持丸昭人「キャプテンとしての責任を背負いながら」東海大学付属諏訪(長野県)

U18日清食品リーグ
チーム・協会

【©U18日清食品リーグ】

「U18日清食品ブロックリーグ グループC」に出場している東海大学付属諏訪(長野県)を先頭に立って引っ張っているのは、キャプテンでポイントガードの持丸昭人選手です。中学時代はライジングゼファー福岡 U15の一員としてJr.ウインターカップを制覇。「よりディフェンスを磨きたい」という思いで、東海大学付属諏訪を進学先に選びました。

チームを率いる小滝道仁コーチは、持丸選手が入部した頃を懐かしんでこう話します。「全国で優勝して『やれる』という自信があったと思いますが、先輩たちのディフェンスが強烈すぎて全くボールを運べなかった。今はそのディフェンスを彼が受け継いで実践しています」

9月14日、リーグ初戦は北陸(福井県)との対戦でした。インターハイ4強進出の強豪校に対して、東海大学付属諏訪はしっかりと対策を練った上で挑みます。持丸選手は相手のポイントガードを徹底マークし、相手に自由を与えません。「自分は一番前にいるので、みんなから見られているディフェンスをしっかりやればチーム全体のディフェンスも良くなる」という信念の下、高い強度での守備を徹底します。

ディフェンスからリズムをつかんだ東海大学付属諏訪は、第1クォーターを18-15とリードします。しかし、第2クォーターは形勢逆転。相手の速いパス回しや高さを生かした攻めに苦しみます。オフェンス面でもボールが停滞し、パスミスやタフショットも増えていきます。

【©U18日清食品リーグ】

悪い流れを断ち切ることができず、16点ビハインドで迎えた第4クォーターに持丸選手が意地を見せます。3ポイントシュートを立て続けに3本決めてオフェンスに勢いを与えると、清田脩叶選手、廣岡律輝選手も3ポイントシュートで続いて北陸に詰め寄ります。しかし、逆転には至らず最終スコア59-69で敗れました。

持丸選手はこのゲームで得られた収穫と課題をこう語ります。「ゲームの入りは良かったです。相手を止めて、リバウンドも拾えていました。ただ、第2クォーター以降で北陸のオフェンスを防げませんでした。強豪校相手のゲームでは試合の中で波が出てしまいます。そこをこれからしっかりと改善していきたいです」

それでも、その波を最小限にできるようチームメートに積極的に声を掛け続ける持丸選手の姿は印象的で、小滝コーチも「大人になったなと感じます」と目を細めます。「チームメートへの伝え方など、彼の中でいろいろな葛藤があると思います。以前は少し自分勝手な面もあり、矛先を違うところに向けてしまうこともありましたが、今は自分だけの視点ではなく『チームのために』という視点で行動できています」

【©U18日清食品リーグ】

持丸選手は自ら立候補してキャプテンになりました。「1年生の頃から、3年生になったら自分がキャプテンをやると思っていた」と言います。「自分はチームメートに強く指摘することができるし、声を掛け続けることができます。その長所を生かすためにもキャプテンになったほうがいいと思いました」とその理由を語ります。

誰よりもハードワークをするプレースタイルだからこそ、キャプテンとしての言葉にも説得力が伴います。そのことを理解しているからこそ、試合はもちろん毎日の練習でも全力を出し切っています。

今夏のインターハイ、東海大学付属諏訪は仙台大学附属明成(宮城県)に60-72で敗れてベスト16に終わました。持丸選手にとっては「自分の力不足をすごく感じた試合」であり、入学からの2年半を振り返っても「満足感や達成感はありません」と言います。

「東海大学付属諏訪でしか得られない成長も間違いなくあった」という感覚はありますが、3年生の持丸選手は高校バスケ生活のクライマックスを全力でやりきることにフォーカスしています。「とにかく一戦一戦をしっかり大事に戦って、その試合で出た課題を改善できるように取り組み、より強いチームになっていきたいです」
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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