【ママさんバレーボール】白いボールを追いかけて⑪愛知編(後編)「隣のコートにいる未来の自分へ」 ~ママさんバレーの祭典:第56回全国ママさんバレーボール大会、第30回全国ママさんバレーボールことぶき大会、第10回全国ママさんバレーボールおふく大会
バレーへの情熱の根っこ
岐阜県内の公立高校を卒業後、181.5センチの長身を買われて西日本の実業団入りした。女子選手の大型化が進んだ時代で、全日本で活躍した白井貴子さんは同年代。「背が高いばかりで53キロとひょろひょろ。スカウトされたプレッシャーに押しつぶされそうでご飯も喉を通らなかった」と振り返る20代前半は、無我夢中で白球を追った。そのがんばりが膝の負傷につながり、20代中盤で一線を退いて帰郷。結婚後、30代半ばでの国体2部出場をきっかけに、ママさんバレーの舞台に本格的に上がった。生まれ育った羽島市のチームで全国ママさん大会にも出場し、ママさんバレー歴30年近くで、いまだ現役。「膝がぼろぼろで、いつまでもつか」と笑うが、コートに立つ意欲は衰えない。「技術がない分、人の3倍、4倍は練習した」という研鑽が、バレーへの情熱の根っこでもある。
「デュース」はまだ続く
メイン会場の隣のアリーナBで2日間の熱戦を展開したことぶき大会にも、次に向かうチームがあった。鉄路で一宮市にやってきた秋田あすかドリームだ。以前、空路が乱れて開会式に間に合わないという痛恨事があり、東京で新幹線を乗り継いだ。笑顔の入場行進の後、初日は2勝で好発進。2日目は花みずき(兵庫)に第2セット終盤、19点で追いつきながら、粘りおよばず敗れた。「あと一息でサーブにやられた。悔しいっ」とキャプテンの石戸谷文子さん①(65)。市内の65歳以上のメンバーで2週間に一度、練習を重ねてきた。2日目は2敗に終わり今回の全国舞台は悔しさが残ったが、9月初旬に地元であるグレースカップに出場予定だ。祭典のデュースはまだ続く。
その試合でコート脇のスタンドからチーム全員でエールを送っていたのが、同じ姫路市から参加して全国ママさん大会で4強に進んだ網干クラブ(兵庫2)だ。
前監督への思いで好勝負に
恩師への思いとともに、監督、キャプテンが口を揃えたのが、兵庫県の連帯の力だった。ことぶき大会で強さを見せた先輩格のしろまる姫の戦いぶりは、未来の自分たちの理想像でもある。自分たちにとって勝負の準決勝の前に声援を送り、頼もしい姿を目に焼き付けた体験が、「実力以上のものが出せた」(四海監督)という好ゲームにつながった。
それこそ各年代が一堂に会する祭典の産物に、ほかならなかった。
※年齢はすべて大会登録時 、大会記録は下記公式サイトへ
取材・文/伊東武彦
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