トップハンデ不振も、エンペラーワケア・川田将雅騎手はJRA馬好走の枠に/佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIデータ分析
9月4日佐賀11レース 20時00分発走予定
真夏のハンデ重賞・サマーチャンピオン。JRA馬を迎えてのダートグレード競走ながら、ハンデの妙で地方馬の好走も見られるレースだ。ハンデ59kg以上と3歳馬の勝利は直近10年ではナシ。今年はトップハンデが59kgで2頭、3歳馬がJRAと高知、佐賀から5頭出走で、データ的に悩ましい一戦となりそうだ。
ここでは2015年~24年の当レース過去10回のデータを元に分析する。
JRAか兵庫か
勝率、連対率、3着内率のすべてで最も高いのは、地方競馬の兵庫(園田・姫路)所属馬。18年エイシンバランサー、24年アラジンバローズが勝ったほか、15年2着タガノジンガロ、22年2着コウエイアンカ、24年3着タイガーインディが上位入着を果たした。なお、これら5頭はみな新子雅司厩舎か保利良平厩舎のどちらかだった。
昨年は3連単19万超え
差し切り勝ちはいずれも兵庫所属馬
普段のレースでは差しが3着以内に1頭は入ることも多く、小回りコースではあるものの展開やペース次第で入着が可能。当レースでも差しが2勝を挙げ、2着6回、3着2回だ。差し切り勝ちを決めた18年エイシンバランサーは上がり3ハロン36.6秒、24年アラジンバローズは37.2秒と、いずれもしっかりとした決め手を披露。ただ、同等の上がりを使っても4着までしか届かなかった馬が複数頭いるため、判断が難しい。
JRA×2番枠は3着内率80%
一方で、3着内率が同率66.7%の10番枠からは3番手以内につけても【0、0、2、1】と芳しくない。10番枠で好成績は4~6番手につけた時で【2、2,0、0】で連対率100%。ひと言に「外枠」と言っても、10番枠と12番枠では有利となる脚質が異なる。
今年はフルゲート割れで10頭立て。外枠データはその分、内にズラして考えるといいだろう。
また、内枠は一見成績不振に思えるが、JRA所属馬に限定してみると、2番枠は3着内率80%と好成績。5頭中4頭が3着以内に入っており、脚質は逃げ、先行、差しとバリエーションに富んでいる。
5番枠もJRA所属馬は3着内率100%。ただ、こちらは該当馬2頭のみで、サンプル数が少なかった。
3歳馬の成績は?
今年は3歳馬がJRAと高知、佐賀から5頭が参戦するが、過去10回では未勝利。24回を数える当レースの歴史でも3歳馬の勝利は05年アグネスジェダイ(JRA)のみだった。直近10回でのJRA所属の3歳馬の成績は[表5-1]の通り。実績馬であっても、3歳夏のこの時期に古馬相手の重賞では苦戦を強いられていると言える。
トップハンデは苦戦傾向
また、JRAでは23年から斤量が概ね1kg増となっており、今年のトップハンデ59kgは従来の58kgと捉えることもできる。
※リンク先は外部サイトの場合があります
川田騎手、下原騎手が好成績の舞台
JRA騎手では佐賀競馬にルーツを持つ川田将雅騎手が最多の2勝。当レースも15年タガノトネールで勝っている。地方騎手では下原理騎手(兵庫)が好成績。当レースは18年エイシンバランサー、24年アラジンバローズで2勝を挙げる。
なお、JRA騎手は過去10回の当レースが含まれる範囲で、地方騎手は騎乗機会が多いため過去3回の当レースが含まれる範囲で集計した。
データからの推奨馬は?
②逃げ・先行
③8番枠で中団から運びそうな馬
(フルゲート時の10番枠に相当)
④2番枠のJRA所属馬
⑤4~6歳
⑥斤量58kg未満
⑦川田将雅騎手、下原理騎手だと尚良し
今年JRAから参戦の5頭はみな「トップハンデ59kg」または「3歳」に該当。
いずれも過去10回で勝ち馬がいない条件なだけに悩ましいところだ。
その中でもデータ的に推せるのはエンペラーワケア。
2番枠のJRA所属馬の3着内率80%と非常に高く、ある程度前付けもできそう。
鞍上の川田将雅騎手は父が当地の調教師で、佐賀競馬に縁が深く、このコースで好成績を残す。エンペラーワケア自身は小回りのコーナー4回のコースがどうかだが、斤量59kgは昨秋のエニフSを勝った時に経験済み。
①②④⑤⑦に該当。
思い切って狙いたいのはエコロクラージュ(兵庫)。
JRAの3歳馬が54kg~55.5kgを背負うのに対し、こちらは6歳で53kgのハンデとなった。
鞍上の小牧太騎手はJRA時代の16年にグレイスフルリープで当レースを勝っているほか、昨夏に兵庫に復帰以降もたびたび佐賀に遠征しており、コース経験豊富。
管理する保利良平調教師はこれまで2回、当レースに挑戦して2着、3着で3着内率100%。
さらに、10頭立て8番枠はフルゲートでは10番枠に相当で、中団から運んだ馬が好成績の枠だ。
①③⑤⑥に当てはまる。
3歳馬からはハッピーマン。
2歳時には園田ダート1400mの兵庫ジュニアグランプリJpnIIを勝っており、小回り1400mは合いそう。
23年オマツリオトコも同レースを勝った後、3歳時にサマーチャンピオンに出走。トップハンデと4.5kg差の中、2着に入った。
ハッピーマンはトップハンデとは3.5kg差の55.5kg。その物差しで言えば、勝利までもあり得る。
①②⑥に該当。
昨年覇者アラジンバローズ(兵庫)は前年から3kg増のハンデ57kg。
近走は強さを発揮しきれていないが、夏が得意なタイプ。
①⑥⑦に該当。
なお、佐賀競馬公式HPではレース前日13時より無料ネット新聞「うまかつ.net」を掲載。
各馬の陣営コメント、調教内容、記者の印、展開予想などがサマーチャンピオンを含む全レース、無料でご覧いただけます。
※リンク先は外部サイトの場合があります
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ