきたいです。練習に対する姿勢や雰囲気は試合に表れます。まずは練習中から声を掛け合うことを心がけています」
試合には敗れましたが、キャプテンの表情に悲壮感はありませんでした。この敗戦さえも、次なる成長の糧とする。そんな強い決意が、最後の言葉に込められていました。「今日のような試合に負けてしまった時でも、下を向かずに前を向いてチームとして成長していきたいです」
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