加藤駿と早船哉斗「どれだけ戦えるかを確認したい」正智深谷(埼玉県)

U18日清食品リーグ
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【©U18日清食品リーグ】

正智深谷(埼玉県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループC」の初戦で桐生第一(群馬県)に75-50で勝利し、開幕白星を挙げました。メインガードの山口哲平選手が欠場したこともあって、得意のトランジションオフェンスを封じられた場面もありましたが、早船哉斗選手や大木来唄選手がインサイドで奮闘し、加藤駿選手や本橋芽空選手、富澤龍一郎選手の効果的な3ポイントシュートで得点を重ねました。

この日の正智深谷にとって何より喜ばしかったのは、春先からケガで戦線を離れていた加藤選手が復帰を果たしたことです。1年時から主力を務めてきたエースにしてチームキャプテンは、得意のシュートはもちろん要所での声かけでも存在感を発揮しました。

「流れが悪い時に点差を詰められたり、逆転されたりすることが多い中、今日は第3クォーターで点差を離して、そのまま少しずつリードを広げられたところが良かったところです」と試合を振り返り、「復帰してまだ1週間くらいでコンディションも上がっていないので、気負いすぎず、出ている以上は自分のできることをやろうと思いました」と復帰の感想を冷静に話しました。

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加藤選手がコートから離れていた間、山口選手とともにリーダー役を託されたのは、ゲームキャプテンの早船選手でした。加藤選手について「オフェンスでもディフェンスでも気配りがすごくできるし、リーダーシップもすごくあるのでチームが安定します」と、『相棒』の復帰を喜びつつも、復帰したての彼に頼ってはいけないと気を引き締め、「自分が引っ張ってやるという思いで試合に臨みました」と心境を語りました。

その言葉通り、早船選手は186cmの上背でドライブ、ポストプレー、パスアウト、リバウンドと内外自在にプレーし、ガード陣が桐生第一の激しいプレッシャーディフェンスに苦しめられた試合後半にはボールキャリーの役割も果たすなど、オールラウンダーとしての高いポテンシャルを発揮しました。しかし、「ディフェンスで足が使えていませんでした」と自己評価は厳しめです。

選手たちは試合中、成田靖コーチからしきりに「ディフェンスを丁寧にやろう!」と声をかけられていました。正智深谷の生命線は、ショットクロックをフルに使って相手のオフェンスを阻み、得点を削り取るような重厚なディフェンス。「24秒頑張りきるのがベースなんですが、今の自分たちはボールを取ることに意識が向いてしまっています」と加藤選手は説明してくれました。

【©U18日清食品リーグ】

とは言え、正智深谷のブロックリーグは始まったばかり。課題はこれから試合を重ねるごとに乗り越えていけばいいだけのことです。開志国際(新潟県)、北陸(福井県)といった実力校がひしめくグループCでの戦いは、自分たちの現在地を確認し、高めていく絶好の機会です。成田コーチは「厳しいブロックですが、トップリーグ入替戦を目指して一戦一戦戦っていきたい」と語り、将来的なプロ入りを視野に入れている加藤選手、早船選手ももちろん高い目標を持っています。

「留学生がいなくて身長の小さいチームですが、このブロックリーグで経験を積んで、しっかり目標を達成できるようにしたいです。個人的にはケガでずっとチームに迷惑をかけていたので、その分いろんな人に恩返しできるように引っ張って、エースとしてしっかり責任持ってやっていきたいです」(加藤選手)

「開志国際や北陸とどれだけ戦えるかを、チームとしても個人としても確認したいです。そしてまだまだダメダメですが、駿と一緒にもっとチームを引っ張っていける存在になりたいです」(早船選手)

新チーム発足直後の県新人戦で約10年ぶりに優勝を逃したところから、関東大会新人4位、関東大会準優勝、インターハイ3回戦進出と這い上がってきた今年の正智深谷。このリーグ戦を戦い終えた時に、どのような姿に成長しているかが楽しみです。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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