不思議と外枠好走の一戦！逃げ粘りと移籍2戦目の変わり身に期待／佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
今夜も20時40分までアツいレースが繰り広げられています。
その佐賀最終レースに特化したデータ分析を行うのが競馬リポーターの大恵陽子氏。
JRAと地方競馬の二刀流の彼女が、今夜も独自の視点から最終レース的中を目指します。
人気の差し馬は割引不要
競馬リポーターの大恵陽子です。
今夜の佐賀最終レースは「C2クラス」「ドリームシリーズ」「1300m」という条件。
「ドリームシリーズ」とは、賞金下位から順に編成されたレースで、普段は900mで実施されることが多いのですが、今夜はコースを1周する1300m戦となります。
珍しい条件のためサンプル数も少なく、今回は2023年9月以降の直近2年について、コースを1周する1300mと1400mについて成績を見てみましょう。
まず人気別では1番人気の信頼度が高く、3着内率は83.3％。
単勝3番人気以内の馬が複数頭、3着以内に入ったのも6レース中5レースと上位人気の信頼度は高いです。（緑マーカー）
しかしながら、3連単万馬券も6レース中4レースと頻出しています。（オレンジマーカー）
位置取りでは、6番手以下からの差し馬が3着以内に絡んだレースは6レース中5レース。
差し馬も上位入着できる一戦となっています。
ただ、差してきた馬はいずれも4番人気以内。さらに言うと、うち3レースは1～2番人気による差しですから、穴の差し馬を狙うというよりは「人気の差し馬は割引不要」と考えるのがいいでしょう。
逃げ・先行は41秒2以下がポイント
2頭とも佐賀移籍2戦目となるため、ひと叩きされた上積みは見込めるものの、どのくらいの粘り腰を使えば上位入着可能かは気になるところ。
下表は今夜と似た条件の「C2クラス」「ドリームシリーズ」「1300～1400m」での逃げ・先行馬の成績をまとめたもの。
3着以内に入った馬で、最も前付けした馬の番手と上がり3ハロン、また右端は参考として逃げ馬の上がり3ハロンをまとめました。
すると、基準として見えてくるのは「上がり3ハロン41秒2以下」が望ましいということ。
逃げ・先行してこの上がりでまとめられれば3着以内に残れそうです。
もう一度狙いたい条件
移籍馬、特に3歳未勝利はJRA時代に後方のまま2桁着順という馬も少なくないため、力比較が非常に難解です。
大恵総研でも好走パターンをなかなか見つけられずに苦戦しているのですが、最近注目している条件が
・芝で2戦以上（直近5走において）
・450kg以上（芝での最後の出走時）
というもの。
JRA時代に芝を主軸に使われてきた馬は、スピードの絶対値もそれなりに高いはず、という仮定の元、作った条件です。
これに基づき8月31日の最終レース（全馬移籍初戦）で本命に据えたのが⑩ダンツファントム。
JRA時代、500kg前後で走っていたので、2つ目の馬体重条件には当てはまるものの、逆に大型馬すぎるかも・・・と懸念していたところ、当日の馬体重はプラス13kgで513kg。
さらに増えていて、スタートこそ良かったものの、そこからのダッシュがつきづらく体を持て余している印象で8着でした。
今回はひと叩きしたことで馬体が絞れていれば、再度狙うのも面白いかも、と思っています。
外枠有利
なぜか不思議なほどに外枠好走傾向がハッキリと出ていて、7枠と8枠は積極的に狙いたいところです。
では、気になる予想と買い目は？
直線は脚が上がっており、それだけを見ると本命にするのはどうかな・・・と思ったのですが、よくよく見るとハイペースからの粘り込みでした。
これは佐賀競馬公式HPに掲載の無料ネット新聞「うまかつ.net」に記載されている事項で、⑦ナイスガイの前走欄の最下段、右から3つ目に「H」という表記があります。
ここは道中のペースを「H＝ハイペース」「M＝ミドルペース」「S＝スローペース」の3種類で表記しており、レース映像を確認しなくても展開が向いたかどうかの判断の一助となります。
3kg減のジョッキーが騎乗とはいえ、ハイペースで上がり3ハロン41秒9でまとめられたのであれば、今回は楽逃げが叶いそうなため、データ的に上位粘り込み可能な上がり3ハロン41秒2以内にまとめられるのでは、と期待します。
⑧ヘレンテソーロもJRAから移籍初戦の前走で逃げた馬。
こちらはミドルペースながら3コーナーで勝ち馬に早々に交わされて苦しい展開になりましたが、直線半ばまでいい粘りを見せて7着でした。
⑥エスプラネードは前走、1～2コーナーで外の馬の動きによってややリズムを欠くシーンがあって6着。
直線は伸びきれなかったため、その不利自体は大きな影響まではなかったかもしれませんが、スムーズな競馬と叩いた上積みでの前進に期待。
絞れていればの期待と今回はブリンカー着用での変わり身期待の⑩ダンツファントム、外枠好走のため⑪ワンダーレジット、⑤ロイヤルカスタマーまで。
買い目は馬連。
⑦-⑤⑥⑧⑩⑪ 5点
文・大恵陽子（おおえ ようこ）
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック！地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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