「今年のプロダーツJAPAN はおじさんの年」衝撃の優勝コメント、その真意とは? (対談:山田勇樹×龍波光彦)

SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN
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年間18戦の長い戦いを経て、2025年度の日本一のダーツプレイヤーを決める「プロダーツJAPAN 2025」 。SPRING シーズンが終了し、猛暑が続くなか SUMMER シーズンが始まっている。今シーズン序盤、プロダーツJAPAN では競技ダーツファンなら誰もが知っているベテラン選手たちがランキング上位をキープし、その確かな実力を持って若手選手たちと熾烈な戦いを繰り広げている。

第8戦終了段階での年間ランキング上位に名を連ねるベテラン勢。 【©一般社団法人J.D.U All Rights Reserverd.】

今回は、第3戦で優勝した山田勇樹選手と、現在ランキング3位の龍波光彦選手に今シーズン序盤を振りかえってもらった。

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「今年はおじさんの年にするぞ!」すべてのプレイヤーに発破をかけた優勝コメント

第3戦優勝し、笑顔でポーズを決める山田選手。 【©一般社団法人J.D.U All Rights Reserverd.】

──第3戦、山田選手が優勝した際のコメント「おじさんの年にするぞ」、とても印象 的な言葉でした。第4戦以降は、若手選手が優勝する機会が続いていましたが…。

山田: 若手の選手たちって、大会やツアーがいろいろあって大変なんですよね。海外でスティールの試合に出る選手もたくさんいるし。どこの大会に重きを置くかで、状況も変わってきますよね。僕は(出場するのを)JAPAN に振ってるので…。

龍波: ちなみに僕もスティール頑張ってますよ(※1)。

山田: あっはっは(笑)。でもほら、みんな SUPER DARTS(※2)の予選にも出てるし。僕らは選んで出場してるけど、若手のみんなは「出られるやつ全部!」って人が多いので。あのコメントは周りからの反響も多かったです。

龍波: 結局1年間あればいつかは若手の選手たちも上がってくるんですよ。上位に上がってくるのを、何とか止めておきたいとこですね(笑)。

※1:2024 WDF Asia Pacific Cup にて、龍波選手は優勝しています。
※2:ダーツ世界一を決める世界大会。SUPER DARTS 2025 は現在予選を開催中。本大会は 11月29日(土)、30日(日)に開催。

──試合に臨むうえで、若手の選手を意識されたりはしますか?

龍波: そんなこと考えてる人おるんですかね正直(笑)。山田さん考えてます? こいつに負けたらランキング落ちる~とか。

山田: いや~無いです。相手が若いからとか、あんまり考えないですね。ただ、あの時は…正直言うと(「おじさんの年」という発言について)コメントしやすかったんで
すよ…(笑)。

龍波: いや~でも山田さんのあのコメントを聞いて、「そうやなぁ、俺らまだやれるよなぁ。頑張れるよなぁ!」っていう気持ちにはなりましたよ。

年齢を重ねても、プロダーツの世界で戦うために

プロスポーツは数ある中で、選手の引退年齢はほとんどが20~30代。そのなかでプロダーツの世界では、40代以上の選手たちがまだまだ第一線でしのぎを削り合っている。しかし、年齢ゆえの体調管理の厳しさというのは避けて通れない道のようだ。

──体調管理について、何か気をつけていることはありますか?

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龍波: 僕なんか夏場がピンチですよ。試合以前に、普段の練習でもバテるんですよね夏って。夏場は練習量ががくんと少なくなっちゃう。

山田: 僕は季節というより、そもそも体調が悪いんですよ。今年の2月に体壊して、最近はずっと禁酒してます。自分のお店に出るときも全くお酒飲まないので、売り上げにめっちゃ響いてますね。本当笑いごとじゃないんですけど! そういう体調や生活習慣の変化もあって、チャレンジの年ではありますね。選手生命を少しでも延ばしたいし、できればあと10年くらいやりたいので。

龍波: 10年ってまだ俺くらいやで。まだいけるやろ。

山田: 僕の体調の話ですからね(笑)。医者に酒止められてなかったら、そもそも今年の JAPAN ツアー欠場しようかと思ってたくらいなんです。(体調面を振り返って)いろいろおじさんだなぁって、やっぱ心の中で思ってたんですよ。

龍波: たしかに体のどっか痛いみたいなのは、1か所や2か所絶対ある。村松選手も目が悪くなった~って言ってたし。元気なのは浅田選手だけなんじゃないですか(笑)。

第8戦決勝。お互いの健闘をたたえ合う村松選手と龍波選手。 【©一般社団法人J.D.U All Rights Reserverd.】

山田: そうなんですよね、斉吾さん(浅田選手)だけはマジで元気っすね。体調悪いみたいな話聞いたことない!

龍波: 聞いたことない! 若い選手たちはみんな元気だろうけど、40歳超えてきたらみんなどっか調子悪いし。みんなが思ってるより、体の使い方ひとつとってもシビアにやってると思いますよ。

──若手の選手たちもいずれ年を重ねてベテランになるわけですが、「これを気を付けたほうがいい」といったアドバイスなどありますか?

龍波: いや~。逆に若いうちになんでもやったほうがいいと思います。体力まかせに「できてしまう」っていうのは若いうちだけのもんなんで。

山田: 僕もいろんなこと何でもチャレンジしたほうが良いと思いますよ。体調とかお金とか気にせず、どんどんやったほうがいいです。

「ポール・リム」という、誰よりもがむしゃらな大ベテラン

──「なりふり構わずがむしゃらに」というのはまさに若さの特権ですね。そういう視点で、どなたか気になっている選手はいらっしゃいますか?

山田: ポール・リム選手(※3)じゃないですかね(笑)。どの大会に行ってもいるし。

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※3 ポール・リム選手:
数々の世界大会で優勝経験豊富なダーツ界の第一人者。71歳になった現在も、現役選手として大会出場を続けている。

龍波: ポール選手、先日開催されたシンガポールの大会で2日目は決勝まで行ってるんですよ。でもその時体調がよくなかったみたいで、でも決勝まで行ってるっていう(笑)。「サニー(龍波選手の愛称)、お腹痛いよー!」ってずっと言ってたのに!

山田: 台湾大会でもすごかったですよ。僕たちが出場する試合選んでるなかで、ポール選手は火曜から日曜までずっと試合出てて。

龍波: 確かに、僕あと20~30年後にそれできるか? って言われたら無理かもわからん。

山田: だから「がむしゃらに頑張ってる人」って聞くと誰よりもポール選手のことが思い浮かぶんですよ。

──そうなると記事の締めとしては、みなさんポール・リム選手を目指しましょうということになってしまうのですが…。

龍波: いやいや、あれは真似できない(笑)。あの人は70歳の特別な人で。ダーツ界のイチローみたいなもんだから。

山田: 70歳までプロダーツの第一線で戦ってる自分は想像できないっす(笑)。

──ちなみにその「がむしゃらさ」という点で、若手選手だと思い浮かぶ方はいますか?

龍波: 僕は雄太(林雄太選手)とかかなぁ。「大会全部出てやる!」っていう気構えでやってるとこは見え隠れしますけどね。

山田: 僕九州からひとりで出てきて、誰とも仲良くしない! ってとがってたので、後輩…うーん…(笑)。ああ、それでいうと余談なんですけど、林選手のお父さんが店長さんをやられている時代に、林選手のお店にイベントで行ったことがあります。あの時まだ桃加ちゃん(林桃加選手)は中学生だったんじゃないかな…。

JAPAN初優勝後、妹・桃加選手の前で涙する林雄太選手。 【©一般社団法人J.D.U All Rights Reserverd.】

龍波: 後輩みてても山田さんと似た雰囲気のある子はまだ出てきてないですね。僕はじめて山田さんに会ったとき、「この人なんでこんなツンとしてんのやろ」と思いましたもん(笑)。若い頃の話ね。あれはなんで? 病気してから変わったの?

山田: 病気してからですね。それまでは「俺はお金を稼ぎにダーツをしにきてんだ!」って思ってたので。

龍波: 「試合は戦いだー!」って思ってる人と、僕みたいにちょっとエンタメに思ってる人と、プロの選手にも何種類かありますよね。若い選手を相手にするのは大変ですよ。まぁでも、誰が相手でも結局大変なのは変わらないんでね。

山田: なので振り返ると、ある意味あのコメントをしたのはみんなにとっていい方向に働いたなと思ってるんですよ。結果おじさんも若手も頑張ってるし。

龍波: 最高のコメントでした(笑)。

最近のJAPANは視聴者層の幅が広がっている

──JAPAN 関連の記事や SNS の投稿を見ると、最近は海外の方からの反響もすごく大きいです。それについて実感された経験などはありますか?

龍波: この間海外の大会で、少し日本語が話せるモンゴルの選手に話しかけてもらったことがあって。「龍波、お前はいつも楽しそうにダーツをする! そこがすごくいい!」ってほめてくれて。で、そういうプレイヤーの人ってだいたい JAPAN を見てるんですよ。JAPAN 、モンゴルまで浸透しとるんやって思った(笑)。

山田: 海外もそうですけど、僕は最近ライトユーザーが JAPAN に注目してるんだなって感じる機会が多くて。コロナ禍明けからダーツを始めた人っていうんですかね。イベントに来てくれるお客さんがその層がすごく多くて。ダーツ始めて、うまくなりたいって思うようになって最初に見るのが JAPAN なんだなって感じますね。
──貴重なお話をありがとうございました。最後に、プロダーツJAPAN に注目しているファンの方々へコメントをお願いします。

龍波: 「夏、嫌や!」といいつつ、連戦になってたほうが調子が上がるタイプなので、このあとの試合も頑張りたいと思います。

山田: 僕も早く2勝目がほしいですね。目の前に集中しつつ、若手の盛り返しも楽しみにしつつ頑張りたいと思います。このあと絶対に若手選手たちが上がってくると思うので、僕も頑張ります!

龍波: これから人気選手になる若手がどんどん出てくると思うんでね。それに負けないようにしましょう、山田さん!

山田: はい! 頑張りましょう!
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著者プロフィール

「SOFT DARTS PROFESSIONAL TOUR JAPAN」はプロ登録選手が参加できる年間を通じたダーツトーナメントです。 我々は、本大会を通じ、ソフトダーツ界全体のさらなる飛躍と、「真のプロ」たる実力を持ったプレイヤーの発掘及び支援を目指して参ります。

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