【週刊グランドスラム317】『MAKE PROGRESS 中3育成会』第2期生と都市対抗イベント

チーム・協会

『MAKE PROGRESS 中3育成会』第2期生の体験会で、参加した中学3年生は何を感じ取っただろう。 【写真=岩崎実幸】

 元・セガサミーのマネージャーで、退社後の2023年9月にNICE BOX株式会社を設立した川上哲矢さんは、野球イベントの企画や野球スクールの運営などを手がけている。そんな中、社会人野球経験者の高い技術をより伝えられる場を求め、中学校の野球部を引退した3年生を指導する『MAKE PROGRESS 中3育成会』を昨年8月から本格的に始動。首都圏の高校、大学、社会人のグラウンドなどで、毎週土・日・祝日のいずれか1日、4時間にわたる活動を展開してきた。さらに、埼玉県加須市での2泊3日の冬合宿を経て、今年3月16日に第1期生の活動を終えた。
 その手応えと課題を生かし、4月に新学期が始まると『MAKE PROGRESS 中3育成会』の公式サイトで第2期生を募集し、準備を進めてきた。そうして、7月13日に希望者を集めた体験会を東京ガス大森グラウンドで実施した。その指導を担当したのは、昨年から引き続きコーチを務める元・セガサミーの大月将平さん、今年からコーチ陣に名を連ねる元・鷺宮製作所の津久井夏生さんと元・日立製作所の黒岩陽介さんだ。
 ウォーミングアップ、キャッチボール、守備練習、打撃練習が行なわれる中、中学3年生の選手たちは楽しく、のびのびとプレーしていた。川上さんは、「これだけ施設が充実した社会人のグラウンドで、中学生がプレーできる機会はなかなかない。だからこそ、第2期生の活動でも社会人のグラウンドをお借りしていきます」と語る。社会人野球の魅力を伝えたいという思いを込めた、このこだわりは揺るぎない。
 そして、体験会ではコーチたちの指導が、昨年よりもさらに中学生に寄り添ったものになっていると感じられた。参加者のプレーを見て気になる点をアドバイスするが、決して教え過ぎず、その指導からどうすべきかを考える時間を設けているように見えた。川上さんは、その成果をこう語った。
「コーチたちには、『教える』より『問いかける』というコーチングを活用した指導法をより一層意識してもらっています」
 川上さんは、コーチたちの指導法のほかにも、昨年の活動から浮かび上がった課題の改善策を打ち立てた。また、昨年は取りかかることができなかった体力測定の結果を生かした指導や、埼玉県加須市での冬合宿に加え、9月13日から2泊3日で静岡県富士市にて夏期合宿も行なう予定だ。
 第2期生への指導が開始されるまで、あと2週間ほど。川上さんは、コーチたちとともに、社会人野球経験者ならではの寄り添った指導の実現に向け、準備にラストスパートをかける。

都市対抗期間中の9月6日にもキッズ対象のイベントを開催

 『MAKE PROGRESS 中3育成会』第2期生の準備に奔走する中、川上さんは小学生とキッズを対象としたイベントも企画している。
 『MAKE PROGRESS 中3育成会』のコーチやプロ経験者たちが、軟式でプレーする小学生を指導するサマーキャンプを8月18日から20日まで静岡県富士市にて行なった。
 一方、キッズ向けのイベントは第96回都市対抗野球大会にて実施する。子どもたちがティーボール、ダンボール的当て、キャッチボールを楽しめる『JABAキッズデー・野球あそび体験』を、9月6日の午前11時から午後5時まで、東京ドーム正面22番ゲート前広場にて行なう予定だ。雨天順延で、予備日は翌7日となる。
 川上さんは、今日もどこかで、愛する社会人野球の魅力を伝えている。
取材・文=岩崎実幸

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著者プロフィール

1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

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